稲垣吾郎:「自分が一番やりたいことは演技なんだ」朝ドラ出演で俳優開眼 大崎役は当て書き? 医師役の裏テーマも

NHK連続テレビ小説「スカーレット」に医師の大崎茂義役を演じている稲垣吾郎さん
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NHK連続テレビ小説「スカーレット」に医師の大崎茂義役を演じている稲垣吾郎さん

 放送中のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」で、戸田恵梨香さん演じる主人公・喜美子と、大きな関わりを持つ医師、大崎茂義役で出演する稲垣吾郎さん。31年ぶりとなる朝ドラ出演に際して、このほどNHK大阪放送局(大阪市中央区)で会見した。

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 1989年の朝ドラ「青春家族」で、俳優デビューを果たした稲垣さん。このときの体験が、自身の演技の原点になったという。「そのときまで、あまり人に褒められたことがなかったんですけど、母親役のいしだあゆみさんや、父親役の橋爪功さんにすごく褒めていただいたんです。僕のアイデアを生かしてくださったりして、一人の役者として初めて認められた感じがしました。このドラマをきっかけに、自分が一番やりたいことは演技なんだと思いましたし、いつかまた(朝ドラに)参加したかったので、今回は本当にうれしいです」と喜びを語る。

 大崎医師は、白血病を患った喜美子(戸田さん)の息子・武志(伊藤健太郎さん)の主治医で、川原家を精神的にサポートする人物。稲垣さんは「(脚本の)水橋(文美江)さんとは、もともと面識がありました。だから僕のパブリックイメージや歴史を知った上で、当て書きをしてくださった感じで、演じるのはすごく楽しいです。しっかりとヒロインを支える医師、安心感と希望を与える医師として存在できれば。ただ専門用語や応急処置のシーンなどは、自分としてはハラハラドキドキしています」と医師役ならではの苦労はありながらも、演技を楽しんでいることをうかがわせた。

 また大崎役には、稲垣さんなりの裏テーマもあるという。「(物語は)1984年のお話で、まだ(白血病の)特効薬もなければ、骨髄移植も難しい時代でした。でもそこから著しく進歩したのは、大崎先生のようなお医者さんや、骨髄バンクを作った方々がいたからだと。この役をしっかり演じることが、その功績を残した人たちに、敬意を払うことになるのではと思います」と、その意志を語った。

 「スカーレット」は101作目の朝ドラ。焼き物の里・滋賀県信楽で、初の女性陶芸家となった川原喜美子の、波乱万丈の半生を描く。脚本を人気ドラマ「ホタルノヒカリ」シリーズなどで知られる水橋文美江さんが手がけ、語り(ナレーション)をNHKの中條誠子アナウンサーが担当。主題歌は、ボーカリスト越智志帆さんのソロユニット「Superfly」のオリジナルソング「フレア」。NHK総合で月~土曜午前8時ほかで放送。稲垣さんは、第22週から登場している。

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