水曜日のダウンタウン
電気イスゲームトーナメント 1回戦第2試合 ほか
11月20日(水)放送分
140年近い歴史と伝統を誇るラグビー欧州6カ国対抗戦「シックス・ネーションズ」。WOWOWでは2月1日のウェールズ対イタリア戦(WOWOWプライム、午後10時55分から)を皮切りに、全15試合を生中継する。2015年のワールドカップでは日本代表を率いて南アフリカを破り、現在はイングランドのヘッドコーチ(HC)として5年目のシーズンを迎えるエディー・ジョーンズさんにワールドカップを振り返っての感想や日本代表への思い、シックス・ネーションズに懸ける意気込みを聞いた。
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--ワールドカップでイングランドは決勝で南アフリカに12-32で敗れ、準優勝に終わりました。
決勝で負けるのは、常にがっかりすることだよ。ロッカールームに戻った時は悲しかった。敗因は分からない。こういうことも起きる。分かっているのは、ベストの状態ではなかったということ。どうしてベストではなかったのか、今でも理解しようとしている。どうして自分たちの能力レベルでプレーできなかったのか、解明しようとしている。その回答をこれから見つけるだろう。そして、シックス・ネーションズに向かうよ。
--日本代表は「ONE TEAM」をスローガンに、初めて決勝トーナメントに進出しました。
どのチームもワンチームとして機能していると思う。日本代表だけがワンチームだったのではなく、どのチームにとってもワンチームになることが目標だ。ただ、日本代表はその点で良くやったので、あそこまで行ったのだろうね。
--イングランドのヘッドコーチとして今後、目指していることは何ですか?
(2016年からの)最初の4年間は、チームを再建することを期待された。プライドを取り戻すことだよ。ワールドカップ2015年大会でのイングランドのパフォーマンス(ホスト国として初めて予選プール敗退)は、二度と繰り返してはいけないものだった。それは達成できた。(契約している)次の2年間の目標は、イングランドを常に世界のベストチームにすることだ。つまり、世界で最も圧倒的なチームにすること。それがターゲットだ。
--今回のシックス・ネーションズでの目標を聞かせてください。
優勝したい。それが常にターゲットだよ。そのプロセスとして、ワールドカップよりも良いラグビーがしたい。そして、確実にスコッド(代表候補)をリフレッシュする。たぶん、20%ほどスコッドを入れ替えるつもりだ。若いフレッシュな選手を何人か投入するよ。ポテンシャルとして、今までいた選手よりも、より優れた物を持っている選手を投入していく。そして選手には、新たな意欲を見いだしてあげないといけない。前よりも優れたチームになる必要があり、その上でシックス・ネーションズのトロフィーにチャレンジする。
--新戦力で目をつけている選手は誰ですか?
素晴らしい若手選手は何人もいるよ。特にノーサンプトン・セインツのスクラムハーフのアレックス・ミッチェル、フルバックのジョージ・フォーバンクが飛び抜けている。注目している選手が4、5人いるので、これから1カ月かけてどう進歩していくのか見守っていくつもりだ。
--その一方で、引き続きチームの核になる選手は誰でしょうか。
マロ・イトジェ、トム・カリー、オーウェン・ファレル、ベン・ヤングス、アンソニー・ワトソン、エリオット・デイリー、ジョージ・フォード。彼らは、またカギとなる選手だ。
--キャプテンを務めてきたオーウェン・ファレル選手の良さはどこにありますか?
彼には競争心がある。死ぬまで戦いたいと思っているような戦士。まるで侍のようだ。アグレッシブなタックルをするし、素晴らしい能力を持ったゴールキッカーでもある。
--シックス・ネーションズではここ2大会優勝を逃しています。
過去4大会のうち、2大会で優勝した(2016年、2017年)。そして、グランドスラムを1回達成した(2016年)。この過去2大会は優勝しなかったので、ターゲットは優勝だ。最も大事なのは、開幕戦のフランス戦。フランスはとても進歩している。42人のスコッドを指名し、シックス・ネーションズに向けてキャンプを張り、準備を始めた。フランスは昔、クラブがものすごく支配的だった。時代が変わり今ではナショナルチームをサポートするようになったので、とても危険なチームになってきた。もし開幕戦で勝てなかったら、シックス・ネーションズで優勝するのは難しいだろう。
--フランスのどのあたりに警戒していますか?
プレーが崩れた時にうまさを見せるチームだ。オフロードパスからボールを動かし続けることができる。バックスは素晴らしいスピードとパワーも持っている。彼らがオフロードパスを生かしてプレーし、スペースを獲得することができたら優勝を狙えるチームになるだろう。
--昨年王者のウェールズについてはいかがですか?
ウェールズは、アイルランドもそうだが、ヘッドコーチを変更した。ウォーレン・ガットランドはウェールズを12年間、ジョー・シュミットはアイルランドを7年近く率いて、ともに素晴らしい成績を残した。今後、新しいコーチがどのように対応し素早くチームに溶け込むのか、どれくらいスタイルの変更をもたらすのか、スコッドをどれくらい変更するのか。そういう意味で、両チームには未知の点があるといえるね。
--あらためてシックス・ネーションズとはどんな大会でしょうか?
シックス・ネーションズは世界最高の大会として知られている。なぜならば、伝統的なライバル関係があるからだ。イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド。全部隣り合っていて、国境が接している。海の向こうにはフランスとイタリアがあり、どの国も接近している。そこに、非常に激しいライバル関係がある。戦いは、伝統を懸けたものだ。激しいライバル関係があり、激しい戦いになる試合には多くの意義がある。ヨーロッパのラグビーは、パワー、セットピースの強さ、ラインスピードがあり、非常にアグレッシブだ。存在し得る、最もエモーショナルなテストラグビー(ラグビーの国際試合)だよ。
「ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」は、2月1日から3月14日まで「WOWOWプライム」「WOWOWライブ」で全15試合を生中継。2月1日のウェールズ対イタリア戦(WOWOWプライム、午後10時55分から)は無料放送。
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