虎に翼:「原告は『今』を生きる被爆者ですが?」よねさんの初法廷シーンが話題 「しびれた」「すごみがある」

NHK連続テレビ小説「虎に翼」第112回の一場面 (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「虎に翼」第112回の一場面 (C)NHK

 伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第112回が9月3日に放送され、よね(土居志央梨さん)が弁護士として法廷に立つシーンが初めて描かれ、視聴者の間で話題になった。

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 第112回では、昭和35(1960)年2月、いよいよ「原爆裁判」の口頭弁論が始まった。寅子(伊藤さん)は、記者の竹中(高橋努さん)が、雲野(塚地武雅)から裁判の記録を記事にしてほしいと依頼されていたことを知る。

 それから1年半の月日が流れたが、「原爆裁判」は結審せず、原告側の鑑定人尋問が行われることに。原告側の主張を裏付ける専門家で、国際法学者の保田敏明(加藤満さん)は、国際法の基本的原理である「人道の初等的考慮」に違反していると述べた。一方、被告側として証言する国際法学者の嘉納隆義(小松利昌さん)は、原爆そのものを禁止する規定は投下当時も現在も国際法上に存在しないと反論した。

 その後の反対尋問では、よねが嘉納と対峙(たいじ)。よねは「国際法上、禁止されていなければ、どんな残虐な戦闘行為でも違法ではない……。そう嘉納教授はおっしゃるのですね?」と詰め寄り、「いくつかの国際法に『戦闘における不法行為を行った国には損害を賠償する義務がある』と定められています。この義務は国家間にのみ発生するのでしょうか?」と問いかけた。

 嘉納は、国際法の原則では不法行為による損害賠償は国家が請求するものだと述べ、個人が国に賠償責任を求めることも法的には不可能だと答えた。

 よねは「主権在民の日本国憲法において、個人の権利が国家に吸収されることはない。憲法と国際法および国際条約の規定と、法的にはどちらを上位に考えればよいとお考えですか?」と再質問。嘉納が「戦時中に今の憲法は存在しません」と返答すると、よねは「原告は『今』を生きる被爆者ですが?」と言葉に力を込めるのだった。

 よねが法廷に立つ姿に、SNSでは「胸熱」「かっこよすぎない?」「よねさんの言葉にしびれた」「よねさん主人公だったな今日」「よねさんの真摯(しんし)な姿に震える。真っすぐで厳しくてそして優しい」「熱い意志を持つよねさん、すごみがある」といった声が上がっていた。

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