緊急取調室 (2025)
第8話 紫の旗
12月11日(木)放送分
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン・トキ(高石あかりさん)の夫となるレフカダ・ヘブンを演じているトミー・バストウさん。出演が決まった際の思いや、役作りについて語った。
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「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとその夫・八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルに、「怪談」を愛するヒロインが、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく姿を描く。脚本は、NHKの「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」やWOWOWの「撮休シリーズ」などを手がけたふじきみつ彦さんが担当する。
オーディションを経て、1767人の中からヘブン役に抜てきされたバストウさんは「朝ドラのオーディションを受ける機会をいただけて本当にうれしかったです。そして、この役を引き受けた瞬間、たくさんの挑戦と大きな責任が伴うだろうと覚悟もしました」と振り返る。
「朝ドラは日本で多くの方に愛され、長く続いている番組です。そこにメインキャストとして外国人が出演するということは、自分が西洋を代表するような責任を感じました。この作品を通して日本と海外の架け橋になれるよう、できる限りのことをしたいです。松江に来たヘブンへの期待がすごく高かったのと同じで、僕も『西洋から来た俳優さんが朝ドラに出るということはすごいに違いない!』というプレッシャーを感じながら、頑張ります(笑)」
演じるヘブンは、英語教師として来日。同僚の英語教師・錦織友一(吉沢亮さん)のサポートを受けながら、松江での日々を送る。ひょんなことから、トキと出会い交流が始まる……というキャラクター。
バストウさんは「ヘブンのモデルであるハーンさん(小泉八雲)は子供の頃に両親と疎遠になり、痛みを抱えながら、いつも居場所を探していた人です。思いやりがあって動物や弱い立場の人を守りたいという気持ちを持っている一方、偽善が大嫌いで強く主張するなど独特な面があるのも面白いですね。彼の繊細さと冒険者なところが私自身との共通点です」と語る。
山ほどある伝記や小泉八雲の手紙を読み、昨年の9月から約1年間、役作りを続けてきたというバストウさん。「彼はどうやって話している? 彼の考え方は? あの人に対して何を考えている? とたくさん考えましたし、彼の姿勢と視線をまねして猫背で人を見上げる感じで演じています」と明かす。
「口ひげも自分のひげを伸ばして作りました。撮影前にはNHK大阪放送局の廊下を彼のように歩いたり、喫煙室でキセルを吸ったりして、ハーンさんのように動けば動くほど役の基盤に自信が持て、より自由に演じられるようになるからです。撮影中に変わっていくこともありますが、撮影前に真剣に準備するメリットは大きいですね。役作りというのはとても大切だと思っています。役作りすればするほど、ハーンさんとヘブンのことがすごく好きになりました」
小泉八雲が左目を失明していたことから、バストウさんは白濁したコンタクトレンズを装着して撮影に臨んでいる。
「視界が悪くなるからレンズはしなくてもいいと言われましたが、作品にとって重要なのはレンズをした時に私が見やすいかどうかではありません。レンズをしたヘブンに共演者のみんながどう反応するかなんです。あのレンズを入れるからこそより役作りができたと思っています」
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