ばけばけ:“ランデブー”阻止に錦織の一手は「糸こんにゃく」 それ以上に視聴者をクギヅケにした勘右衛門の場面とは? 第44回の注目度

連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK

 高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第44回(11月27日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時13分の69.2%だった。

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 「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。

 ◇錦織とトキは、リヨとヘブンの恋を阻止できるのか

 テレビの前の視聴者のうち、画面に視線がクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」はこの日、全体を通してやや低め。序盤や中盤は、グラフが上昇しても60%台半ばどまりで、終盤にようやく69.2%まで達したが、70%台にはあと一歩届かなかった。

 第44回は、次の日曜にヘブン(トミー・バストウさん)がリヨ(北香那さん)に松江の名所を案内してもらうことを知り、なんとか2人を遠ざけようと、錦織(吉沢亮さん)がトキ(高石さん)とともに画策する。

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 注目度は終盤、午前8時10分に65.1%を記録すると、そこからほぼ下がることなく、エンディングを迎えた。

 午前8時10分台は、松江中学でのヘブンの授業内容から、ヘブンとリヨの“ランデブー”が日曜だと知った錦織が、その約束の日に松江城や神社を自分が案内するとヘブンを誘うあたりから。「ヤクソク。スミマセン」と返すヘブンに、錦織は粘るが、「シツコイ」とはっきり断られてしまう。

 ヘブンが出かけると、入れ替わってやってきたのがリヨ。弁当を作るため、ヘブンの好物を教えてほしいとトキに尋ねる。2人の話を聞いていた錦織は、トキに「糸こんにゃく。糸こんにゃくが好きです」とささやく。ヘブンが糸こんにゃくを大嫌いなことを知っているトキが「それはちょっと……」と拒むと、錦織は自らリヨに「糸こんにゃくです。ヘブン先生は糸こんにゃくが大好物で」と伝えた。リヨは「分かりました。では……糸こんにゃく、持っていきますわ」と笑顔を見せる。

 このリヨとのやりとりは午前8時11分~12分。ネット上は「糸こんにゃく」で盛り上がったが、注目度は64.8%、65.6%とほぼ横ばいだった。だが、続く午前8時13分で一気に69.2%まで急上昇した。

 ◇“スキップ師匠”勘右衛門はタツと一緒で終始ニコニコ

 この日の最高値にもなった午前8時13分台は実は、リヨの場面ではない。トキの祖父、勘右衛門(小日向文世さん)が近所の子供たちにスキップを教える場面だ。“ランデブー”当日の朝、トキが長屋を出ると、勘右衛門からついに1人、スキップができるようになったと聞かされる。そして、子供たちの祖母、タツ(朝加真由美さん)も紹介される。トキが「末永く、祖父と仲良くしてごしなさい」とあいさつする直前までが13分台だ。終始、笑顔の勘右衛門がほほえましい。

 序盤で、リヨが松江の八重垣神社の池で恋占いをするのにトキが同行する場面があったが、そこで勘右衛門が恋占いをしている場面にトキは出くわす。水に浮かべた紙は近くで沈み、タツに思いを寄せる勘右衛門はまずまずと満足する。この午前8時2分台は63.6%で、序盤では最も高かった。この日は「ヘブンーリヨ」より「勘右衛門ータツ」の方が視聴者の視線をしっかりつかんでいたといえそうだ。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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