おむすび:“佳代”宮崎美子 ヒロインの祖母役に決まり「いよいよおばあちゃん役が来たのか」 実年齢より上の役に「今も手探り」

連続テレビ小説「おむすび」で米田佳代を演じる宮崎美子さん(C)NHK
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連続テレビ小説「おむすび」で米田佳代を演じる宮崎美子さん(C)NHK

 俳優の橋本環奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、主人公・結(橋本さん)の祖母、米田佳代を演じる宮崎美子さん。佳代は、古くから伝わる先人たちの知恵に明るく、結が困った時の良きアドバイザーという役どころだ。宮崎さんが、出演が決まった際の心境や、演じる佳代への思いなどを明かした。

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 ◇佳代役は「話し方も意識」

 宮崎さんは出演が決まった時、「あぁ、いよいよおばあちゃん役が来たのか」と感じたといい、撮影を通して「『おばあちゃんです』と言うのも、だいぶ慣れてきました」と笑う。

 「佳代さんは、私の実年齢より少し上の設定なので、話し方も意識しています。今は、70代もまだ若いイメージじゃないですか。北村有起哉さんが息子なので私の実年齢よりも少し老けて見えた方がバランスが良いかな、でもまだ先もあるので、あまりに老けてしまうのもな……とか、今も手探りですね。あと、ちょっとだけ背が縮んでいる感じも意識しています。子どもって、おじいちゃんやおばあちゃんのこと好きですよね。慕ってくれるところがあるからうれしいなと思っています」

 宮崎さんは、演じる佳代について「佳代さんは後ろで見守るポジションだと思います。うちは、なんといっても、おじいちゃん(米田永吉、松平健さん)があぁですから。威厳があるというか、わがまま気ままにやりたいことをドーッとやっていく人なので、手綱を引っ張ってコントロールしつつ、息子夫婦を見守っています」と話す。

 「ときどき愛子さん(麻生久美子さん)が実の娘なんじゃないかと思ってしまうくらい、愛子さんとの距離が近いですよね。仲の良い姑とお嫁さんで、すごく良い関係だなと思います。愛子さんも肝が据わっていて、佳代さんと似ているところもあるので、頼りにしているんだろうと思います。優しいと言えばいいんですけど少し気が弱くてクヨクヨしがちな息子を、うまく愛子さんが引っ張ってくれているんですよね」

 佳代は、福岡・糸島で育ち、農業に従事してきた。そんな佳代について「佳代さんは糸島でずっと生きてきて、農業に携わってきて、“生きもの”を育てている。農作物も、生きものなんです。佳代さんは、自然の恵みをいただき、生きものを育てて、その育てたおいしいものを提供することで、みんなを育てている“育む人”だと思います。どっしりと根を張っている人ですが、その力強さを表に押し出すんじゃなく、じんわり頼りがいがある人みたいになれたらいいなと思っています」と語る。

 ◇「おむすび」は「あったかく、元気になるドラマ

 「おむすび」には、“食”に関連するシーンがたびたび登場する。宮崎さんは「やっぱり『おむすび』がキーになるんですよね。大事なところでたびたび登場するので、終わるまでにおむすびを何個握るのかなと思っています。きっとすごい数になるんじゃないでしょうか(笑)。昔はドラマの中でも素手でおむすびを握って食べるシーンがよくありましたが、今はすっかり無くなってしまいました。私自身もおむすびを握るとしたら、やっぱりラップを使ってやります。だから、久しぶりに素手でおむすびを握るシーンはうれしかったです」と語る。

 「糸島野菜や料理が登場するシーンでは、実際に糸島から食材を運んでいただいています。市場に出せないような形が曲がったお野菜なども選んで持ってきてくださるんですけど、それが本当においしいんです。おいしい食材を料理を監修している広里さんが、さらにおいしいお料理にしてくれるので、食卓のシーンはすごく幸せです」

 糸島ロケでは農家からの指導を受けたといい、「帰るときにキャベツの苗を3つ持たせてくれたんです。2年前から私も自分で菜園を借りているので、そこにいただいた苗を植えておいたら、立派なキャベツができました。それを現場に持っていき、お料理して使っていただいたものが、ドラマにも出ております」と明かす。

 「みんなに『甘くて、シャキシャキしておいしい』と言っていただいて、生産者としては食べてくれる消費者が『おいしい』と言ってくださるのが、一番うれしいんだなと実感しました」

 最後に、視聴者に向けて「『おむすび』で描かれているのは、身近な等身大のお話です。日常の中にある現実と戦うというか、乗り越えるというか。その中で、家族だから言えること、言えないことを抱えながら、少しずつ進んでいくような家族の普通を、明るく丁寧に描いていくドラマだと思っています。おむすびは、ぬくもりの伝わる、あったかい食べ物だと思います。いざという時に、一番頼りになる食べ物のイメ―ジなので、このドラマがそんなふうになれたらいいなと思っています。どなたにとってもどこか懐かしく、あったかく、元気になるドラマです」とメッセージを送った。

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