上白石萌歌:「金田一少年の事件簿」凱旋が話題 犯人役から8年で美雪役へ 躍進の軌跡たどる

連続ドラマ「金田一少年の事件簿」で七瀬美雪の上白石萌歌さん=日本テレビ提供
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連続ドラマ「金田一少年の事件簿」で七瀬美雪の上白石萌歌さん=日本テレビ提供

 人気グループ「なにわ男子」の道枝駿佑さん主演で、8年ぶりに連続ドラマとして復活した「金田一少年の事件簿」(日本テレビ系、日曜午後10時半)。4月24日に第1話が放送され話題を呼んだのが、ヒロイン・七瀬美雪役を演じる女優の上白石萌歌さんだ。実は上白石さんは、2014年に放送された「金田一少年の事件簿N(neo)」に犯人役として出演していた。1話のみのゲスト出演から、ヒロインとしてレギュラー出演を果たし、視聴者からも「犯人役だった上白石萌歌ちゃんが8年後に美雪役になると誰が想像できた?」と注目を集めている。そんな上白石さんの躍進の軌跡を振り返りたい。

 ◇物語の核となる犯人役 ゲスト出演ながらも印象残す

 「金田一少年の事件簿」は天樹征丸さん、金成陽三郎さん作、さとうふみやさん作画の同名マンガ(講談社)が原作の人気ミステリーシリーズ。名探偵・金田一耕助を祖父に持つ高校生の金田一一(きんだいち・はじめ)が、祖父譲りの推理力で難事件を解決する姿を描く。

 上白石さんが前作の「金田一」に出演したのは、第1話の「銀幕の殺人鬼」。2012年にドラマ「分身」(WOWOW)で女優デビューを果たした2年後で、不動高校映画研究部の1年・遊佐チエミ役を演じた。

 同話では、映画研究部の部員が次々と殺害されていく事件が発生。被害者となったのは、映画「大追跡」の製作に携わった部員たちだった。実はその映画では、出演者の一人だった本多影行(中島広稀さん)が撮影中に事故死。しかし、部長の蔵沢光(神木隆之介さん)をはじめとする部員たちはその事実を隠蔽(いんぺい)した。

 遊佐は本多の妹で、両親の離婚により異なる名字になっていた。兄の死について知った遊佐は、映画製作に関わった部員たちに復讐(ふくしゅう)を図ったのだった。上白石さんは1話限りのゲスト出演ながらも、14歳にして犯人役という物語の核となる役どころを担った。

 ◇話題作への出演続く 「3年A組」でも“きっかけの存在”に

 その後、さまざまなドラマや映画で女優としての経験を積み、2018年には連続ドラマ「義母と娘のブルース」(TBS系)に出演。病で父・宮本良一(竹野内豊さん)を失い、キャリアウーマンの岩木亜希子(綾瀬はるかさん)を義母に持つ多感な女子高校生のみゆきを好演しただけでなく、前日譚(たん)にあたる5話までは語りを務めるなど新境地を開拓。連ドラ終了後も2020年、2022年にスペシャルドラマが放送される人気作となった。

 2019年には、話題を呼んだ連続ドラマ「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)に出演。卒業を控えた3年A組の担任・柊一颯(菅田将暉さん)が、自ら命を絶った生徒・景山澪奈の死について考えさせるため、クラス全員を人質に立てこもり事件を起こす様子を描いた。

 上白石さんが演じたのは事件のキーパーソンとなる澪奈。水泳部のエースで、オリンピック代表候補にも選ばれる実力の持ち主だったが、周囲からは嫉妬の対象に。ドーピング疑惑を仕立て上げられ、いじめを受けたことで、自殺に至ってしまった。

 既にこの世を去った役どころだっただけに、回想シーンのみでの出演となったが、「金田一」の犯人役と同じく、物語が動き出すきっかけとなる重大なポジションを務めた。

 ◇女優として「新しい扉開いた」 大河ドラマがステップアップに

 さらに、2019年はNHK大河ドラマ「いだてん」でも活躍。日本人が初めて五輪に出場した明治の終わりから、東京に五輪がやってきた1964年までの約半世紀を描いたストーリーで、上白石さんは日本人女性として五輪史上初の金メダリストとなった、女子平泳ぎの前畑秀子役に抜てきされた。

 上白石さんは今作が初の大河ドラマ出演で、役作りのために撮影の3カ月ほど前から水泳の練習を重ね、体重も7キロ増量した。「体形から役を作るのは今回が初めてで、説得力も持たせるために筋力をつけた」と明かしており、「心も体も本人に近づけられるように」と“女優魂”で臨んだ。

 そんな上白石さんは、大河での経験を「新しい扉が開いた」と後のインタビューで振り返っている。「最初は見た目から近づけていこうという意思のもとでやっていたんですけど、結果的にすごく精神的につながることができた気がして。新しい挑戦ではあったんですけど、とてもいい視点を役からいただけた」とも話しており、彼女にとって女優として大きくステップアップした役だったと言えるだろう。

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 そして今回、8年の時を経て、美雪役として「金田一」最新シリーズに凱旋(がいせん)した上白石さん。物語のきっかけとしての存在から、主人公・一(道枝駿佑さん)と共に物語を動かしていく役どころへと“躍進”を遂げた。“令和の美雪”として作品にどう彩りを与えていくのか、今後の姿に期待したい。

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