中谷美紀:SPドラマ主演 吉岡里帆&永作博美&宮本信子との掛け合いに「心がうずきました」

9月30日に放送されるドラマスペシャル「あの家に暮らす四人の女」に出演する(左から)宮本信子さん、中谷美紀さん、永作博美さん、吉岡里帆さん(C)テレビ東京
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9月30日に放送されるドラマスペシャル「あの家に暮らす四人の女」に出演する(左から)宮本信子さん、中谷美紀さん、永作博美さん、吉岡里帆さん(C)テレビ東京

 女優の中谷美紀さんが、9月30日に放送されるドラマスペシャル「あの家に暮らす四人の女」(テレビ東京系)に主演することが8月14日、明らかになった。吉岡里帆さん、永作博美さん、宮本信子さんが出演することも発表された。原作は直木賞作家の三浦しをんさんの同名小説(中央公論新社)で、今回が初の映像化。古い洋館で暮らす全くタイプの違う4人の女性が、次々と起こる事件を団結して乗り切る姿を描くホームドラマ。

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 中谷さんは、ドラマについて「少々浮き世離れした物語だと受け止められるかもしれませんが、実のところ『父なき時代』が三浦しをんさんの巧みな筆致により繊細に、リアルに描かれている」と話し、吉岡さん、永作さん、宮本さんとの共演について「4人の女性の掛け合いを想像して、『ぜひ演じてみたい』と心がうずきました」と語っている。

 中谷さんは父の行方を知らない刺繍(ししゅう)作家で恋人なしの牧田佐知、吉岡さんは保険会社に勤務し、ダメ男に甘い上野多恵美、永作さんは佐知の友人で、多恵美の会社の毒舌の先輩・谷山雪乃、宮本さんは佐知の母でお嬢様気質、気ままな性格の牧田鶴代を演じる。

 原作の小説は、谷崎潤一郎没後50年の「谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品」として発売され、“現代版「細雪」”とうたわれている。脚本は、連続ドラマ「Dr.コトー診療所」(フジテレビ系)シリーズ、「ミストレス~女たちの秘密~」(NHK総合)などの吉田紀子さん、監督は連続ドラマ「僕とシッポと神楽坂」(テレビ朝日系)、映画「神様のカルテ」シリーズなどの深川栄洋監督がメガホンをとる。9月30日午後9時に放送。

 ◇中谷美紀さんのコメント

 ――このドラマの話を聞いた時の感想は?

 谷崎潤一郎の「細雪」へのオマージュでもあり、向田邦子さんの世界のようでもあるこの作品は、少々浮き世離れした物語だと受け止められるかもしれませんが、実のところ「父なき時代」が三浦しをんさんの巧みな筆致により繊細に、リアルに描かれており、4人の女性の掛け合いを想像して、「ぜひ演じてみたい」と心がうずきました。

 ――演じる上で心掛けている点は?

 素晴らしき本、優れた演出家、たぐいまれなる共演者に恵まれた際には、無駄な抵抗をせず、ただこの身を委ねて役を生きるのみです。もちろん役柄の軸を見いだすまでには少々時間を要しますが、相手の役者さんの声に耳を傾け、目を見て演じていると、自然と鏡のように自らの役柄が見えてくるものです。

 ――刺繍作家の役ということで、実際に刺繍をしてみた感想は?

 こらえ性のない私は、編み物ですら10センチ以上編んだことがありませんが、その一方で、こつこつと地道に丁寧に手仕事をなさる方々に憧憬(しょうけい)の念を抱いて止まず、器や染織など、もの作りをなさる方々の作品を見るため、ギャラリーでの展覧会に足繁(しげ)く通っています。刺繍は、小さな枠の中に、美しく深い世界が広がっていますので、日常のわずらいから離れて、何かに没頭するには最適なのではないでしょうか。

 ――4人での共同生活や、実際に演じてみた感想は?

 実際の家族と過ごすよりも心地のよい奇妙な共同生活が、これから長い老後を孤独に過ごさざるを得ない現代の人々にとって、一筋の光明となれば幸いです。家主の宮本信子さんを筆頭に、永作博美さん、そして吉岡里帆さんと、演技の達者な方々とあの洋館で共に暮らすことがかない、幸せでした。和を重んじる傍らで、決して立ち入り過ぎないほどよい距離は、物語同様、心地よいものでした。

 ――見どころは?

 何かが欠落した4人の女たちの、まるでかみ合わないながらも、仲良くやっている絶妙な人間関係を楽しんでいただけましたら幸いです。

 ◇吉岡里帆さんのコメント

 一つの洋館の中で紡がれる温かくて不思議で愉快な4人の女の物語です。一人一人は不器用な人たちの集まりなのに、4人で集まると強くなれたり、笑えたり、お互いがお互いの穴を埋めるような存在として、新しい家族の形を出せているように思います。隣にいるあなたの大事な人がよりいとおしくなるような、そんな温かい人間模様が描かれています。このドラマを見れば、もう少し頑張ろうと思えたり、「まあいっか」といい意味で肩の力が抜けると思います。ぜひ見てください。

 ◇永作博美さんのコメント

 洋館が本当にずっしり重くて、でもなんだか温かい空気が漂っていて、ほのぼのとした4人組になったなという印象です。ちょっと洋館をのぞいてみたくなるような雰囲気が出た気がします。ありえなさそうな4人ですが、なぜかいつもリアリティーにたどり着くという流れがあって、不思議な構成の家族形態になっていることも新しいなと思うし、興味深いところだと思います。

 ◇宮本信子さんのコメント

 台本を読んだ時は、女4人が別々のキャラクターで世代も違うので、あの家に住んでどうなるのかなという興味がありました。この作品は今のドラマの中ではちょっと変わった切り口で、おとぎ話のように感じます。どんな声が届くのか楽しみにしています。本当に楽しみにしていただけたらうれしいです。

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