目黒蓮:初朝ドラ「舞いあがれ!」で垣間見せた「笑顔」の破壊力 「嫌なやつ」だった柏木に「にじむチャーミングさ」

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で目黒蓮さん演じる柏木弘明 (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で目黒蓮さん演じる柏木弘明 (C)NHK

 福原遥さん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)は第8週(11月21~25日)から航空学校編に入った。21日放送の第36回では、人気グループ「Snow Man」の目黒蓮さんが演じる柏木弘明が初登場し、航空学校の面接試験を一緒に受ける岩倉舞(福原さん)に対して見下すような態度を取るなど、エリート家庭に育った鼻持ちならない「嫌なやつ」を好演。目黒さんの起用理由と現場での手応えについて、制作統括の熊野律時(くまの・のりとき)さんに聞いた。

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 ◇出会いは感じの悪さMAX 次第に協調性も見せ始める柏木

 目黒さんが演じる柏木は、国際線のパイロットの父と、元CA(キャビンアテンダント)の母の航空一家で育ったエリート。完璧を目指す努力家でプライドが高く、弱みを見せないが、舞と同じチームで訓練を続ける中で、次第に変化していくという役どころだ。

 第36回で舞と柏木は、航空学校の面接試験を一緒に受けることなり、試験前に舞が「緊張しますね」と声をかけるが、柏木は「別に。君の緊張は俺になんの関係もない。黙っててくれないか」と冷たく答える。面接が終わると、柏木は「夢だの思いだの、頭の中、お花畑か。もう君と会うことはないだろう」と一方的に告げて、舞も「なんなん!」と怒りをあらわにしていた。

 航空学校に入学した柏木と舞は同じチームになるが、柏木の感じの悪さは相変わらずで、22日放送の第37回の自己紹介では「これ意味あるか? 別になれ合う必要ないだろ」とバッサリ。SNSでは「柏木君、本日も安定の感じ悪さ(笑い)」といったコメントが上がった。

 だが23日に放送された第38回では、チームでクリスマスパーティーをすることになり、しぶしぶ参加した柏木は、舞が作るお好み焼きを「おかわり」し、SNSでは「柏木は協調性がないんじゃなくて、お好み焼きと一緒で出会いがなかったのかな」などと素直な面も垣間見せた。

 24日放送の第39回では、母が倒れ、1カ月ほど学校を空けてしまった同じチームの吉田(醍醐虎汰朗さん)のために、チームの一員としてみんなで教官に再試験をお願いに行くなど、次第に協調性を見せ始めている。

 ◇目黒蓮自身は「控えめで誠実」

 熊野さんは、目黒さんの起用理由の一つに、「にじむチャーミングさ」を挙げる。「柏木は最初、嫌な感じから入りますけど、チーム6人の中でも大事なポジションで、エリートな雰囲気と同時に違った面も見せながら、チームと一緒にいろんな困難を乗り越えて変わっていく。その変化によって、にじむチャーミングさ、変わっていく様子を視聴者が魅力的に感じていただけるような人がいいなと思って、人気があって独特の魅力がある目黒さんにお願いすることにしました」と明かす。

 熊野さんが現場で目黒さんと対面した印象は、「本当に真面目で努力家タイプ。控えめで、誠実な感じの方」。柏木の最初の印象とは大分異なるが、目黒さんは「一つ一つのお芝居を大事に積み上げながら」演じていると感じている。

 また、柏木がたまに見せる「にっこり笑ったときのすてきな笑顔のインパクトが印象的」と称賛する。「序盤、柏木はキャラクターとしてあまり笑わないんですけれど、無愛想な雰囲気から、ぱっと笑ったとき、少し顔が緩んだときにこぼれる魅力にものすごいものがある」といい、そういう様子を見ると「変化していく柏木というキャラクターは魅力的に映るだろうなと撮影をしていて思いますね」と手応えを感じている。

 目黒さんは、同時期に放送されている連続ドラマ「silent」(フジテレビ系、木曜午後10時)での繊細な演技も評判になっており、「舞いあがれ!」での柏木役とは「ギャップがありすぎで新鮮」と視聴者から受け止められているようだ。今後、目黒さんが人間的に変化していく柏木をどのように魅力的に演じていくのか、見守っていきたい。

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