上川隆也:「『遺留捜査』はジョーカーを切った」 甲本雅裕が一人二役挑戦 スペシャルドラマで“復活”

9月21日放送の「遺留捜査」スペシャル主演の上川隆也さん(左)と一人二役で出演する甲本雅裕さん
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9月21日放送の「遺留捜査」スペシャル主演の上川隆也さん(左)と一人二役で出演する甲本雅裕さん

 俳優の上川隆也さんが主演を務める人気ミステリードラマ遺留捜査」(テレビ朝日系)の最新作が、スペシャルドラマとして9月21日午後8時から放送される。今作には第1シーズンから「遺留捜査」の世界になくてはならない科捜研研究員、村木繁を演じてきた甲本雅裕さんが、村木役に加え、事件のカギを握るガラス職人・相良克典役の一人二役で出演する。主人公の刑事・糸村聡を演じる上川さんと、甲本さんに今作の見どころを聞いた。

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 ◇甲本雅裕、糸村刑事「こんなに変人だったんだ」

 --2022年7月期に放送された第7シーズンから約1年ぶりに「遺留捜査」が放送されますが心境は?

 上川さん:昨夏のシーズンで一旦「遺留捜査」の物語にピリオドを打つ形をとりました。今回はスペシャルですが、また糸村に会えることがうれしいです。

 甲本さん:まったく同じです(笑い)。純粋にうれしい気持ちです。

 --今回、シリーズ1作目から村木役で出演している甲本さんが、相良克典という物語の鍵を握る役との一人二役で出演されています。

 甲本さん:村木という役を通して糸村さんを見ることには慣れていました。ですが、まったく別の役として糸村さんに相対したとき、こんなに変人だったんだと(笑い)。せりふを言おうにも笑えてきてしまって。糸村さんの変人ぶりが新鮮でした。

 上川さん:失礼ですよね(笑い)。この作品以外にも彼が携わってきた多くの芝居を拝見していますし、彼の演技の幅の広さはそのときごとに感心や驚きを伴って見てきました。だから、今回の役も彼なりに構築し、僕が今まで会ったことのない人物と相まみえることになるのだろうと思っていました。実際、その通りになりました。

 ◇上川&甲本が考える“長年作品が愛される理由”

 --長年、作品が愛される理由はどのように捉えていますでしょうか。

 甲本さん:見てくださる方はもちろん、作品に関わる人たちも待っていたからでは。その世界に入れる喜びを感じながらやっていることが伝わっている気がします。だからこそ、僕らもいつもドキドキしたり、ソワソワしたり、ワクワクしたりしています。

 上川さん:このドラマではある種、人間関係のファンタジーというか、現実では得がたい何かが描かれていると感じています。物語の中でなら触れられる「こうであってほしい人と人の距離感」が描かれている。それに憧憬(どうけい)を抱いていただいているのでは。

 --最後に、今作の見どころをお願いします。

 上川さん:やはり今回は「遺留捜査」がジョーカーを切ったということですね。甲本さんを二役に据え、まったく違った人物として物語に登場させたこと。それがどう物語に絡んでいくのかが、何よりの見どころです。

 甲本さん:プレッシャーですね(笑い)。僕もそこを含めて、二役とかいろいろなことがありますが、今までと変わらない「遺留捜査」を皆さんにお届けできたらいいという思いが強いです。

 *……今作の舞台は、瀬戸内海に浮かぶ架空の島・蒼海島(あおみじま)。京都市内で不動産会社のスタッフ・坂上千尋(横山めぐみさん)の遺体が見つかったことから物語は始まる。千尋はかつて、蒼海島でガラス職人・相良と結婚して暮らしていたが、離婚して島を出たことが判明。さらに最近、蒼海島の土地売買を巡り、島民とトラブルを起こしていた事実も浮上し……と展開する。(取材・文・撮影:遠藤政樹)

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