解説:「あまちゃん」“海女~ソニック”って? 北三陸で開催した“海女フェス” ユイを元気づけるのが目的

橋本愛さん(左)とのんさん
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橋本愛さん(左)とのんさん

 のんさんが主演を務めた、2013年度前期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あまちゃん」。6月13日にNHK・BSプレミアムで再放送された第62回で、アキ(のんさん)が、東京行きを阻止され部屋に閉じこもっているユイ(橋本愛さん)を励ますため、「海女~ソニック」の開催を思いついた。北三陸の海女カフェで開催するフェス「海女~ソニック」のきっかけや名付け親、概要などを解説する。

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 ◇名付け親は花巻さん

 同回では、ユイの家を訪ねたアキが、「GMT47」のサイトを見てもんもんとしているユイの姿を目の当たりにして、「放っておいたらまた家出するんでねえかって。いや、家出する気力もなくなる。部屋にこもって毒ばかり吐いてっから」と心配する。

 それを聞いた「岩手こっちゃこいテレビ」のディレクター、池田(野間口徹さん)もユイにリポーターとして1日でも早く復帰してほしいという声がテレビ局に届いているといい、海女カフェのステージでアキとユイの「潮騒のメモリーズ」を復活させないかと持ちかける。

 母・春子(小泉今日子さん)から芸能活動を反対されているアキは思案に暮れていたが、北三陸駅で何かを思いつき、海女カフェで夏ばっぱ(宮本信子さん)に「みんなで歌ったり、踊ったり、潜ったり、ウニとったりする海女のフェスティバル」を開きたいと提案する。

 アキが「ユイちゃんに元気になってもらうのが目的だけど、露骨に元気出せっていうと元気なくなる子だから。無駄に元気な海女クラブのお祭りに放り出したらどうだべ」と話していると、それを聞いた海女仲間の花巻珠子(伊勢志摩さん)が「海女~ソニック。海女のサマーフェス、海女~ソニック」と名称を提案する。アキも「それ、いいよ!」と興奮していた。

 ◇前座にはフレディ・マーキュリーも?

 「海女~ソニック」の元ネタ「SUMMER SONIC(サマーソニック)」は、2000年から毎年(2020年は休止)8月に2日間開催される都市型ロックフェスの名称。初回の2000年は山梨と大阪、2001年以降は千葉と大阪で開催されている。

 「海女~ソニック」は、北三陸の海女カフェを舞台に全3日間の日程で開かれたとされている。「あまちゃん」の第11週「おら、アイドルになりてぇ!」の第62回で名称が決まり、第63回で準備、第64回でリハーサルと本番の様子が描かれた。

 ステージには個性豊かな前座が多数登場したようだ。本編で描かれたリハーサルによると、新人海女たちは「モーニング娘。」のメドレー、観光協会の栗原(安藤玉恵さん)と海女の美寿々(美保純さん)はレディー・ガガのコスプレでネタがかぶり、花巻さんはロックバンド「クイーン」のフレディ・マーキュリーのコスプレで「レディオ・ガ・ガ」を披露するとし、「分かるヤツだけ、分かればいい」とキメた。海女の弥生(渡辺えりさん)は美空ひばり風の衣装で「昭和ヒットメドレー」を熱唱(?)したようだ。

 メインは「潮騒のメモリーズ」の復活ステージ。バックには観光協会が入っているビルの壁に掲げられていた潮騒のメモリーズの看板を海女カフェに運び込んで飾り、新人も含む海女仲間がバックダンサーを務めた。ステージは大盛況だったが、そこに春子が現れ(第65回)……と展開する。

 「あまちゃん」は、岩手県の架空の田舎町・北三陸市や東京を舞台に、内気で引きこもりがちだった主人公のアキが、海女やアイドルとして活躍しながら成長する姿を描いた。再放送は、BSプレミアムとBS4Kで毎週月~土曜の午前7時15分からデジタルリマスター版を放送。毎週日曜午前9時から1週間分の6話をまとめて放送。

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