神木隆之介:「花を見ると話しかけたくなる」 朝ドラ「らんまん」植物学者役で自然な変化

4月3日スタートの連続テレビ小説「らんまん」で主人公の槙野万太郎を演じる神木隆之介さん(C)NHK
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4月3日スタートの連続テレビ小説「らんまん」で主人公の槙野万太郎を演じる神木隆之介さん(C)NHK

 4月3日にスタートする2023年度前期の連続テレビ小説(朝ドラ)「らんまん」(NHK総合、月~土曜午前8時ほか※土曜は1週間の振り返り)で主演を務める神木隆之介さん。本作は、高知県出身の植物学者で、「日本の植物学の父」と言われる牧野富太郎の人生をモデルとしたオリジナルストーリー。神木さんは主人公の植物学者・槙野万太郎を演じる。役を通して、植物への向き合い方に自然と変化が起こり、「花を見ると話しかけたくなりました」と明かす神木さんに話を聞いた。

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 ◇万太郎は「うそがつけない人物」 自身と重なる部分は?

 ドラマでは、時代が幕末から明治、そして激動の大正・昭和へと移りゆく中、愛する植物のために一途(いちず)に情熱的に突き進んだ万太郎と妻・寿恵子(すえこ、浜辺美波さん)の波瀾(はらん)万丈な生涯が描かれる。

 神木さん演じる万太郎は、高知で酒造業を営む裕福な商家の一人息子として生まれる。体が弱い少年だったが、植物の魅力にとりつかれ、その秘めた才能を発揮。草木をたずねて毎日のように野山を歩き回ったおかげで健康で丈夫な体を持つことに。やがて、小学校中退という学歴にもめげず、独学で植物学を究め東京大学 植物学教室の門をたたくと、後に「日本の植物学の父」と称されるように……。

 役を通して、「花を見ると話しかけたくなりました」といい、「今までだったら、きれいだな、咲いてるなくらいでしたが、アスファルトを突き抜けても成長している植物を見ると、命の力を感じるようになりました」と明かす。

 物語の前半の見どころを聞くと、「今までのしきたりを無条件で引き継がなければいけないのか、当事者の思いはどこに行くのかというのを、万太郎を通して伝えられると思います」と答える神木さん。

 そこには普遍的なテーマがあるといい、「『あなたが酒蔵を継がないと誰が継ぐの? なくなっちゃいますよ』という家族の思いもある中、『好きなことに挑戦したい』『やりたいことをやりたい』という気持ちは、現代の人が見ても、理解してもらえるところだと思います」と語った。

 また、神木さんによると、やりたいことに挑戦する万太郎は「うそがつけない人物」。「僕もそういう人間が大好きです。僕自身もオタクなところがあるので、万太郎と重なる部分もあると感じます。あとはお調子者ですね! そこも一緒だと思います」と笑顔を見せた。

 ◇土佐弁は「めちゃくちゃ難しい」 龍馬とつながる瞬間「ロマンチック」

 高知生まれの万太郎が話す言葉は土佐弁。2歳で子役としてデビューして以来、数多くの作品に出演してきた神木さんといえど、「土佐弁はめちゃくちゃ難しい」という。「特に花の説明になると……。楽しいですけどひたすら頑張るしかないですね」と苦労をのぞかせた。

 それでも「成功って何だろう? という話にはなりますが、僕の目標としては高知の皆さんに喜んでもらったり、盛り上がってもらえたらいいなと思います」と話していて、「この作品を通して、高知という場所がすごく良いところなんだと興味を持っていただけたら」と、作品を通して高知県に恩返しする思いだ。

 ドラマには土佐藩出身の坂本龍馬(ディーン・フジオカさん)も登場する。歴史上、富太郎と龍馬に面識があったかは不明だが、神木さんはドラマとして2人のシーンを楽しんでほしいと思っている。

 「あくまでもフィクションの作品なので、実は会っていてもいいんじゃないかなという思いで。大きな時代を作っていった2人がつながる瞬間はロマンチックでした。これが描けるのも、フィクションならではだと思います」と納得していた。

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