女優・吉永小百合さんの120本目の出演映画「北の桜守」(滝田洋二郎監督)が10日から丸の内TOEI(東京都中央区)ほか全国で公開される。太平洋戦争末期の1945年から70年代の、いわゆる激動の時代を生き抜いた母(吉永さん)と息子(堺雅人さん)の絆を描いた感動作だ。北の凍てつく大地の中で、深い愛と強い心で息子を守り抜いた母と、そんな母に寄り添い支える息子のつながりに胸を打たれる。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
1945年5月。南樺太で暮らす江蓮(えづれ)家の庭に、てつ(吉永さん)が大事に育ててきた桜の花が咲く。8月、ソ連軍が南樺太に侵攻。夫・徳次郎(阿部寛さん)は出征し、てつと2人の息子は、「満月の日、4人そろって桜を見よう」という徳次郎との約束を心の支えに、北海道の網走へと向かう。やがて時は流れ71年。米国に渡っていたてつの次男、修二郎(堺さん)が米企業の社長として帰国。札幌での新店オープンに追われる中、てつの異変を知らせる連絡が入り、修二郎はてつが暮らす網走へ向かう……という展開。ほかに篠原涼子さん、佐藤浩市さん、岸部一徳さんらが出演する。
「北の零年」(2005年)、「北のカナリアたち」(12年)に続く「北の3部作」最終章となる今作。てつは、これまで吉永さんが演じてきたヒロインとはやや趣が異なる。鏡の中の“友達”に手を振ったり、長ネギであらぬ誤解をされ途方に暮れたり……。過去のつらい体験のせいで記憶が途切れがちになり、そんな自分に戸惑うてつに、何度も胸を締め付けられた。
てつと修二郎の過去を巡る旅に“同行”しながら、当時、北の大地で起きた出来事と、それを乗り越えた人々の苦労に思いをはせた。意表を突かれたのは、ケラリーノ・サンドロビッチさんの演出による舞台演劇とのコラボレーションだ。太平洋戦争下、樺太で実際にあった悲劇をどう語るかで頭を悩ませた製作陣が、考え出したアイデアだという。最初こそ驚いたが、その場面があらわれるたびに心になじんでいき、フィナーレを目にしたときは、てつの苦労が報われた気がして、「てつさん、よかったね」と声をかけたくなった。(りんたいこ/フリーライター)
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)で主人公モアナが楽曲「ビヨンド ~越えてゆこう~」を歌う劇…
人気グループ「なにわ男子」の長尾謙杜さんが、2025年4月4日公開の映画「おいしくて泣くとき」(横尾初喜監督)で劇場映画初主演を務めることが11月22日、分かった。ヒロイン役は俳…
ディズニー・アニメーション・スタジオの最新作「モアナと伝説の海2」(12月6日公開、デイブ・デリック・ジュニア監督ほか)の日本版エンドソング「ビヨンド ~越えてゆこう~」を、ガー…
故・坂本龍一さんが指揮をとった2014年のフルオーケストラ公演「Ryuichi Sakamoto | Playing the Orchestra 2014」の模様が映画化され、2…
俳優の今田美桜さんが11月19日、東京都内で行われた映画「劇場版ドクターX FINAL」(田村直己監督、12月6日公開)の完成披露舞台あいさつに、他のメインキャストと共に出席。美…