唐沢寿明:「24」日本版リメーク主演は「自分との闘い」 銃シーンは「ウソがないように」

ドラマ「24 JAPAN」(テレビ朝日系)で主人公・獅堂現馬を演じる唐沢寿明さん
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ドラマ「24 JAPAN」(テレビ朝日系)で主人公・獅堂現馬を演じる唐沢寿明さん

 俳優の唐沢寿明さんがこのほど、主演を務めるテレビ朝日開局60周年記念連続ドラマ「24 JAPAN」のリモート合同取材に応じた。同作は、米連邦機関CTU(テロ対策ユニット)の捜査官ジャック・バウアー(キーファー・サザーランドさん)が凶悪なテロ事件と戦う姿を描いた米人気ドラマ「24-TWENTY FOUR-」の日本版リメーク作品。CTU第1支部A班の班長・獅堂現馬を演じる唐沢さんは、日本版で主人公を演じることについて「いろんな意味で、自分との闘い」と胸中を明かした。

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 唐沢さんは、「オリジナルを知っている人からみれば、いきなり僕が出てきたら『違うじゃん』となる。でも、僕はキーファーさんの物まねをするわけじゃなくて。たとえば『燃えよドラゴン』の仕事が来てブルース・リーのまねをするのかと言ったら、できないですよね。だから、どうやってアプローチしたら“その人”に見えるかを考えないといけない」と“日本版バウアー”の役作りの考えを吐露。ただ、今回は普段の連ドラに比べて撮影の合間に使える時間が多いといい、「今回、考える時間があるのはすごくありがたいですね」と笑顔も見せた。

 オリジナル版のバウアーというキャラクターについては「全然普通の人なんですよね、ジャック・バウアーって。ただ巻き込まれて、規則とか規定を破らざるを得ない、という」と説明。そのため、日本版のバウアーとなる現馬についても「(バウアーは)こわもての暴れん坊というイメージを持つ人が多いと思うけど、(現馬は)やっぱり普通にやろうと思っています。普通の人が巻き込まれていく、という感じですね」とプランを明かした。

 オリジナル版の大ファンという唐沢さん。その魅力は“ストーリー”だとし、「知らず知らずのうちに引き込まれて夜が眠れなくなる。何十回も見ているのに、また次が見たくなっちゃうという……」と熱い思いを表現。日本版もオリジナル版とストーリーは変わらないといい、「不自然さをなるべく感じさせないようにやる。見ている人たちがフィクションの中に自然に入れるような、そういう作りにできたらいいなと思います」と意欲的に語った。

 また、銃を使うアクションもあり、「ウソがないように」ということを大事に演じると唐沢さん。「日本のドラマって前に(銃を出すように)撃つんですよ。これは絶対にウソで、撃つと反動でこう(銃が後ろにいく)なる。銃に関しては『ウソをなくす』ということに気をつけています」とし、「(視聴者に)『ウソだろ、これ』と思わせない世界観をどれだけ出せるかが勝負だと思っています」と意気込んだ。

 「24 -TWENTY FOUR-」は、米国の組織CTUの捜査官ジャック・バウアーがテロリストと戦う人気ドラマ。1シーズン(全24話)をかけて24時間の出来事をリアルタイムで描くというスタイルや、スピーディーかつスリリングな展開で人気を集め、世界的にヒットした。日本語吹き替え版では、小山力也さんがジャック・バウアーの声優を務めた。

 オリジナル版のシーズン1では、後にオバマ大統領の就任で現実となった米国史上初のアフリカ系アメリカ人大統領が誕生するまでの24時間を描写。日本版リメークでは、オリジナル版のシーズン1をベースに、日本初の女性総理誕生への期待が高まる総選挙当日の24時間を全24話で描き、現馬がCTUメンバーと共に「総理候補暗殺計画の阻止」という極秘任務にあたる。唐沢さん演じる現馬は、危険を顧みず任務を遂行する一方、状況によっては踏みとどまることの大切さを熟知しており、仲間思いでもある人物。私生活ではかつて夫婦間に“ある問題”を抱え、一時は妻と別居しているが、一人娘とは良好な関係を築いている……という設定。

 10月9日から毎週金曜午後11時15分に放送(一部地域を除く)。同作で描かれるストーリーの“過去の出来事”が加わった“配信スペシャル版”が「ABEMA」と「TELASA」で配信される。

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