ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
神谷浩史さんら男性声優が所属するレーベル「Kiramune(キラミューン)」による朗読劇「リーディングライブ」。リーディングライブは、一般的な朗読劇とは違う魅力がある。役者が台本を手に、ステージ上を動き回りながら朗読する。アニメのアフレコの延長線上にあるような独自の演出で、観客を魅了してきた。リーディングライブの10周年公演として昨年10月に上演された「ハコクの剣」のブルーレイディスクが5月27日に発売されることになった。リーディングライブが映像ソフト化されるのは初めてで、同作は「機動戦士ガンダムUC」・「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」などで知られる福井晴敏さんが脚本を担当。幕末を舞台に、時を操る力を秘めた“ハコクの剣”をめぐって争う人々が描かれ、神谷さんと上村祐翔さんがW(ダブル)キャストで主人公・佐吉を演じた。神谷さん、上村さん、福井さんに、リーディングライブの魅力、「ハコクの剣」への思いを聞いた。
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神谷さん きっかけは、2009年の青二プロダクション(神谷さんが所属する声優事務所)の40周年記念興行の「サイボーグ009」の朗読イベントでした。赤と白を組み合わせた衣装で統一し、要所要所で石ノ森章太郎先生の原画をお借りして、投写するなどの演出がありました。不思議な空間の中で朗読をしているというような感覚がありました。ただ朗読するのではなく、演出が入ることで、エンターテインメントとして全く違うものになったんです。より分かりやすくエンタメとして皆さんにお伝えできないか?と提案し、手探りの中で始まったのがリーディングライブでした。
神谷さん 毎回、切り口が違いますしね。僕らがこだわっているのは、声優がスタジオで台本を持ってマイクに向かって芝居をしている延長線上で、ステージで何かを表現することです。スタジオでの声優の表現の延長線上にある表現を考えた時、台本を持って演じることだったんです。そこは、伊藤マサミ君に絶妙なラインで演出していただいていて、僕らは集中して演じることができます。今回の「ハコクの剣」は、ある一つの到達点に至ったと感じています。
神谷さん 「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」で、福井さんが本編とは別にドラマCDの脚本を書かれていたんですね。ドラマCDは、僕が演じさせていただいたキーマンをメインとした話で、台本をいただいて、最初はちょっと理解できなかったんです(笑い)。福井さんが書いたとは思えない台本でして。ギャグなんです。現場で「すみません、これギャグですよね?」て聞いたら「そうです」とおっしゃられて。なんて振り幅の広い人なんだ!と驚きました。何度か収録する中で「リーディングライブというものをやっているんですけど、やっていただけますか?」と相談したら「ああ、いいですよ」と気軽に受けていただいた(笑い)。
福井さん 舞台をやってみたかったんです。リーディングライブは、普通の朗読劇とは違うことは後で知りました。以前の公演を見せていただき、これだったら大概のことはできそうだ!と感じました。
神谷さん 最初に「チャンバラになります」と言われました。
福井さん (2018年上演の)「カラーズ」でも大立回りがあったし、その発展形として見せられるかもしれないとは考えていました。とはいえ、これは無理だろう……というものを入れたり。何をやっても絶対落とし込んでくれると思っていました。演出の伊藤さんが本当にやってくるんです。
上村さん こんなに壮大なストーリーなのか!と驚きました。情報量が多いけど、しっかりと終着点に落とし込んでいる。すごい!と思ったのと同時に、佐吉は大変だな……と感じました。佐吉次第で印象が変わってくるでしょうし。
上村さん あまりなかったですね。リハーサルもチームに分かれていたので、お互いをほぼ知らない状態でした。
