麒麟がくる:放送再開にCP「感無量」 “足利義昭”滝藤賢一は「変幻自在」 本郷奏多は「大河史に残る」近衛前久役

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で滝藤賢一さん演じる覚慶(後の足利義昭、左)と本郷奏多さん演じる近衛前久 (C)NHK
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NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で滝藤賢一さん演じる覚慶(後の足利義昭、左)と本郷奏多さん演じる近衛前久 (C)NHK

 俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の放送が8月30日からいよいよ再開される。制作統括・落合将チーフプロデューサー(CP)は、「コロナ禍で大河ドラマや朝ドラ以外にもすべての映像撮影が滞ったなか、大河ドラマの撮影が再開し、放送できることは感無量です。感染防止策に努めながら、日々の収録に励みたいと思います」と話している。

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 8月30日放送の第22回「京よりの使者」では、滝藤賢一さん演じる覚慶(後の足利義昭)、本郷奏多さん演じる近衛前久(このえ・さきひさ)が初登場する。

 落合CPは「ついに“足利義昭”滝藤賢一さんが、第22回から登場です! 今までの大河ドラマで描かれてきた義昭は、聡明(そうめい)かつカリスマ性のある信長とやりあう愚直で不器用な将軍、というイメージがありましたが、滝藤さん扮(ふん)する今回の義昭は、まだ興福寺の門跡であった僧・覚慶時代から描かれます。慈悲深く、少し弱虫なところもある等身大の人間に近い将軍・義昭を、滝藤さんが変幻自在に演じています」とアピールする。

 「将軍の地位を発揮し、怒りにまかせて軍事力を使うときもあれば、弱き民たちを救おうと必死に走るときもある多面的でエキセントリックな人物像は、脚本の池端(俊策)さんが、『太平記』で描いた室町幕府の祖・足利尊氏と対になって描かれる、長年描きたかった人物です。義昭と信長に両属する光秀が最終的に選ぶのは……? 後半戦最大のクライマックスともいえるパートで滝藤さんがいかにこの複雑な人物を演じるのか、今から楽しみでなりません」と声を弾ませる。

 一方、近衛前久役の本郷さんについては、「変わり種の公卿という難役ですが、若いが切れ者のハードな政治的シーンも、姉代わりの伊呂波太夫(尾野真千子さん)との軽妙なかけあいも、本郷さんが自由自在に演じていて、まさに大河史に残る近衛前久役だと思います」と自信をのぞかせ、「見どころは伊呂波らとのかけあいの際にふっと出る、独特のきざったらしさがやけにコミカルで、チャーミングなものとなっています。本郷さんにしか出せない味わいです」と力を込めた。

 「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。ドラマでは謎めいた明智光秀の前半生にも光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となっている。

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