日曜劇場:JIN-仁-、ノーサイド・ゲーム、テセウスの船… どうして主題歌で泣けるのか

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連続ドラマ「ノーサイド・ゲーム」のビジュアル (C)TBS

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、往年の名作ドラマが続々と放送されているが、中でも人気なのが、「JIN-仁-」「ノーサイド・ゲーム」「テセウスの船」といったTBS系の「日曜劇場」(日曜午後9時)枠で放送された作品だ。主題歌が流れるクライマックスのシーンでは、SNSに「涙腺ぶっ壊れたでありんす!」「何度でも大泣き!」「ストーリーとリンクした歌詞がしみる……」と感動の声が続出した。もちろん他のドラマでも「泣けた」の声は見られるが、日曜劇場の作品では突出して多いように感じる。なぜ、日曜劇場で主題歌が流れると泣けてしまうのだろう……。

 ◇仁と咲の絆、浜畑と七尾のハグ、由紀の演説シーンで号泣

 「JIN-仁-」全22話を再編集したSF医療時代劇「JIN-仁- レジェンド」は、脳外科医の主人公・南方仁(大沢たかおさん)が、幕末の江戸時代にタイムスリップしてしまい、坂本龍馬(内野聖陽さん)らと知り合い、歴史の渦の中に巻き込まれていく……というストーリーだ。

 中でも、パート1の最終回で描かれた、仁が野風(中谷美紀さん)の乳がん手術を成功させた後のシーンが話題を呼んだ。新たな一歩を踏み出す野風が「これからは、己の足で、行きたいところに行くでありんす。そこで誰かと出会い、誰かを慕い慕われ、誰よりも、幸せになるでありんす」と力強く語る姿をバックに、MISIAさんが歌う主題歌「逢いたくていま」が流れるとSNSでは、野風の言い回しにちなみ「号泣でありんす」「感動したでありんす」といった声が続出。パート2の最終回で、現代に戻った仁が、咲(綾瀬はるかさん)の子孫から渡された咲の手紙を読むシーンでは、平井堅さんの主題歌「いとしき日々よ」と共に、「タオルがびちょびちょ」「最後までボロンボロン」と感涙する視聴者の声で盛り上がった。

 低迷中の社会人ラグビーチームのゼネラルマネジャーを任された大泉洋さん演じる主人公が自身とチームの再起に挑む姿を描いた「ノーサイド・ゲーム」。感動シーンは数多くあるが、アストロズのエース・浜畑譲(廣瀬俊朗さん)と、チームに加入した七尾圭太(眞栄田郷敦さん)との激しいレギュラー争いが描かれた後、米津玄師(よねづ・けんし)さんの主題歌「馬と鹿」をバックに、浜畑と七尾がハグするシーンでは、視聴者から「何度見ても号泣」「このハグシーン以外、どこで泣くというのか……」「このハグは熱い」といった声がSNSに書き込まれた。

 「テセウスの船」は、竹内涼真さん演じる主人公の田村心が過去にタイムスリップし、父・佐野文吾(鈴木亮平さん)が逮捕された無差別殺人事件の真犯人を追う物語だ。中でも週刊誌記者の由紀(上野樹里さん)が被害者の集いで、情報提供を呼びかける第4話のラストシーンが反響を呼んだ。被害者たちから罵声が飛び、水をかけられながらも、懸命に情報提供を呼びかける由紀の姿と共に、Uruさんが歌う主題歌「あなたがいることで」が流れると「涙が止まらない」「リピート再生して泣いている」といった声が上がっていた。

 ◇登場人物への感情移入 感動的なストーリーと主題歌がマッチした“カタルシス”

 日曜劇場の歴史は古く、さまざまなジャンルの作品が放送されてきたが、近年は、日曜午後9時という時間帯も手伝って、翌日からの仕事を控えたサラリーマンや、ファミリー層に活力を与える“感動系”の作品が多いのが特徴だ。

 主人公たちが、困難や窮地に立たされながらもドラマチックな展開で奮闘する姿や、周囲の人間との絆に救われるシーンで、ドラマの世界観を基に書き下ろした主題歌が流れるという相乗効果によって、感情移入していた視聴者は、カタルシスを感じて心を揺さぶられるのだ。

 逆にいえば、感動の名作を数多く送り出してきた「日曜劇場」という“信頼のブランド”が、視聴者の涙腺を緩ませているということもできるだろう。いわゆる“再放送”にあたるため、本放送にくらべると新鮮な驚きはないはずだ。にもかかわらず「泣ける」というのは、作品自体の質の高さのおかげだろう。言わずと知れたTBSを代表するドラマ枠なだけに、毎話のように、主題歌を伴うしっかりとしたクライマックスが作られ、いわゆる“箸休め”の回がほとんどない。「作品に感情移入したい」という視聴者の高い期待にちゃんと応えることができているのだ。

 5月24日午後8時からは「ノーサイド・ゲーム」の特別編・最終夜が放送される。“君嶋アストロズ”とサイクロンズとの最後の死闘をはじめ、感動的なシーンが盛りだくさん。タオルやティッシュを手に臨みたいところだ。

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