高岡早紀:第2部は「リカの新しい側面がちりばめられている」 今度は大谷亮平がターゲットに

ドラマ「リカ」に主演する女優の高岡早紀さん=東海テレビ提供
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ドラマ「リカ」に主演する女優の高岡早紀さん=東海テレビ提供

 「オトナの土ドラ」枠で放送中のドラマリカ」(東海テレビ・フジテレビ系、土曜午後11時40分)に主演する女優の高岡早紀さん(46)。高岡さんは、自称“28歳”で、愛する人を手に入れるためなら手段を選ばない狂気の純愛モンスター、雨宮リカを演じている。11月9日からは第2部がスタートし、リカは大谷亮平さん演じる映画会社のプロデューサー本間隆雄をターゲットにする。高岡さんが、第2部の見どころや撮影が進んで気づいたリカとの向き合い方について語った。

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 ドラマは、五十嵐貴久さんの「リハーサル」「リカ」(幻冬舎文庫)が原作の2部構成で、東海テレビ・フジテレビ系「オトナの土ドラ」枠で放送。第1部では、リカが小池徹平さん演じる病院の副院長、大矢昌史をターゲットにする姿を描いた。

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 ――第1部が終了し、改めてリカへの思いを教えていただけますか。

 いつもそうですが、実際に撮影に入って演じてみないと分からないことがたくさんあります。相手役の方と絡んで想像だけでは分からない反応や、想像できなかった部分があります。実際、クランクインの前は台本を読んでもリカの気持ちがいまいち分からなかった部分もありました。でも、今は、リカの心の部分がくっきり見えてきたんです。

 そんな中で、本当にリカはいちずな人だと思っています。邪念がないというと少し違うような気もしますが、やっぱり邪念はないんですよね。いちずに相手を思うが故に邪魔者を消していくので、はたから見れば邪念のように思えますが、リカ自身は本当に真っすぐで、特に大矢先生(小池さん)が死んでしまうシーン(第4話)を撮っていたときに、彼を本当に心から愛していたんだなって感じたんです。

 ――リカは可愛らしい部分もたくさん持っていると思います。

 そうなんです。もったいない、残念な女性かもしれませんね。でもそれがリカの変わりようもない性格なので仕方がないんです。逆に視聴者の方にリカの良い部分も感じ取っていただけているのであれば、「リカ」という作品が怖いだけではなく、人物像として深みのあるものになれたのかなと思います。

 女性の視聴者の方は、「私はそこまでじゃないけれども……」と前置きしつつもリカに共感していただける部分はあると思うんです。一方、男性は、怖いとか気持ち悪いとかになってしまうのでしょうか。女性の気持ちをくみ取ることが苦手な男性の方には、リカのことは理解ができないかもしれません。そうなると見た目のエッジや行動で判断をしてしまうので、リカを怖いと思いますよね……。

 ――リカを演じる上での個性、気をつけていることはありますか?

 気をつけているという言い方にはならないですが、演じているときはリカになっていないとできない役です。第1話で「28歳です」って、リカが言ったときの周りの反応が個人的にはとても面白かったです。

 普通の人は自分がこういうふうに言ったら、周りがどういう印象を受けるか気をつけて発言をしていると思うんです。でも、リカは自分の思いだけを伝える人。だから周りの反応が面白くて笑ってしまいそうだったので、なるべく周りを見ないようにして、リカを貫き通しました。

 ――リカのトレードマークともいえる花柄のワンピース。ちなみに高岡さんは普段、花柄を着る機会はありますか?

 リカのような花柄のワンピースは着ませんが、実は嫌いじゃないんです。朝早い撮影のときにはどうしてもスポーティでラフな格好が多くなりますが、花柄のワンピース持ってますよ(笑い)。

 ――周りで「リカ」をご覧になった感想など聞いていらっしゃいますか?

 娘が第1話をたまたま見たんです。リカが大矢先生のボールペンを取ってしまうシーンを見て、「分かるような気もするけど、なんで取っちゃうの?」って。あと、「28歳だって!」とか(笑い)。

 ――高岡さんご自身は、ご覧になっていかがでしたか?

 普通に面白かったです。ただ怖いということではなく、ちゃんとリカがどうしてこのような行動をするのか心情が出ていたと思います。私もリカを演じる上で、あえて怖くしているつもりはなく、サイコパスということを自分自身が分かっているわけではないので、そのへんがうまく出せていたのではと思います。

 ――撮影現場では、リカ専用のカメラもあるんですよね。

 そうなんです。そういった演出をされていることもあり、私は人間ドラマとしてもちゃんと描かれていると思いました。

 ――先ほどのボールペンの話ですが、学生時代の恋愛でそういう経験はあるような気もしました。ピュアだと思ったんです。

 ありますよね。大人になっても好きだった人の匂いを思い出すこととか。街を歩いていて、ふと、あの人の香りがあったとかね(笑い)。リカは大人になりきれてない人ですから、女性の視聴者にどこか共感していただけたら、リカも救われるのではと思います。

 ――リカのような恋愛にいちずな思い、理解できるところはありますか?

 私はそこまで恋愛にのめり込むことがもうないんです。なので、私自身でいうとあまり理解はできませんが、もちろん分からなくはないです。リカは一人ぼっちで友だちもいませんが、誰かに必要とされたいとか、誰かを必要とする気持ちが強い人。一人では生きていけない、誰かいてほしいという心情はとても分かります。

 ――常にどこかで、運命の人を探しているわけですからね。

 可愛いですよね。第2部のリカは少しかわいそうと思うところが私はあって、リカは利用されたのではないかと思うんです。たまたまそういう女性に当たった本間さん(大谷さん)もかわいそうだと思うけど……。ちょっと対応がひどいな……とか(苦笑い)。

 ――第2部をどのように見ていただきたいか、視聴者の方にメッセージをお願いいたします。

 第2部は、第1部と全然違うストーリーで、大矢先生を思って3年間引きこもっていたリカが、ついに新しい運命の人を見つけます。リカのまた新しい側面がたくさんちりばめられていて、「あ、こんなことになるのか!」と、さらに楽しめるのではないかと思います。全体的にエンターテインメントの精神に沿って作られていて、実際の話として考えると怖いかもしれませんが、エンタメとして割り切って見ていただけたらとても楽しめるのではないかと思います。

 現場でも、いい意味で真剣になりすぎるとあまりにも怖い方向にしかならない。でもエンターテインメントとして、ある意味、みんなで面白がりながらやっています。そのほうがきっといい作品ができると思いますし、現場が楽しいのが、私自身も一番いいのかなと思っています。

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