木村文乃:「大奥」シリーズ完結作で主演 “徳川吉宗”大沢たかおの側室に

3月25日に放送される「フジテレビ開局60周年特別企画『大奥 最終章』」で主演を務める木村文乃さん(C)フジテレビ
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3月25日に放送される「フジテレビ開局60周年特別企画『大奥 最終章』」で主演を務める木村文乃さん(C)フジテレビ

 女優の木村文乃さんが、江戸時代の大奥を舞台にした女たちの壮絶な人間模様を描くドラマ「大奥」(フジテレビ系)の最新作で主演を務めることが22日、明らかになった。俳優の大沢たかおさんの出演も発表された。最新作「大奥 最終章」は、徳川第八代将軍・徳川吉宗の時代が舞台で、吉宗を大沢さん、吉宗の側室、久免(くめ)を木村さんが演じる。木村さんと大沢さんは「大奥」シリーズ初出演で、共演も初めて。

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 「大奥」は、同局では2003年6月に連続ドラマ「大奥」を放送して以来、3本の連続ドラマ、6本の単発ドラマを放送。06年12月には映画が公開され、07年には舞台も上演された。若手俳優を起用したキャスティング、大胆に脚色されたストーリーなどが若い女性層からの支持を集めた。今作でシリーズ完結となる。

 「大奥 最終章」は、幕府財政の再建を目的とした「享保の改革」を行い「暴れん坊将軍」としても有名な徳川吉宗の時代が舞台。吉宗が歴代徳川将軍の中でも屈指の名君となった背景には、内助の功を貫き通した久免の存在があった。ドラマでは、徳川家の基盤を立て直した吉宗のことを陰ながら支え続けた久免の半生を描く。行き場のない怒り、涙、憎悪、ねたみ、愛といった女性たちが抱く感情や心情のすべてを盛り込んで描いてきた「大奥」シリーズの集大成として、キャスト、脚本、衣装、スケール感などシリーズ最高のクオリティーで描くという。

 「フジテレビ開局60周年特別企画『大奥 最終章』」と題し、3月25日午後8時~同10時54分に放送。

 ◇木村文乃さんのコメント

 ――「大奥」シリーズ初出演となります。

 今回いただいた役がとても大役であることは理解していたので、「こんな大役を任せていただいていいのかしら?」というのが正直なところです。お話をいただいてから、時間がたちましたが、今でも信じられない気持ちです。ただ、いつまでもその気持ちを引きずっていても仕方ないので、林徹監督をはじめ「大奥 最終章」チームの皆さまに身を委ね、自分にできることをしっかりやりたいと思っています。

 ――過去の「大奥」シリーズの印象は?

 「大奥」というと、まずは女性同士のドロドロとした世界観というイメージでしたが、改めて拝見すると、作品ごとにきちんとしたテーマがあって、そのテーマに沿った作品作りをされていると感じました。個人的には、「大奥~第一章~」で松下由樹さんが演じられた春日局に、母の生きざまと重なる部分があって印象深いです。

 ――「世にも奇妙な物語2014年 春の特別編」(14年4月5日放送)以来のフジテレビドラマ出演で、今回がフジテレビドラマ初主演となりますが。

 そうなんですね、5年ぶり! 繰り返しになりますが、なぜ今回このような大役を任せていただけたのでしょうか(笑い)。主演とはいえ、「大奥」シリーズはとても歴史のあるタイトルで一から作るわけではありませんし、今まで携わられた方々の中に入れていただくという感覚です。演じる久免も自己主張が強いタイプではありませんので、今回の現場での目標は久免らしく、皆さんとちょっとずつコミュニケーションを取っていくことです(笑い)。

 ――将軍・吉宗を演じる大沢たかおさんとは初共演となりますが。

 大沢さんとは、だいぶ昔にお目にかかってお話をさせていただいたことがあって、自分のやりたいことや目標を明るく語られる方なんだなという印象がありました。最近でも、大沢さんが出演された紀行番組のスタッフさんとお仕事する機会があって、その方と大沢さんのお話をさせていただいていました。その紀行番組での大沢さんが今回の吉宗そのもので、初共演ではありますが自分の中で大沢さんのことを吉宗だと認識する期間が長かったので、“あれ、まだ会っていないんだ”という感覚です。共演が、今から楽しみです。

 ――劇中で、あでやかな着物姿を披露することになりますが。

 常々、マネジャーさんとは、「いつか、姫を!」と話していましたし、時代劇への出演はファンの方々や身内からも望まれていました。すでに撮影が終わった映画「居眠り磐音」でついに機会が来たと思ったのですが町娘役で、マネジャーさんと「姫じゃなかったですね(笑い)」なんて話していたら、今回“どセンター”の役をいただきまして。気後れする部分ももちろんありますが、私自身そして周りの方々が願っていたベストな状況で今回のお話をいただけたので、こんなにうれしいことはありません。着物の所作などについては、丸っきり初心者のつもりでいましたが、過去に朝ドラ「だんだん」で舞妓さん・芸妓さんを演じた際に、京都のスタッフさんにきちんと教えていただいたことを体が覚えていたようで少し安心しました。

 ――演じる「久免」を、どのようにとらえていますか。

 とにかく一度やってみて、できるもできないも受け止めて、その経験を次に生かして見守っていくという姿勢が、とても現代人っぽいなと感じました。また、自分の子供ではない3人の子供たちを深く愛し、彼らが懐いている人柄を思うと、いつも両手を広げてたおやかにほほ笑んでいられる女性なんだろうなと思います。私自身は疲れてきたりすると、すぐに目に出てしまうところがあるので、今回の現場ではなるべく柔らかく、女性らしさをなくさずにいたいなと思います(笑い)。

 ――視聴者へのメッセージを。

 “最終章”ということで、キャスト、スタッフ全員、気合を入れて作品に臨んでいます。「大奥」ならではのドロドロももちろんありますし、「大奥」シリーズを初めてご覧になる方には、大奥がどんなところなのかを一から知ってもらえる内容にもなっています。平成最後のエンターテインメント時代劇作品として楽しみにしていただけたらうれしいです。

 ◇大沢たかおさんのコメント

 久しぶりのフジテレビドラマ出演。そして徳川200年の歴代将軍の中で現代でも人気の衰えない名君、“暴れん坊将軍”こと徳川吉宗役。

 自分が“暴れん坊将軍”を演じる日が来るとは思いませんでしたが、この作品は「伏魔殿(ふくまでん)」といわれる大奥が舞台。大奥では簡単には暴れられない“暴れん坊将軍”になりそうです(笑い)。

 家族を大事にしながらも幕府の未来を案じ、そして華やかな大奥の世界でも奮闘していた、まだ誰も見たことのない人間“徳川吉宗”になればと考えてます。

 木村さんとの共演は初めてですが、久免の持つ明るさや愛情、凜(りん)とした芯のある女性としての姿は、木村さんの印象そのものでした。今から共演をとても楽しみにしています。

 撮影場所は太秦の東映京都撮影所。個人的にではありますが、この場所は先日亡くなった(映画「桜田門外の変」などの)佐藤純弥監督と共に闘った大切な場所でもあり、今回10年ぶりに戻ってくることができ、改めてこの作品に強い縁を感じています。

 たくさんの大奥ファンの方に、そして今回初めて大奥の世界に触れる方にも楽しんでもらえる「大奥 最終章」になると思います。楽しみにしていてください。

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