木村拓哉さんが4月16日スタートの連続ドラマ「BG～身辺警護人～」（テレビ朝日系、木曜午後9時）で主演を務めることが3月5日、明らかになった。2018年1月期に放送されたドラマのシーズン2で、木村さん主演の連ドラで続編が放送されるのは「HERO」（フジテレビ系）以来、2度目。脚本は前作に引き続き、井上由美子さんが手がける。撮影スタート前の木村さんがこのほど、取材に応じ、続編への意気込みを語った。

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　◇まだ完成されていない感”が魅力

　ドラマは、木村さん演じるボディーガード・島崎章が、武器を持たず丸腰で警護対象者を徹底的に守り抜く姿を描く。前作では、丸腰でチーム一丸となって挑む民間ボディーガードたちの物語だったが、今回は、民間警備会社「日ノ出警備保障」の身辺警護課の一員だった章が組織を飛び出し、私設ボディーガードとして奮闘する姿が描かれる。

　2年ぶりの続編について、木村さんは「タイトルは変わっていないので、パート2という意識はない」と語り、再び演じる島崎章という役について「身辺警護に関しては今までの経験と直感と彼ならではのアンテナの張り方ができるとは思うけど、同僚に対してや家族に対して、恋愛や親子関係などでは発展途上。章という役は“まだ完成されていない感”が魅力だと感じている」と明かした。

　「ただ、体を張って警護対象者を守る“現場主義者”という点ではブレていないものの、今回から会社に属したキャラクターではなくなることで、描く世界観の形態が多少変わってきている。そこを自分なりにどう楽しみ、視聴者の皆さんにどう伝えていくか。いろいろ考えながら、これから始まる現場での作業を心待ちにしているところです」と話した。

◇斎藤工、菜々緒らも続投　13年ぶり共演の仲村トオルも

　「日ノ出警備保障」時代からの仲間だった高梨雅也役の斎藤工さん、菅沼まゆ役の菜々緒さん、沢口正太郎役の間宮祥太郎さんも引き続き出演。前作で死亡した身辺警護課の前課長・村田五郎（上川隆也さん）の後任・小俣健三役で勝村政信さん、身辺警護課の契約担当医・笠松多佳子役で市川実日子さん、さらに、「日ノ出警備保障」を買収する大会社の社長・劉光明（りゅう・こうめい）役で仲村トオルさんが出演することも決定した。

　木村さんは「斎藤工さん、菜々緒さん、間宮祥太朗さんとご一緒できるので、皆さんと現場を共にすることによって、空気というものはすぐにでき上がると思う」と自信を見せ、「特に、斎藤さんとは前回よりも間合い的に近い設定になりそうなので、現場でもご一緒する機会が増えると思いますし、そこも今から楽しみですね」と期待。

　仲村さんとはTBS系「華麗なる一族」（2007年）以来、13年ぶりの共演となるが、「新たなストーリーを構築していく上で必要なダークサイドを仲村トオルさんが演じてくれるのは心強いですし、新キャストの皆さんを含めてのセッションを楽しんでいきたい」と話していた。

　◇「あとは現場に立つのみ」　大人の恋愛も？　長期シリーズ化は…

　木村さんは「今回、僕からお願いして、わがままだったんですけど、決定稿を作る前の段階で、脚本家の井上さん、プロデューサーの皆さん、斎藤さん、間宮さんらも同席していただいて、台本の準備稿を基に、各々の考えや疑問点を全部、吐き出そうというセッションをさせていただいた」と明かし、「みんなの意見が整理整頓され、『しっかり煮詰まったな！』という決定稿になった。あとは現場に立つのみ」と気合十分。

　また、そのセッションの際、「井上さんが急に僕らを目の前にして『大人の恋愛をやりたい』って言い出した」といい、木村さんは「冷静に考えて（章は）バツイチですし、多分皆さんの頭の中には前妻（前作で山口智子さんが演じた）の顔ははっきり分かっていると思う（笑い）。その状況で、大人の恋愛って何ができるんだろう、どういうバランスでやっていけるのかな、というのは楽しみ」と笑顔で話した。

　また、同局には多くのシリーズ作品があることから、長期シリーズ化を望む声について聞かれると、「テレビ朝日でシリーズ化されているドラマはたくさんありますが、その継続スタンスや努力、チームワーク、残されてきた結果からすると、『BG』のシーズン2は本当にまだまだ赤子のようなもの。継続をさせていただけるのであれば、しっかりとした内容や世界観、やる意味を持たないと他の作品に失礼になると思う」と冷静にコメント。「現場でもキャスト、スタッフ一丸となって取り組み、『BG』の新しいストーリーと新しい形態をしっかりと紡いでいきたい」と意気込んでいた。

　◇川島誠史（テレビ朝日プロデューサー）のコメント

　木村拓哉さん演じる島崎章が帰ってきます！　前回の『BG』が最終回を迎えた時、章に会えなくなるのが本当にさみしかったと同時に、彼はこの先どうなっていくのだろう……と、あれこれ想像を膨らませていました。それをぜひ実現したいという思いを込めて第2弾をオファーしたところ、快く引き受けてくださり、また一緒に『BG』を作り上げていけることに至上の喜びを感じています。何が起こるか分からない2020年という年に、どんな脅威からも依頼人を護（まも）り切る男たちの物語に、ぜひご期待ください。