良いこと悪いこと
最終話 真犯人、だーれだ?
12月20日(土)放送分
俳優の長谷川博己さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」。4月5日放送の第12回「十兵衛の嫁」では木村文乃さんが演じる熙子(ひろこ)が再登場し、長谷川さん扮(ふん)する主人公の光秀(十兵衛)からプロポーズされるシーンもある。長谷川さんとは、2013年の連続ドラマ「雲の階段」(日本テレビ系)以来、7年ぶり2度目の共演で、再びの夫婦役について「幸せなことだな、と思います」と明かす木村さんに話を聞いた。
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木村さん演じる熙子は、光秀の正室となる女性で、美濃の土豪・妻木氏の娘。戦乱に明け暮れ疲弊する光秀の心の支えとなる。キャストビジュアルのキャッチコピーは「可憐(かれん)な光秀の正妻」となっている。
初登場は3月15日放送の第9回「信長の失敗」。熙子は子供たちとかくれんぼしているところを光秀に見つかり、2人は“再会”。光秀が子供の頃に自分と遊んだことがあると思い出すと、「またお会いできてうれしく思います」と笑顔を見せ、“子供の頃の話”としながらもそのときに求婚されていたことを明かした……。
木村さんは「ドキドキしながらやっていたかもしれないですね。キュンキュンと言ったら違うかもしれないですが、可愛い恋愛みたいなものをやったことがなかったので、自分ができる限りのキラキラしていた時代を思い出しながら……、ちょっと照れくささもありながら……」と振り返っている。
そんな木村さんが抱く熙子の印象は「明るい人」。「悩みとか向き合わなければいけない問題があったとしても、ポジティブな言動をしていける人なので、演じていてすごく楽しいですね。みんながどんよりしている中で、パッと一言で明るくできる人なので、私自身が対人として、そういう人が好きというのもあるので」と語る。
初登場シーンこそ可愛らしさ全開の熙子だったが、チーフ演出の大原拓さんから「武家の娘なので肝が据わっている、胆力があることを大事にしてほしい」と言われたといい、「帰蝶さんや駒ちゃんがいる中で隣に選ばれた熙子として、ちゃんと(光秀の)隣に並べる人でいなければなっていうのはあります」と今後に向け意気込む木村さん。
また、煕子は光秀と並んで謎多き人物ではあるが、「台本から受け取る印象と監督たちがどう描きたいのかを大事にしている感じです」と話してくれた。
改めて、長谷川さんと再び夫婦を演じることになったことを木村さんは、「幸せなこと」と表現し、「とにかく穏やかな方なので、隣にいて何となく話す時間とかも穏やかで、撮影に来ているのに、家に居るみたいな安心感もあったりして。それは『雲の階段』の時から変わらないですね。ふとした瞬間になげかけてくださる言葉に温かい気持ちになります」としみじみ。
さらに「長谷川さんが演じる光秀さんが本当にチャーミングなんですよね」と話すと、「長谷川さんの人柄がそうなんですけれども、“眠り猫”のような、穏やかさの中にも爪を隠し持っているみたいな感じがすごく面白いなって」と声を弾ませ、「(他の戦国武将には)もう浮気できないです(笑い)。光秀さんが一番好きです(笑い)」と“光秀愛”を貫いてみせた。
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル脚本。若いころ、下克上の代名詞・美濃の斎藤道三を主君として勇猛果敢に戦場を駆け抜け、その教えを胸に、やがて織田信長のもとで、多くの群雄と天下を巡って争う智将・明智光秀が主人公。ドラマでは謎めいた光秀の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇だ。
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