上野樹里:「監察医 朝顔」撮了で涙 時任三郎とともに陸前高田で 当たり前の日常の素晴らしさ「少しでも伝えられた」

連続ドラマ「監察医 朝顔」の撮影を終了した上野樹里さん(左)と時任三郎さん(C)フジテレビ
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連続ドラマ「監察医 朝顔」の撮影を終了した上野樹里さん(左)と時任三郎さん(C)フジテレビ

 女優の上野樹里さん主演のフジテレビ系“月9”ドラマ「監察医 朝顔」第2シーズン(月曜午後9時)の撮影が、このほどオールアップした。上野さんは、第2シーズンで約1年にわたり演じてきた主人公・万木朝顔を通して「生きるということや当たり前の日常というのがいかに素晴らしいかということを、朝顔を通して少しでも伝えられたのではないかなと思っています」と語った。

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 第2シーズン最後の撮影は、2019年に放送された第1シーズンでクランクインした岩手県陸前高田市で行われ、上野さんと朝顔の父・平役の時任三郎さんが共にクランクアップした。スタッフから「オールアップです!」と声が上がり、盛大な拍手が贈られる中、2人は平野眞監督から花束をプレゼントされた。

 上野さんは「1年たってしまいました。あっという間ですね。日々、妥協せず、自分のできることを精いっぱいやりながら、ちゃんと言いたいことを言って、ほどよくぶつかりながらも、調和が保たれていて、自分以外のことでも誰かのことを支えて、とにかく皆がお仕事に真っすぐで健やかなチームでした」と話し、「人間なので当然、コンディションがよい時もあればよくない時もあって、でも、皆がその日のベストを尽くして、助け合って前に進んで、そんな日常とチームの魅力が、そのままドラマに反映されていたと思います」と語った。

 本作は、2011年に発生した東日本大震災を題材としている。上野さんは当時について「被災した方々や場所に、自分は何ができるんだろうってすごく苦しかったです。『監察医 朝顔』は被災された皆さんにとっても何か感じていただける作品になったと思います」とコメント。続けて、「『監察医 朝顔』に出会えたこと、そして陸前高田の方々にも出会えたことで、自分が役に立てなかったという、あの時のあの気持ちが救われたというか……。この作品に出会えて、ようやくいろんな方の役に少しでも立てたんじゃないかなと、今、とてもうれしく思っています」と大粒の涙を流しながら語った。

 時任さんは、撮影を終えて「まだ終わったという実感がないのですが(笑い)。本当にこの現場は優しさにあふれていて、スタッフはみんな優しくて、樹里ちゃんをはじめ役者もみんな優しくて、優しさのかたまりのようなチームでした。その優しさが一つ一つ積み重なって、『監察医 朝顔』という作品になっていったのかなという気がします」と振り返り、「どれだけ貢献できたのか分かりませんが、この作品に参加できて非常に光栄だと思うのと同時に幸せです」と語った。さらに「こんなに優しさと思いやりのあるチームは、今まで俳優として40年以上やってきた中で、ナンバーワンだと思います。本当にありがとうございました」とあいさつした。

 ドラマは、マンガ誌「漫画サンデー」(実業之日本社、現在は休刊)で連載された作・香川まさひとさん、画・木村直巳さん、監修・佐藤喜宣さんの同名マンガが原作。設定をアレンジし、東日本大震災で母が行方不明となった法医学者の朝顔と、父の平ら万木家の心の成長を描くヒューマンドラマ。第2シーズンは2クールで描かれている。最終第19話は3月22日午後9時から30分拡大版で放送。

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