福井さん 俺は個々に話をしました。二人は役者さんとして持っている資質も違いますし。最初は神谷さんが主演という前提で、当て書きだったので、(上村さんら)Aチームのキャストは想定していませんでした。上村君の声を聞いて、これも佐吉だ!と感じたんです。自分が作る時、正解が二つ以上あることは基本的にないのですが、これは二つある。舞台ならではの初めての経験ですね。
神谷さん 僕は役だけをやりたくて、このプロジェクトを動かしてるわけではないので、作品の中でどこかに役割があれば、それを全力でやる気持ちでした。なかったら、裏方でも構わないつもりで、関わっています。福井さんに「この役はやっぱり神谷さんで」とおっしゃっていただいたので、自分なりのアプローチで一生懸命やろうとしました。もう一つチームを作るにあたって、上村君しか考えられなかった。佐吉の20歳という年齢感、真っすぐなところを内包し、舞台に立つことで成立させられる。やっぱり上村君なんです。僕はこざかしいことをいっぱいやらないと成立しない。かなわないな……と感じています。
上村さん 恐れ多いですね。PVを撮った時に、神谷さんの佐吉を見て、そのまま真っすぐ突き進もう!と感じました。Aチームは、キャストが比較的若く、等身大に近い部分もあります。今出せるもの、みんなの思いのぶつかり合いを大事にしようとして、全力で臨みました。先輩方にも支えていただきました。でも、神谷さんの佐吉を見ると、もろさも感じて、やっぱりすごいんですよ。
福井さん Aチームは変わらない。安定しています。Bチームの神谷さんはりんとして立っているけど、周囲が変わっていく。(Bチームの銀河)万丈さんの存在感もすごいですよね。万丈さんの芝居によって、みんなが変わっていったり。そんな中、神谷さんは微動だにしないんだけど。
神谷さん 僕は引っ張られないようにしようとしていました。
福井さん 今の状況は、幕末以来と言ってもいいくらい激動の時代ですよね。そもそもこうなった原因は、幕末に集約されているところもあります。それは批評的に描くだけでなく、前向きな話にできればという思いがありました。これをアニメにしようとしたら、大変そうですし、リーディングライブだからできたところもありました。
福井さん 演出の伊藤さんからは「舞台ということを意識しないでいい」と言っていただきましたし、いつも通りでした。ただ、万丈さんと高木渉さんの長い演説は、さすがに映像作品ではここまでできない。ステージならではですね。大御所の演技によって、場を支配できますし。
神谷さん 多かったですね。超大作ですし。実は最初はもっと超超大作だったんです。もう一つの勢力がありましたし。
福井さん 初めてのことですし「どれくらいの長さになるのだろう?」と聞いたら、3時間を超えるということだったので、圧縮しました。結果として見やすくなりました。
福井さん 映像ソフト化にあたって少し編集しています。基本的には千秋楽をベースにしていますが、ほかの公演のものを使いつつ、最高のものを作ろうとしました。
神谷さん そこまでしていただけるなんて! ありがたいですね。
福井さん 俺がやりたかったんだけどね。
福井さん 舞台、朗読劇のいいとこ取りができるし、もっといろいろなことができると可能性を感じました。ぜひやってみたいですね。もう勘弁してくれ!となっているかな……。
神谷さん そんなことないですよ! 福井さんにおんぶに抱っこでした。本当に一緒にできてよかったです。
上村さん ここ数年はコロナ禍で、劇場になかなか足を運べない方もいらっしゃいますし、ブルーレイディスク化されることがうれしいです。「ハコクの剣」は映像としても楽しめる作品ですし、映像ならではのよさがあります。
神谷さん 誰かが「こういうことをやりたい!」と言い始めたら、それを全力で形にしていくプロジェクトですし、みんなで提案し合い、楽しい空間を作っていきたいですね。
上村さん リーディングライブの存在の大きさを強く感じています。4月には(2017年に上演された)「Be-Leave」の再演もありました。先輩が演じられてきた「Be-Leave」をやらせていただいたんです。そういうつながりがあるのもすてきなところです。先輩に驚いていただけるようなこともやっていきたいです。
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