俳優でアーティストの香取慎吾さん主演の映画「凪待ち」(白石和彌監督)が、6月28日からTOHOシネマズ日比谷(東京都千代田区)ほかで公開される。ギャンブル依存症の男を香取さんがどう演じるのか。内容にも興味津々だった。「凪待ち」というタイトルからは想像のつかない物語が展開する。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
毎日ふらふらと生きていた木野本郁男(香取さん)は、ギャンブルから足を洗い、恋人の亜弓(西田尚美さん)と彼女の引きこもりの娘・美波(恒松祐里さん)と、漁師をしている亜弓の父・勝美(吉澤健さん)の暮らす亜弓の故郷・石巻に戻る。新天地で新しい仕事を得て平穏な暮らしを取り戻しつつあった郁男だったが、ある事件が起き、絶望から自暴自棄になっていく……。
リリー・フランキーさん、音尾琢真さんらも出演。「孤高のメス」(2010年)や「彼女の人生は間違いじゃない」(2017年)などで知られる加藤正人さんのオリジナル脚本を、「彼女がその名を知らない鳥たち」(2017年)や「孤狼の血」(2018年)の白石監督が映像化した。
笑顔の似合ういつもの香取さんは存在しない。普段は生気を失っている瞳が、ひとたび競輪を前にするとギラギラと光り出す。そんな郁男を、ボサボサ髪に無精ひげ、よれよれの格好というやさぐれ感満載で香取さんが演じ切っている。
一度はやめたはずのギャンブル。しかしやめられない。保護者のような亜弓や自分を慕ってくれる美波の存在、新しい仕事など立ち直れるきっかけはいくつもあったのに、それができない郁男。人間はしょせん弱い生き物だ。映画はその弱さを徹底的にあぶり出していく。時折、カメラの画角がゆらりと傾(かし)ぐ。それが、せっかくまっとうな道を歩み始めた郁男が、堕(お)ちていく合図だ。
正直なところ、悪を扱う映画の多い白石監督の作品で涙を流すとは思っていなかった。郁男が亜弓の父・勝美と絡む後半場面でのことだ。人間は一人では生きていけないこと、血よりも濃いものがあることを改めて思い知らされた場面でもあった。「喪失」と共に「再生」を描く。見終えた時、「凪待ち」というタイトルが胸にストンと落ちた。(りんたいこ/フリーライター)
俳優の山田孝之さんが11月5日、丸の内ピカデリー(東京都千代田区)で行われた映画「正体」(藤井道人監督、11月29日公開)の完成披露舞台あいさつに登場した。山田さんは、主演の横浜…
俳優の横浜流星さんが11月5日、丸の内ピカデリー(東京都千代田区)で行われた主演映画「正体」(藤井道人監督、11月29日公開)の完成披露舞台あいさつに登場した。イベントでは、作品…
映画「ゴジラ」のイベント「ゴジラ・フェス」内で上映された「フェス・ゴジラ4 オペレーション ジェットジャガー」「フェス・ゴジラ5 怪獣大決戦」に登場するジェットジャガーのソフトビ…
歌手の氷川きよしさんが8月に開催した活動再開コンサート「KIYOSHI HIKAWA+KIINA. 25thAnniversary Concert Tour ~KIIZNA~」の…
通算31作目となる「ゴジラ」の新作映画が製作されることが11月1日、明らかになった。同日、日本テレビ系で放送された「ゴジラ-1.0」(山崎貴監督)の放送後に発表されたもので、監督…