しあわせは食べて寝て待て:「自分次第の幸せ」見つける気づく、そのヒントにも 最終回目前、制作統括が語った“思い”

「ドラマ10『しあわせは食べて寝て待て』」最終話話の場面カット (C)NHK
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「ドラマ10『しあわせは食べて寝て待て』」最終話話の場面カット (C)NHK

 俳優の桜井ユキさん主演のNHK「ドラマ10『しあわせは食べて寝て待て』」(総合、火曜午後10時)の最終話(第9話)が、5月27日に放送される。水凪トリさんの同名マンガを原作に、桜井さんをはじめとするキャストや、脚本・演出らスタッフと共にここまでていねいに、“おなかの底からじんわりと温かくなる物語”をつむいできた制作統括の小松昌代さんの思いを紹介する。

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 ドラマは、水凪トリさんの同名マンガが原作。健康、仕事、マンション、将来設計など、いろいろなくした主人公が、おいしそうな薬膳ご飯とたおやかな団地の人間関係を通して心身を取り戻していき、身近にあった自分次第の幸せに気づいていく……という内容。

 4月1日にスタートし、第1話のNHKプラスでの視聴数(同時または見逃し配信)は、同局の連続テレビ小説(朝ドラ)と大河ドラマをのぞく、ドラマ作品の中で歴代1位を獲得。以降も、視聴者からは「心に効くドラマ」「見るデトックス」といった声が上がるなど、好評を博してきた。

 原作マンガの連載が続いている中で、ドラマはどこに“着地”するのか、気になる部分だが、小松さんは、これまで通り「明確なゴールがある話ではないし、そんなにドラマチックなことは起こらない」と明かす。

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 「最初から『自分次第の幸せ探し』みたいなことをずっと言ってきて、見てくださった方が『こういうこともありだな』って、とにかく思ってくださればいいんじゃないかなと思っています」

 自分次第の幸せを見つける、または気づく。まさしくドラマでは、一生つきあう病気(膠原病)にかかり、会社を退職後、週4日のパートでギリギリの生活を送ってきたさとこが、団地暮らしを通して、身近にあった自分次第の幸せに気づいていく姿がていねいに描かれてきた。

 薬膳との出会いや季節を感じるおいしいご飯、団地やパート先での人間関係、それらには何かしらのヒントが散りばめられていたようにも思えるが……。

 「さとこと同じような病を抱えている方、同じ病気ではなくても心身の不調を抱えていらっしゃる方、そこまでいかなくても、何か少し心にひっかかりを持っていらっしゃる方ってたぶんたくさんいると思っているから、ドラマの放送は週の最初の方の夜ではありますが、見終わったときに『こういう幸せもありだよな』『こういう生活もありだよな』って思ってもらえたらうれしいです。もしかしていまはできないことがあっても、そのできないことを誰かに助けてもらいながら、そのときの自分にできることをする、世の中、こうやってつながって生活していくんだろうなって、少しでも安心してもらえたらと思っています」

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