仲野太賀:「この恋あたためますか」“まこっちゃん”も話題 「応援したくなってしまう」魅力

ドラマ「この恋あたためますか」に出演する俳優の仲野太賀さん(C)TBS
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ドラマ「この恋あたためますか」に出演する俳優の仲野太賀さん(C)TBS

 ドラマ「この恋あたためますか」(TBS系、火曜午後10時)でパティシエの新谷誠役を演じる俳優の仲野太賀さん。森七菜さん演じる樹木とスイーツ開発を行う中で、振り回されながらも、樹木に好意を抱く姿が描かれており、新谷を応援する声が多く上がっている。12月1日放送の第7話ではついに樹木と付き合うことになり、SNSでは「まこっちゃん良かったな!」など祝福の声が相次いだ。ドラマを手がける中井芳彦プロデューサーは、「仲野さんの表情、特に目が大好きです」と話す。新谷役への起用理由や、役者としての魅力を聞いた。

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 ◇「ゆとりですがなにか」「仰げば尊し」で注目

 ドラマは、21歳のコンビニアルバイトの樹木(森さん)と、樹木が勤めるコンビニチェーン「ココエブリィ」の社長・浅羽(中村倫也さん)が、コンビニスイーツの開発を通して、次第にお互いを意識し、引かれ合うようになる……というオリジナル脚本の物語。

 仲野さん演じる新谷は、「ココエブリィ」のスイーツ製作専門の会社「ドルチェキッチン」所属。商品化するためのレシピを作るコンビニスイーツのパティシエ。実家は地元で有名な洋菓子屋だが、跡を継がず今の職業に就く。浅羽は同じ地元の先輩で……という役どころ。

 2016年放送のドラマ「仰げば尊し」(同局系)で初めて仲野さんとご一緒したという中井さん。「私は編成担当として参加していました。当時からすごく良い俳優さんだなと思いました」と仲野さんについて話す。

 実は、「仰げば尊し」の撮影に入るときに、ドラマ「ゆとりですがなにか」(日本テレビ系、2016年放送)が放送された。仲野さんは、“ゆとりモンスター”の山岸ひろむを演じており、中井さんは「山岸というキャラクターなのか、太賀さんなのか、夢中になりました」と話す。

 「その後、TBSでは剛力彩芽さんとの『レンタルの恋』や大泉洋さんと宮崎あおいさんの特別ドラマ『あにいもうと』にご出演されていました。その後、仲野さんのやったことないお話をTBSでできないかな、と思ったときに、ご自身の役が中心となるラブストーリーで太賀さんを見てみたいと思って、今回オファーしました。仲野さんは『(恋愛モノは)苦手』と言っていたんですけど(笑い)」と起用理由を明かす。

 ドラマが始まる前に行われた会見で、慣れない恋愛ドラマ出演について聞かれた仲野さんは、「やっぱりまだ慣れないですけど、今まで挑戦していなかったことに今回挑戦させてもらって、すごく楽しいです。毎回、お芝居ですけどドキドキしながらやっています」と話していた。

 ◇新谷にエールを送る視聴者続出

 第1話では、新谷が樹木に顔を近付けながら、「また俺が再起動してあげるから」と話すシーンが登場し、SNSでは「仲野太賀の再起動にキュンとした」など話題を集めた。その後も、新谷は、樹木のそばでずっと見守り続けてきた。

 第3話では、浅羽にシュークリームを届けようとする樹木を、会社まで送り届ける新谷の姿が描かれた。自分の好きな人(樹木)が、自分以外の“好きな人”(浅羽)に向かっていく様子を、近くで見ていることしかできない。そんなせつなさを感じるシーンでもあり、SNSでは、「太賀くん、切ない演技が上手すぎて胸が苦しくなる」「太賀さん見送る顔が切ない俳優ランキング日本1位なんじゃないか」などのコメントが並んだ。

 第4話では、出張帰りに、樹木を自宅まで送り届けた新谷が、樹木に不意打ちキス。第5話では、「樹木ちゃんの特別になりたい」と告白した。第7話では、ついに、樹木と付き合うことになった。

 新谷誠というキャラクターについて、「登場人物の中で、観ていただいている皆さんの共感を一番集めている気がする」と話した中井さん。「新谷の目線で見てるというか、樹木ちゃんという異分子がきて、社長や組織との間に入って、彼が右往左往するのも面白い。実家の洋菓子屋を継がずに今のコンビニスイーツの開発に就いているというところで、彼の成長と葛藤を描きたい」と話す。

 ◇仲野太賀は“応援したくなってしまう俳優”

 視聴者からは、「絶対実らないとわかりつつ、全力で応援したくなる」「仲野太賀の新谷をいつのまにか応援していた」「まこっちゃんが大好き」などの声が上がっている。中井さんは、「物語の登場人物としては、応援したくなるキャラクターが一番魅力的なキャラクターだと思うんですけど、その点で言うと、仲野さんは万人が応援したくなる、そんな感じがするところがいいなと思います」と話す。

 大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(2019年放送)では、中村勘九郎さん演じる金栗四三の弟子のマラソン選手・小松勝を演じた仲野さん。「『いだてん』でもそうでしたし、彼のありようを応援したくなってしまう俳優さんなんじゃないかなと思います。目力の強さがある」と魅力を話す。

 また、仲野さんは、制作陣と「いろいろ話し合いながら作りたい」と話しているといい、「監督もリハーサルが終わって、仲野さんと話をして、『こういうのもありますよね』『こういう考え方もありますよね』という話をしているのは新鮮」と話す。

 今クールでは、今作のほか、主演ドラマ「あのコの夢を見たんです。」(テレビ東京、金曜深夜0時12分)も放送中の仲野さん。お笑いコンビ「南海キャンディーズ」の山里亮太さんの妄想を描く短編小説を実写化した作品で、仲野さんは山里亮太役を担当。毎回ちがう世界観の中で、さまざまな形で登場する“山里亮太”を好演しており、演技力の高さを見せつけている。

 主演映画「泣く子はいねぇが」(佐藤快磨監督)は先日公開されたばかり。映画「あの頃。」(今泉力哉監督、2021年2月公開)、「すばらしき世界」(西川美和監督、2021年2月11日公開)など、公開予定の作品も続々と控えているなど、役者として引っ張りだこだ。つい“応援したくなる”仲野さんが、次はどんな顔を見せてくれるのか。「この恋あたためますか」の“まこっちゃん”を筆頭に、これからも応援していきたい。

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