窪田正孝:朝ドラ「エール」“一番の顔”は二階堂ふみ「彼女が輝ける瞬間を作れたら」 福島弁や演奏シーンの手応えも…

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新朝ドラ「エール」で主人公・古山裕一を演じる窪田正孝さん (C)NHK

 俳優の窪田正孝さんが主演を務める2020年度前期のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「エール」が3月30日からスタートする。福島県の作曲家・古関裕而(ゆうじ)さんとその妻・金子(きんこ)さんをモデルにした物語で、窪田さんが主人公の古山裕一、女優の二階堂ふみさんが妻の音を演じる。2014年度後期の「マッサン」の玉山鉄二さん以来約6年ぶりの男性主人公を務める窪田さんに、作品にのぞむ意気込みや主人公の役作りなどを聞いた。

 ◇朝ドラ主演は「すごくワクワク」

 ドラマは昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲を数々生み出した作曲家、裕一と、二階堂ふみさん演じる妻・音の物語。古関さんは全国高等学校野球選手権大会の大会歌「栄冠は君に輝く」、プロ野球・阪神タイガースの応援歌として知られる「六甲おろし」を手がけたことでも知られる。

 朝ドラでは約6年ぶりとなる男性主人公。だが、窪田さんは「主役だからどう、という考えはあまりない」と気負わず、「僕の中で、朝ドラの一番の“顔”はふみちゃん(二階堂さん)だと思っているので、彼女が一番輝ける瞬間を現場でたくさん作れたらいいな、とスタッフさんと一緒に現場作りをしています」と語る。ただ、ワクワクする思いもあった。「家族や親せきのおじさんたちが朝ドラと大河ドラマは欠かさず見ているので、朝ドラ(の主演)が決まって喜んでくれて、すごくワクワクする心になった。親せきや家族を喜ばせたい、という気持ちがありましたし、それができなければたくさんの視聴者の方を喜ばせられないだろうと思いました」と高揚感と責任感を口にする。

 演じる主人公・古山裕一は、古関裕而さんという実在の人物がモデル。窪田さんは役作りについて「古関さん自身、誰も敵に回さない(人)。古関さんを知っている方も誰一人悪口を言わない。それがすべてかなと思っていて、そこを役作りでも肝にしています」と話し、「音楽の力や人格で、毛嫌いする人も大きく包み込むというイメージがある。それは一番大事にしないといけない部分と思いました」と語る。

 裕一は福島で代々続く老舗呉服屋の長男。当然、作中では福島弁も披露する。窪田さんは福島弁への挑戦について聞かれると明るい表情をみせ、「福島弁指導の先生も、結構(注意などを)言わなくなってきてくださって。それくらいなじんでいます。福島弁が僕の歴代史上で一番、方言指導されなくなった方言(笑い)」と笑顔で手応えを語る窪田さん。「ポイントが自然とだんだん分かってきて……。愛嬌(あいきょう)があるし、聞いているだけでほっこりしたり、愛くるしくなる印象があります」と思いを語る。

 また、作曲家を演じるうえで欠かせないのが演奏シーンだ。窪田さんはクランクインの約1カ月前からハーモニカやオルガン、指揮などの練習を撮影の合間も含めて続けていたという。特に好きなのは指揮で、「難しいですけど、楽しいです。プロの演奏家の方が、僕が指揮を振るとみなさん合わせてくれるという気持ちよさもあります」と笑う。

 ◇同業者の夫婦は「すごく理想的」

 裕一の伴侶となる関内音は、夫の才能を信じて激励しつつ、自らも歌手になる夢を追い続けるたくましい女性だ。窪田さんはそんな音を演じる、「朝ドラの一番の顔」という二階堂さんについて「ふみちゃんがすごく説得力をもって演じてくれるから、『きっと金子さんってこういう女性だったんだな』と違和感なく、横で見させてもらっています」と信頼を寄せる。音は、「自分がやりたいことを明確に導いてくれる奥さん」と窪田さん。「基本は一緒にいて、横で手をつなぎ合っている。それはすごくいいことだなと思っています」としつつ、「(裕一と音は)けんかもよくするんですけど。あまり怒らせちゃいけないなと思います。音さん、怖いんです……(笑い)。突き放し方がすごい。ちょっとショックでした」と冗談めかして語る。

 作曲家として身を立てていく裕一と、自らもプロの歌手として舞台に立つことを夢見る音。同じ業界に身を置く2人の関係について、「お互いにないものを補い合っていることはすごく理想的だと思う」と窪田さんは言う。「音が夜食を持ってきてくれたとき『ここ、歌ってみてくれないか』と自分が作曲している曲を歌ってもらってヒントを得たり……すごい理想(的)ですよね。やっぱり同業者の夫婦だと、いろいろ話せることもあるし、理解し合えることもある。それはすごく強みじゃないかなと思って演じています」と思いを語る。

 裕一の父・古山三郎を演じる唐沢寿明さんとは、過去に連続ドラマ「THE LAST COP/ラストコップ」(日本テレビ系)などで共演した。今回、父と息子という関係で再び共演することに、窪田さんは「本当に感謝しかなくて。僕がこうなれたのも、唐沢さんのおかげな部分がすごく大きい」と感慨深い表情で語り、「『ラストコップ』というドラマでご一緒したときは(唐沢さんが)義理の父親だったんですけど、やっと今回、本当の親子になれて(笑い)。僕の中でまたひとつ新しい境地にいったなという気がしています」と喜ぶ。

 タイトルの「エール」について、「いろんな捉え方があると思うけど、僕の中では“愛情”だと思います」と考えを明かす窪田さん。朝ドラは撮影期間が長丁場だが、「前に大河ドラマに出演したときも長いスパンの人生を送らせてもらって、役を作ろうとか考えなくなった。3カ月(の撮影期間)だと、カメラの前に立つと自然とすーっと役に入っていける感覚は得られなかったりするんですが、時間というものを犠牲にすると、それだけのものが返ってくる」とやりがいを口にする。そんな窪田さんの、すべての撮影を終えた“完走後”の姿は、はたしてどのようなものなのだろうか。窪田さんは「達成感に満ちあふれているんじゃないかなと思います」と予想し、明るい笑顔をみせていた。

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