青天を衝け:“8分間の舌戦”はワンカット撮影 大倉孝二「すごい緊張感」 「であーる!」秘話も

大河ドラマ「青天を衝け」で大隈重信を演じている大倉孝二さん(C)NHK
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大河ドラマ「青天を衝け」で大隈重信を演じている大倉孝二さん(C)NHK

 吉沢亮さん主演の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」(NHK総合、日曜午後8時ほか)で、大隈重信を演じている大倉孝二さん。9月26日に放送された第28回「篤太夫と八百万(やおよろず)の神」での、主人公・渋沢篤太夫(栄一、吉沢さん)と初対面ながら繰り広げた“8分間の舌戦”は「面白すぎるでしょw」「引き込まれた」「青天の大隈重信、口先の魔術師すぎる」などと話題になった。また、「であーる!」という特徴的な大隈の口癖も注目を集めたが、当シーンの撮影について「すごい緊張感」だったと振り返る大倉さんに話を聞いた。

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 ◇「緊張感から、僕の必死さも表れていたと思います」

 第28回では、新政府から大蔵省への出仕を求められた篤太夫が、申し出を直接断るため、大蔵省の実質トップである大蔵大輔の大隈を訪ねた。篤太夫は、大隈の目の前で早速辞退を申し出るが、大隈は「なぜ今、新政府に君が必要なのか……」を弁舌巧みに説き、篤太夫は反論してみせるが、完全に言い負かされてしまう……という展開だった。

 篤太夫をスカウトしたい大隈と、断りたい篤太夫。初対面ながら白熱した“舌戦”を約8分間にわたって繰り広げた。大倉さんは「あの篤太夫との初対面シーンは、最初から最後まで止めないで撮影しました」とワンカット撮影だったことを明かし、「なので、すごい緊張感でした」と振り返る。

 大隈の、なんとしてでも眼前の優秀な人間を逃すまい……という気迫が画面からも伝わってきたが、大倉さんは「緊張感から、僕の必死さも表れていたと思います」という。続けて、「目の前の吉沢君に説得感のある演技をできなければ、視聴者の方には伝わるはずがないので。細かい演技でどうこうというのではなく、吉沢君の心を動かすことができるように……と心がけて演じました。それが視聴者の皆さんにも伝わっていれば幸いです」と語っていた。

 ◇「であーる」は、監督から「際立たせてほしい」

 舌戦で目立っていたのは、「であーる!」という大隈の特徴的な口癖。さまざまなイントネーションで連発し、SNSでも「めちゃくちゃインパクトあった」「クセ強すぎるw」などと盛り上がった。インパクト大な口癖は一見、創作のように思えるが、史実として「であーる」は大隈の口癖だった。

 大倉さんは「そういう口癖がある……というのは調べていくなかで知りましたが、実際どこまでやるかというのは、現場次第と思っていました」とした上で、「監督から『際立たせてほしい』というお話しがあったので、探りつつやりました」と語る。

 しかし、演出で「であーる、であーる、であーる……」とリミックスされるとは知らなかったようで、「編集されているとは思わなかった(笑い)。映像を見たときは『なんじゃこれは!?』とびっくりしました」と笑っていた。

 ◇これからも「であーる」は出てきます

 大隈について「民衆に愛された人物だと思います」という大倉さん。演じる上で「なんとなく“親しみやさ”という部分は感じていただけるよう、自分の中で落とし込んで演じています」と話す。

 今後については「恒例のように渋沢との言い合いは続いていく。おなじみという感じで楽しんでいただければ」とアピール。これからも「『であーる』は出てきます(笑い)」ともちゃめっ気たっぷりに語っていた。

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