杏:「日本沈没-希望のひと-」撮影期間に感じた思い 小栗旬とのやりとりも明かす

連続ドラマ「日本沈没-希望のひと-」に出演する女優の杏さん(C)TBS スタイリスト 中井綾子(crepe)
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連続ドラマ「日本沈没-希望のひと-」に出演する女優の杏さん(C)TBS スタイリスト 中井綾子(crepe)

 TBS系「日曜劇場」(日曜午後9時)枠の連続ドラマ「日本沈没-希望のひと-」に出演する女優のさん。小栗旬さん演じる主人公・天海啓示に疑いの目を向けるも、徐々に信頼関係を築く記者・椎名実梨を演じている。11月14日放送の第5話では、恐れていた関東沈没が突然始まり、首都圏を中心に深刻な被害を受ける様子が描かれたが、杏さんは「実際に地震は起こっていないけれども、実際に揺れているような気持ちで演技するなど大変でした」と振り返る。11月21日放送の第6話では新聞社に復帰した記者として、天海と関わっていく椎名。杏さんに、撮影期間中に感じた思いや、小栗さんとのエピソードを聞いた。

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 ◇視聴者目線で見ている「日本沈没-希望のひと-」 子どもたちの反応も明かす

 ドラマは、1973年に刊行された小松左京さんのSF小説「日本沈没」をアレンジし、主人公・天海らが2023年、一国の海中沈没という未曽有の危機に立ち向かう姿を描く。撮影が終了した現在の思いについて、「CGがすごく多い作品なので、出たシーンでも見たことのない映像にこれからもなっていくと思う。今すごく視聴者目線というか、『こういう感じになっているんだ』と毎週楽しみに見ている」と話した杏さん。

 普段からいろいろな作品を一緒に見ているという杏さんの子どもたちも、今作を見ているといい、「“モンスター”が出てくるアニメや、映画よりも怖い、と言うんです。(今作では)お化けが出てくるわけでもないし、血が出てるわけでもないのに、『地図が光っているシーンが怖い』と言っていて。えもいわれぬ不安みたいなものを感じるんだろうなと思いました」と明かす。

 第5話で描かれた関東沈没シーンでは、CGが追加された映像が映し出されたが、「今見ているもの、今あるものは続かないんだなと感じました」と話す。同局系のドキュメンタリー番組「世界遺産」(毎週日曜午後6時)のナレーターを務める杏さんは、「紛争、災害で見られなくなったものがたくさんある。日本は災害大国というのはありますけど、世界のどこに行っても、この景色はずっと続くものではないと感じました」と続ける。

 ◇撮影で苦労したこと 小栗旬らと家族の話も

 撮影での苦労について、「どれくらいの絶望感なのかというのは、常にみんなで想像したり、その度合いを共有するというのは大変な作業だったなと思います」と明かした杏さん。もしドラマが描かれていることが現実になったら?と質問されると、「何日か後にここまでの部分がこれぐらい沈みます、というのがわかっているとまだましなんですけど……」と話す。

 「今回の(新型コロナウイルスの)パンデミックでもそうだったんですけど、逃げてもどうしようもないというのは、すごくリンクしているのかなと思います。『どこに逃げてもどこも沈んじゃうかもしれない』という恐怖がこのドラマの中にはある」と続ける。

 コロナ禍での撮影について、「クリエーティブなことをどこまで優先させるべきなのか?という悩みを通過している最中のものづくりの現場」と表現した杏さん。小栗さんら共演者とは、「笑顔でいて乗り切りたいね」と言って、少しでも明るい話題を話していたといい、「なにかを作ろう、伝えようという思いでみんな挑んだ気がします」と話す。

 また、「だいたい皆さんお子様がいらっしゃるので、実際に起こったらどういう対応をするかとか、『こういうことが危険なんだね』という気づきだとか、そういうことを話していました」と明かす。

 ◇天海との関係性 今後は?

 天海と椎名の関係性が変化していくことについては、小栗さんと「なかなか複雑だよね」と話をしていたという。「日本沈没の事件が進んでいく中で、なんとなく心の距離が近くなっていくところもあって。恋愛でもないけど、パートナーというか。でもぶっちゃけていうと、“つり橋効果”みたいなところもきっとあると思う(笑い)」と話していた。

 最後に、視聴者に向けて、「今まで組織の中での人間ドラマだったのに対して、ここから先どんどん自然のうねりが入ってくるので、そのスケールの大きさだったり、さらにそれを飛び越えて、移民交渉など世界を巻き込んでいきます。その描き方も大変リアルだなと感じたので、そういうところも注目して見ていただきたいと思っています」と呼びかけた。

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