前原滉:「お芝居が変わった」 “若き名バイプレーヤー”が明かす、20歳でのヒッチハイク経験 「ユニコーンに乗って」次郎役との共通点も

連続ドラマ「ユニコーンに乗って」に出演する俳優の前原滉さん(C)TBS/撮影:加藤春日
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連続ドラマ「ユニコーンに乗って」に出演する俳優の前原滉さん(C)TBS/撮影:加藤春日

 仕事と恋に奮闘しながら、夢に向かって真っすぐ生きる主人公・成川佐奈(永野芽郁さん)たちの成長を描く連続ドラマ「ユニコーンに乗って」(TBS系、火曜午後10時)。佐奈、須崎功(杉野遥亮さん)とともに「ドリームポニー」を起業した栗木次郎を演じているのは、俳優の前原滉さんだ。今作をはじめ、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にも出演するなど、“若き名バイプレーヤー”として注目される29歳の前原さんは、20歳のときにヒッチハイクでの旅に挑戦。芝居が変わるきっかけとなったという。そんな前原さんに話を聞いた。

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 「ユニコーンに乗って」は、「ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~」「Night Doctor(ナイト・ドクター)」(共にフジテレビ系)などの大北はるかさんのオリジナル作。自ら起業した教育系スタートアップ企業「ドリームポニー」のCEOを26歳の若さで務める佐奈のもとに、ある日突然、会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマン・小鳥智志(西島秀俊さん)が転職してきたことで、佐奈の仕事や恋の環境が一変して……というストーリー。

 前原さん演じる次郎は、須崎と同じ大学出身のエンジニア。のほほんとしたお調子者だが、須崎の佐奈への思いには気づいていて、応援している。チームの調整役的な存在でもある。

 今作の台本について、「テンポの良い作品」だと感じたという前原さん。撮影現場では、「ドリームポニー」のムードメーカーである夏井恵実役の青山テルマさんに助けてもらうことが多いといい、「何から褒めたらいいんだろう?っていうぐらい、すてきなところをたくさん持っている人」と印象を話す。青山さんは、今作で連続ドラマ初出演となるが、「歌手もやられて、バラエティー番組にも出られていて。いろいろな経験を全部魅力に変えてきた方だと。魅力のかたまりのよう」と続ける。

 次郎については、「テルマさんがすごくテンションの高いお芝居をされるので、あえてそこに合わせたり、そうじゃなかったり。まわりの人のキャラクターによって作られてる部分がすごくある」と明かしながら、「空気が読めないように見えて、きっと空気を読んでいるんだろうな」と話す。

 自身も似たような部分があるといい、「本人からしたら違うのかもしれないですけど、『今日元気がない』とか『テンション低いな』と思うと話しかけてみたり。逆に『あんまり話しかけてほしくないんだろうな』というときは、何かあっても話しかけなかったり……。次郎ちゃんも、そういうところがあるんじゃないかな。そこは似ているかなと思います」と話す。

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 ドラマの内容にちなみ、これまでにチャレンジしたことを聞かれた前原さんは、人見知り克服のため、20歳のときにヒッチハイクで旅をしたことを告白。ヒッチハイク後は、細かいことを気にしないようになり、自身の芝居も変わったという。

 「ヒッチハイクをして、(車内に)二人きりになると、会社の人や身近な友達に話せないようなことを初対面の僕に話してくれたりするんです。今抱えている悩みを話してくれる瞬間がほぼ毎回あって。そんなことが続いたときに、今、自分が人見知りで悩んでいることってすごくちっぽけなことだと思って……」と振り返った前原さん。

 「たとえば、『いろいろな人に命を助けてもらったから、誰かを助けないといけないと思って、あなたを乗せなきゃと思った』という人もいて。いろいろなことを越えてきている人たちが、人に優しくできる」と感じたという。

 ヒッチハイク体験を通し、自分のことだけに目を向けていた状態から変化したといい、「自分の中の目線や考えを広げてくれたから、お芝居も変わったんだろうなと思います。良い意味でいい加減になりました。細かくいろいろなことを考えず、とりあえずやってみようと。そこから出た悩みを解決していったらいい」と明かしていた。

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 ドラマ、映画、舞台と数々の作品に出演し、“若き名バイプレーヤー”と注目されている前原さんに、役者として大切にしていることを聞いてみると、「楽しむ!ということ」と回答。その後、「……平凡なことでごめんなさい。もっと役者っぽいことをしたいんですけど……(笑い)」と続けた前原さん。

 “俳優である”ことを特別だと思わないようにしているともいい、「職業の前に一人の人間。“一人の人間”として、『ありがとう』『ごめんなさい』という気持ちやあいさつ、他の人のこともちゃんと気遣う、ということを忘れないようにしている」と話す。また、「この仕事でうまくいって、いろいろな人に気を使ってもらえるようになったり、チヤホヤされるようになったときも、それだけは忘れないようにしたい」と語っていた。

 最後に、視聴者に向けて「3話(7月19日放送)で、功とのキスシーンをやったのが僕でごめんなさい!(笑い)」と“謝罪”していた前原さん。7月26日放送の第4話については、「小鳥さんによって周りが動き始める回で、小鳥さんの魅力が詰まっています。小鳥さんから目を離さないで見ていただければ」と呼びかけていた。

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