NHKスペシャル:陸上自衛隊「不発弾処理隊」に密着 「万が一のために遺書を」 現場に急行する隊員が語る

6月22日放送の「NHKスペシャル」の一場面(C)NHK
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6月22日放送の「NHKスペシャル」の一場面(C)NHK

 6月22日午後9時からNHK総合で放送される「NHKスペシャル」は、「不発弾処理 足下に潜む“脅威”」と題して、終わらない戦後処理とも呼ばれる陸上自衛隊の活動に密着する。

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 激しい地上戦により20万人を超える人が亡くなった沖縄戦。戦時中、沖縄では米軍によって約20万トンの弾薬が使われ、そのうち約1万トンが不発弾として残ったと推定されている。番組では、不発弾処理を任務とする陸上自衛隊「第101不発弾処理隊」に1年にわたって密着した。

 昨年10月、宮崎空港でアメリカ製の不発弾が突然爆発。直径7メートルの穴があき、衝撃が広がった。この6月には不発弾の一時保管庫で爆発が起き、隊員たちが負傷する事故が起きた。

 戦時中に投下され、地中に埋もれた不発弾は全国各地に数多く残されている。不発弾の処理は全国で年間約1800件にのぼり、沖縄では1日1件を超えるペースで処理が続いている。農地、工事現場、住宅密集地、身近な場所で次々と発見され、なかには起爆装置がついたままの大型爆弾が住宅地のど真ん中で発見されることもある。

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 緊急要請があると現場に急行する隊員たちは、「万が一のことがあったときのために遺書のようなものを書いている」「ひとつひとつ確実に進めていかなければ戦後処理は終わらない」と語る。

 沖縄では戦後、わかっているだけで700人以上が爆発事故で命を落としている。被害者や関係者の取材を進めると、被害者が補償を受けられず、責任の所在もあいまいなままで、救済が十分でない実情が判明。戦後80年。不発弾処理隊への長期密着を軸に、日米の戦争に巻き込まれた結果、不発弾に苦しみ続ける海外の現状、戦争の負の遺産・不発弾が世紀を越えてもたらす脅威を見つめる。


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