小田凱人選手:国枝慎吾選手の“後継者” 期待の16歳が挑む全豪オープン「車いすテニスの魅力をプレーで体現」

小田凱人選手 Getty Images
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小田凱人選手 Getty Images

 テニスの2023シーズンのグランドスラム初戦「全豪オープンテニス」が1月16日に豪メルボルンで開幕。24日からは車いす部門がスタートする。日本からは、22日に引退を発表した国枝慎吾選手の“後継者”として期待される16歳・小田凱人選手と、女子シングルスで3年ぶりの優勝を目指す上地結衣選手が出場。試合を前に両選手が意気込みを語った。

ウナギノボリ

  ◇小田凱人選手

 --昨年はセンセーショナルなデビューを果たして世界に強烈な印象を残しました。昨シーズンを振り返ってみていかがですか。

 かなり評価できる年でした。昨年に結果を出したことで、今年があると思います。(結果を出した)次の年が一番苦しくなるので、今年は乗り越えないといけない大きな壁となります。昨年は自分のやりたいテニスができ、具体的な目標を達成できた瞬間もありました。その分、イメージ的にはものすごく良いものを持っているので、今年も昨年以上のものを求めて頑張りたいと思います。

 --オフシーズンはどのように過ごし、トレーニングはどこにフォーカスしましたか。

 11月まで大会があったので、1月にオーストラリアへ来ました。だから、長いオフは取れませんでした。その中でも、年末はゆっくりできましたし、トレーニングに関してもしっかり追い込んで全豪オープンに向けて取り組んできました。寒い冬の日本から暖かいオーストラリアに来るということで、いろいろ警戒していた部分もありました。ただ、暑いところでのプレーに配慮しながら練習して良い調整ができたので、状態はすごく良いです。

 --テニスに関して、集中的に改善している部分はありますか。

 自分の長所であるサーブ、フォアハンド、強いショットをさらに磨きをかけることを重点的にやってきました。それを生かすために、自分のウイークポイントやこれから成長していかないといけないショット以外の部分を強化することもでき、全体的な底上げをオフシーズンの中で確実にできたと思います。先週も決勝戦までいけていい流れでずっときています。

 --今シーズンに掲げている目標を教えてください。

 16歳最後の大会が四大大会(全豪)なので、目標は一つです。17歳になっても、しっかり勝ち続けたいです。維持だけでなく向上することも今年の目標としています。昨年に良い結果を残してランキングがかなり上がってからプレッシャーもありますし、責任も重くのしかかってきますけど、自信も大きくなっているので楽しみな気持ちが強いです。

 --日本で応援してくれているファンへメッセージをお願いします。

 今年最初の四大大会ということでものすごく気合が入っています。自分のやりたいテニスができれば必ずいい結果が出ると思います。必ず車いすテニスの魅力を僕がプレーで体現できると思うので、車いすテニスを見たことがない人もぜひ見てください。

 ◇上地結衣選手

 --昨シーズンを振り返ってください。

 昨年もグランドスラムのタイトルとしては、シングルでは一つも取れずなかなか難しいシーズンだったと思います。昨年の4月から新しいチームで活動し始めて1年目だったので、コミュニケーションの部分とか試行錯誤しながらの1年でした。いろいろなことに挑戦するもなかなか結果が伴わない期間が長かったけど、根気強くやっていかないといけない時期だと思い過ごしていました。

 --オフシーズンは長くなかったと思いますが、どんなトレーニングを重点的に取り組みましたか。

 11月のマスターズが終わってから約2カ月の間、コーチたちとプレーのアグレッシブさなどについて話しました。昨年から取り組んでいたことなのですが、よりプレッシャーをかけていく形が昨年のマスターズあたりで見えてきたので、そのあたりを重点的に練習してきました。その中で、フィジカル面の強化も含めてトレーニングしました。

 --今シーズンの目標を教えてください。

 ボールをとらえるところや自分のポジションが以前よりかなり前になっている部分は意識的にやっていて、相手もその辺に気付いているのでポイントを取られる場面もありますが、ミスを恐れずに挑戦していきたいと思います。今年に入って2大会出場していますけど、正直なかなか難しくてうまくいかないところがありながらも、手応えもつかみつつあると思いますので積極的にトライしていきます。

 *……WOWOWでは、1月29日まで「全豪オープンテニス」を全日生中継・ライブ配信。WOWOWオンデマンドでは、全コートのライブ配信も実施する。

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