注目映画紹介:「そらのレストラン」 大泉洋主演北海道映画シリーズ第3弾 チーズ職人と仲間たちの絆を明るく描く

映画「そらのレストラン」の場面写真 (C)2018「そらのレストラン」製作委員会
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映画「そらのレストラン」の場面写真 (C)2018「そらのレストラン」製作委員会

 大泉洋さん主演の映画「そらのレストラン」(深川栄洋監督)が25日からヒューマントラストシネマ有楽町(東京都千代田区)ほかで公開される。北海道の牧場で酪農とチーズ工房を営む主人公と仲間たちの絆を描いたハートフルな物語。海に面した広大な土地の美しい風景と豊かな食物の物語に癒やされる。「しあわせのパン」(12年)、「ぶどうのなみだ」(14年)に続く大泉さん主演の北海道映画シリーズの第3弾。

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 北海道せたな町で酪農を営む設楽亘理(したら・わたる=大泉さん)は、妻のこと絵(本上まなみさん)と娘・潮莉(庄野凛ちゃん)と暮らす。チーズ職人の大谷(小日向文世さん)に師事し、亡き父から引き継いだ牧場でとれる牛乳でチーズ作りに精を出していた。ある日、地元のマルシェに有名シェフの朝田(眞島秀和さん)が現れたことがきっかけで、作物のおいしさを再確認。地元で一日限定のレストランを開くアイデアを思いつく……。

 東京から来て牧羊をする青年役に岡田将生さん、亘理の仲間の農家の人々を、マキタスポーツさん、高橋努さん、UFO好きの漁師役を石崎ひゅーいさんが演じている。男同士の無邪気な会話が楽しいシーンを演出。有名シェフを演じる眞島さんもコミカルだ。彼らの交流から、それぞれの人生にとって新しい発見をする。そんな人間関係がすてきに描かれている。

 熟成したチーズ、フレッシュな野菜。おいしそうなものを仲間と一緒に分かち合う姿は、生きる幸せそのものだ。青い空と海が広がる大自然の中、ロングショットで人々を捉え、絵画のような美しさを描いたかと思うと、時にカメラは食材に寄り、食欲がそそられる。

 フードコーディネーターは、「ぶどうのなみだ」のフードスタイリスト・齋藤亜希さん。フードアドバイザーは「ぶどうのなみだ」に食材コーディネーターで参加し、フランスの山羊チーズ農家に住み込んで修業した経験を持つシェフの塚田宏幸さんが担当した。主題歌は、澤部渡さんのソロプロジェクト「スカート」の書き下ろし曲」「君がいるなら」。

 米国の3DCGアニメ「グリンチ」(18年)では主人公グリンチの声を、映画「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」(18年)では難病の主人公を演じるなど、最近は映画に引っ張りだこの大泉洋さんの楽しい雰囲気が、作品全体を明るく引っ張っている。(キョーコ/フリーライター)

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