岡田将生:ハムレット役「腹をくくるしかなかった」 WOWOWで放送

舞台「ハムレット」で主演を務めた岡田将生さん
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舞台「ハムレット」で主演を務めた岡田将生さん

 俳優の岡田将生さんが主演したシェークスピアの舞台「ハムレット」が、8月31日午後9時からWOWOWライブで放送される。

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 舞台は、今年5月22日にBunkamuraシアターコクーン(東京都渋谷区)で収録。岡田さんが主人公ハムレット、黒木華さんが恋人オフィーリアを演じ、松雪泰子さん、「劇団EXILE」の青柳翔さん、村上虹郎さん、山崎一さん、福井貴一さんらが出演。演出は、ロンドンを拠点に活動し、多くのシェークスピア作品を手がけているサイモン・ゴドウィンさん。今作が日本初登場となる。

 岡田さんが、オファーを受けた時の心境や、舞台の見どころなどを語った。

 ◇蜷川幸雄さんも「見てくれているだろうな」

 ――初のシェークスピア作品、そしてハムレット役のオファーを受けたときのお気持ちは?

 まず、びっくりしたというのが一番でした。そもそも今回のプロデューサーと初めて舞台を一緒にやらせてもらってから、いつかシェークスピア作品をやってみたいという話をよくしていたんですけど、まさか選んでいただいたものが「ハムレット」だとは思わなかったので。もちろんうれしい気持ちもあって、ハムレットという役は、自分から手を挙げてもなかなかできない役ですし、本当に覚悟がいる作品だなと思いましたね。

 ――役のためにどのような準備をされましたか。

 本をいっぱい読んだり、演出のサイモン・ゴドウィンのワークショップに参加させてもらったりしました。でも、いざ稽古(けいこ)が始まってしまうと、腹をくくるしかなかったです。周りの先輩方にも、「頑張れ、頑張れ」と言っていただいていたので、自然と「もうやるぞ」という感じになっていました。

 ――シェークスピアといえば、蜷川幸雄さんの印象が強いと思いますが、蜷川さんとの思い出などは?

 僕の初舞台が蜷川さん演出でして、その出会いがなかったら、多分、僕は舞台をやっていなかったと思います。最初に蜷川さんとやれたということは僕にとってすごく財産で、舞台の面白さを、そして怖さを教えてもらい、舞台を好きになるきっかけを作ってくれたので本当に感謝しています。蜷川さんにもシェークスピア作品をいつかやってほしいと言われていて、シェークスピア作品を意識するようになっていたというのは確かです。今回は、本当に蜷川さんも見てくれているだろうなという気持ちで、毎公演やらせてもらっています。

 ◇初日は怖かった

 ――役作りで苦労したことは?

 今回の「ハムレット」はみんなで作った作品で、それぞれのシーンの解釈をみんなのアイデアで埋めて、演出に盛り込んでいくというスタイルでした。僕がハムレットを演じていますが、僕がどうこうというわけではなく、一日一日稽古場でみんなでアイデアを出して作っていったという印象が大きいですね 。

 ――初日を迎えたときの気持ちは?

 初日に関しては、「もう舞台は、やりたくないな」と思っていました。今回のハムレットという役は、本当に怖さを感じる役だったので、舞台で一人になったときはすごく怖くなってしまって。だけど皆さんがライトで照らしてくれるように導いてくださったので、最終的には、舞台ってすてきだなと思ったし、このカンパニーでやれた「ハムレット」というのはずっと僕の記憶の中に残っていく作品だなとすごく感じられた初日でした。

 ――ご覧になる方へのメッセージをお願いします。

 今回の「ハムレット」は、サイモン率いるこのカンパニーじゃないと作れないと思います。キャストが変わったら絶対違うものになってしまうので、この時期、このキャスト、スタッフ、そしてサイモンがいて、この「ハムレット」が出来上がっています。そしてまだ出来上がってはいなくて、すごく伸びしろがある作品で、それをみんなでどんどん追求して、いいものを作っていける作品だと思うので、この公演期間を通した上で、その一瞬を見てもらえるというのはすごくうれしい。(ご覧になる方には)僕たちが作った「ハムレット」を受け止めてほしいなと思っています。
 

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