石丸謙二郎:還暦超えで剱岳の上級者向けルート踏破 「80歳までは登らないと」

ネーチャー番組「岩と雪の殿堂 剱岳をゆく」の会見に出席し自身が登った剱岳の写真を指さす石丸謙二郎さん
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ネーチャー番組「岩と雪の殿堂 剱岳をゆく」の会見に出席し自身が登った剱岳の写真を指さす石丸謙二郎さん

 俳優の石丸謙二郎さん(61)が1日、NHK名古屋放送局(名古屋市東区)で行われた、中部7県で2日に放送されるネーチャー番組「岩と雪の殿堂 剱(つるぎ)岳をゆく」の会見に出席。子供の頃も含めると「登山歴50年」という石丸さんは、同番組で今年、北アルプスの剱岳の中でも上級者向けのルート「長次郎谷(ちょうじろうたん)ルート」を2泊3日で踏破し、「80歳以上になっても登りたいですよね。今、高齢の方がたくさん登られていて、僕なんか若手。80歳までは登らないと」と意欲を見せた。

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 石丸さんは、30代後半から「一日一回すきっ腹を作る」「夜は炭水化物を食べない」など健康に気を使っているといい、登山のため「60歳から下半身を鍛えようとスキーを始めた」と明かした。また今回、剱岳に登るために、夏には舞台のけいこの間をぬって「10階までの階段を35キロの荷物を背負って、毎日10往復していた」という。

 登山の魅力を「すばらしい景色のところへ、すばらしい環境の時に登れることは、雨や風、雷などがあって本当に少ない。でも、いつかとんでもない(すばらしい)日に当たる。その最高の日、ごほうびの日に当たることを願ってトレーニングしたり、登ったりしている」と語り、今回の剱岳を「ごほうびの日だった」と述懐。美しい高山植物が登山の「“手助け”になった」といい、「長次郎谷ルート」の入り口にニッコウキスゲ(ゼンテイカ)の群落があったと振り返り、「なぜこんなところに咲いているのか。僕らを送り出してくれているのか……という気持ちになった」と景色から受けた感動を熱っぽく語った。

 また放送前に番組の映像を見たといい「登山を撮影するのはとてもむずかしいと思う。今回は見事に、作品と呼んでいいぐらいできあがっています」と太鼓判。「天候、スタッフの力に加え、僕らがケガなくきちんと登って下りてくるという登山の本来あるべき姿を貫いたからだと思う」と自信を見せた。

 番組は、同局が中部地方の自然を、番組やイベントを通じて特集し、2013年から実施している企画「中部ネイチャープロジェクト」の一環で放送。2日から中部7県で5週にわたって毎週金曜午後8時に放送する。

 第2回は同局の黒崎めぐみアナらが銚子川を旅する「奇跡の清流・銚子川 澄み渡る水と生きものの世界」を放送。第3回は北アルプスの中央部に位置し“日本最後の秘境”と呼ばれる黒部川の源流「黒部源流」、第4回は福井県北部の断崖絶壁「東尋坊」と、海底火山が隆起してできた浅瀬「玄達瀬」、第5回は2011年に日本で初めて「世界農業遺産」に認定された石川県「能登の里山里海」を取り上げる。

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