高橋克典:「舞いあがれ!」で父役 初めて見た朝ドラ「雲のじゅうたん」も飛行機の話「縁を感じる」

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で舞の父、岩倉浩太を演じている高橋克典さん(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で舞の父、岩倉浩太を演じている高橋克典さん(C)NHK

 福原遥さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン・舞(福原さん)の父・浩太を演じている高橋克典さん。朝ドラ初出演の高橋さんは「ヒロインの父親を演じることがすごくうれしい」と撮影を楽しんでいる様子だ。そんな高橋さんが役作りについて、見どころについて語った。

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 ◇実生活でも父に「この時代に父親を演じることがうれしい」

 高橋さん演じる浩太は、東大阪の町工場を経営する二代目社長。元は重工メーカーに勤めて飛行機を製作する夢を抱いていたが、父が病死したため退職し、ネジを作る工場を継いだ。娘の舞とは、互いに飛行機好きで、同志のような間柄になっていく。

 朝ドラ初出演が決まり、高橋さんは「役者として『“朝ドラ”の表現』をできる機会は一生に一回だと思っているので、毎日すごくうれしく撮影に通わせていただいています」と今作を朝ドラ出演の唯一無二の機会ととらえ、全力を注いでいる。

 自身の子どものころの夢がパイロットだったという高橋さんは、「偶然ですが、僕が子どものころに初めて全部見た朝ドラ『雲のじゅうたん』(1976年)も、飛行機にまつわる作品だったんですよ。『舞いあがれ!』も、飛びたい!という人たちの物語。ご縁を感じています」と今作との奇縁を感じている。

 「サラリーマン金太郎」や「特命係長 只野仁」など“スーパーサラリーマン”的な役柄のイメージが強い高橋さんだが、「僕は粋がっているような役をずいぶんやってきましたけど、自分が実生活で父となって見つけた『心』があり、自らも驚きの連続の中で育ってきた『感情』がある。このタイミングで、そして家族を見つめ直すような時代の流れの中で、ヒロインの父親を演じることがすごくうれしいです」と実生活で父になったことで実感を込めて演じられることを喜ぶ。

 ◇食事制限中のお好み焼きが「本当においしかった」

 演じる浩太の役作りについては、「大学を卒業し、飛行機を作りたくて就職したものの、父親の残したネジ工場を継いだ人物です。僕は実年齢の割に若く見えすぎるから、浩太を演じるために少しふっくらして作品に入りました。でも、貫禄が出過ぎてしまって」といい、若い時代を演じるにあたっては、逆に「浩太が若いうちは周囲の東大阪の皆さんと違う雰囲気の、少し線の細いノーブルな感じがいいかなと、体重を絞ることにしたんです。食事制限中で大阪のおいしいものがあまり食べられないので、劇中で食べた『うめづ』のお好み焼きが本当においしかったです」と明かした。

 今作の見どころについては「全編通してすべて見どころです!と言うと困るかもしれませんけど(笑い)、うつむくことや、足元を見たり、ガッカリすることばかりの時代に『舞いあがれ!』というタイトルがいいですよね。空を仰ぐことをちょっと忘れていたからこそのタイトルだと思います。うまくいくこともいかないこともあるけど、すごくいいドラマに仕上がっていると思うので、隅から隅までご覧ください。登場人物の若者たちも爽やかで、とても気持ちのいい時間が流れるんじゃないかなと思います」と視聴者に向けてメッセージを送った。

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