じゃあ、あんたが作ってみろよ
第9話 おにぎり食べて、元気だせ!
12月2日(火)放送分
高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第5回(10月3日放送)で、テレビの前の視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時14分の75.6%だった。
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「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。
第5回は、時代が明治19(1886)年に移り、トキは18歳に。演じる俳優が子役の福地美晴さんから高石さんに冒頭から変わった。トキは、借金を返すために親戚の雨清水傳(堤真一さん)が経営する機織り工場で働き、松野家は、以前住んでいた家から川の向こう側の長屋に引っ越している。
松野家が抱えた借金は、返済がほとんど進んでいない模様。ある日、朝から借金取りの森山善太郎(岩谷健司さん)が取り立てに来て、借金が返せないのならばトキを遊郭で働かせると言う。勘右衛門(小日向文世さん)は激怒して森山を追い払ってしまう。トキは「婿様をもらいましょうか。婿様をもらって、働き手を増やして、借金を返すのです。こげな暮らしから抜けだすには、もうそれしか」と提案する。次週の「貧乏脱出、お見合い大作戦」へと続くという内容だった。
テレビ画面の前にいる人のうち、画面を実際に注視している人の割合を調べた「注目度」は、注目度が急落するオープニング映像の時間を除くと、ほぼ右肩上がりに上昇していった。午前8時9分に70%台に突入すると、午前8時11分(74.9%)、午前8時12分(74.6%)には75%にあと一歩まで接近。午前8時13分でやや低下するが、午前8時14分にこの日の最高値75.6%を記録した。
借金取りの森山善太郎が取り立てにやってくる場面が始まるのが午前8時10分台。続く午前8時11分台で、善太郎がトキを遊郭で働かせるなどと言ったものだから、激怒した勘右衛門が追い返し、午前8時12分台のトキの「婿様をもらいましょうか」発言へとつながる。
第5回は序盤で、18歳になったトキの日常が紹介され、遊郭が隣にある長屋に住む松野家の現状も丁寧に描写された。そして、借金取りがやってきて、遊郭で働かせるという、ある意味、定番の展開だったが、暗い演出に走らず、「婿様」探しというちょっとユーモラスな展開は「ばけばけ」らしい。朝ドラ向きのほんわかとした展開で、注目度が高まっていったのも納得の場面だった。
注目度がいったん下がりながらも、最終的に「婿様」探しの場面を上回った午前8時13~14分台はどんな場面だったのか?
トキは「婿様」探しの前に、縁結びで有名な松江の八重垣神社を訪れ、恋占いを試してみる。「鏡の池」に硬貨を乗せた占い用紙をそっと浮かべ、早く沈めば縁が早く、遅く沈む縁が遅いという結果。また、近くで沈むと身近な人、遠くで沈むと遠方の人とご縁があると一緒に占いをする友人が説明する。
午前8時12分台終盤に始まったこの占いの場面。友人たちは早々に占い用紙が沈むが、トキの用紙はなぜか一向に沈まない。どんどん遠くへ流されていく。午前8時14分台には、周りで占いをする人たちはどんどん入れ替わり、沈まない紙にぼうぜんと立ち尽くすトキのアップでドラマは終了する。最高値の14分台は、テンポの良い画面の切り替えで、思わずクスリと笑ってしまう楽しいエンディングだった。
ちなみに八重垣神社の縁占いは今も多くの観光客が立ち寄る人気スポット。八重垣神社は松江市中心部から、車で15分程度の山あいにあり、実は徒歩だと、思い立ってすぐにと、気軽に行ける場所ではない。トキの占い、そして婿探しにかける思いが分かるようだ。
八重垣神社の主祭神は、須佐之男命(スサノオノミコト)と稲田姫。ヤマタノオロチを退治し、稲田姫の命を救った須佐之男命は、夫婦となる。縁結びの神と崇拝されるのはそのためだ。境内奥の佐久佐女の森は、稲田姫を隠し、ヤマタノオロチから守った場所とされる。トキが占いをやっていた「鏡の池」もこの森にある。
ちなみに占い用紙は現在、1枚100円。10円または100円を乗せて水に浮かべる。神社の公式サイトによると、15分以内に沈めば、早く沈む(=縁が早い)となるそうで、意外にすぐに沈むのではないようだ。松江を訪れた際には、ぜひいかがだろうか。
活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)
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