清水尋也:「同世代の人に特に見てほしい」 ドラマ「アノニマス」に懸ける思い

連続ドラマ「アノニマス~警視庁”指殺人”対策室~」に出演する俳優の清水尋也さん=テレビ東京提供
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連続ドラマ「アノニマス~警視庁”指殺人”対策室~」に出演する俳優の清水尋也さん=テレビ東京提供

 香取慎吾さん主演の連続ドラマ「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」(テレビ東京系、月曜午後10時)に出演する俳優の清水尋也さん(21)。ドラマは、インターネットの誹謗(ひぼう)中傷などキーボードによる“殺人”=指殺人をテーマにしたオリジナルのサスペンス。視聴者からは、「毎回考えさせられる」「身近にありそう」「多くの人に見てもらいたい」などの声が上がっている。いわゆる“SNS世代”の清水さんは、「ちょっと指を動かしてボタンを押すだけで誹謗中傷ができちゃう時代。もう一度改めて考え直す機会を与える作品になればいいな」と話す。清水さんに今作への思いや、“座長”香取さんの印象を聞いた。

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 ◇“座長”香取慎吾は「とてもすてきな方」

 「アノニマス~警視庁“指殺人”対策室~」はインターネットの誹謗中傷などキーボードによる“殺人”=指殺人をテーマにしたオリジナルのサスペンス。警視庁が試験的に新設した専門部署「“指殺人”対策室」=指対を舞台に、万丞渉(香取さん)ら出世コースから外れたクセモノばかりのメンバーたちが、顔の見えない犯罪者=アノニマスを見つけ出し、指殺人に苦しむ人々の事件を解決に導いていく……というストーリー。

 清水さんが演じているのは、SNSトラブル専門の対策室、通称“指対”のメンバーの一人、四宮純一。インターネット知識に長(た)けた優秀な巡査部長だ。スピンオフドラマのオリジナルストーリー「アノニマチュ!~恋の指相撲対策室~」(Paravi)では主演を務めている。

 ドラマが放送されると、SNS上では「現代のネット社会を投影してる内容は今まであまりなかったので面白い」「毎回心に刺さる」「今の世の中を皮肉ったり、警鐘をならしているような作品だと思う」など、さまざまな感想が書き込まれた。

 清水さんの元にも感想が届いているといい、「反響、すごく多いです。特に僕たち世代の方からの声が多く届きます。こんなにみんな見てくれているんだと、すごくうれしいです」と喜びを語る。

 久しぶりの連ドラレギュラーということもあり、最初の顔合わせでは「めちゃくちゃ緊張した」という清水さん。「連ドラかつ刑事モノは一緒に行動することが多いので、なじめるか最初は心配でしたが、全く問題なかったですね」と振り返る。

 “座長”の香取さんについては、子供の頃からテレビで活躍する姿を見てきたといい、「目を見て話を聞いてくださるし、すっと自分の意見を言ってくださったり、スタイリッシュな方。かっこいいです」と話す。空き時間には香取さんと話をしているといい、「気さくに冗談を言ってくださいます。とてもすてきな方です」と印象を明かす。

 ◇四宮との共通点

 自身と四宮の共通点を聞いてみると、「結構、僕もおしゃべりではあるんですけど、根っから明るいかといったらそうでもなくて。すごくいろいろなことを考えるし、内気な部分も持っていたりする。(外に)出るときは出るんですけど、ひきこもり体質な部分もわりとありますね」と話した清水さん。

 自粛期間中は、一切何もしなかったといい、「もちろん友達に会いたいとかはありましたけど、外に出られないことへの苦痛はあまりなかったです。熱中できるものがあればずっとそれをしてしまうので」と話す。「一日中パソコンをいじっていたこともあったり、僕もオタク気質みたいな部分を持っているので、(四宮と)似ているかもしれませんね」と話す。

 事件が発生し、捜査モードに入った四宮とのメリハリをつけるため、それ以外の時は「常にどうでもよさそうにしている」とこだわりを明かす。ほどよく適当な四宮を演じるのは「心地良い」といい、「僕も普段わりとぼけっとしているので、自然体に演じられます(笑い)」と話す。

 ◇“SNS世代”としての思い

 SNS上での誹謗中傷問題について、「SNSと共に育ってきた世代の人間として、目の前の現実から目を背けることなく、誠実に向き合っていきたいと思います」と話した清水さん。「今の時代だからこそのテーマなので、そこに関してちゃんと真っ正面から向き合っていきたいと思ったし、ドラマをきっかけに少しでも何か見ている人に届けば良いなという思いで臨みました」と話す。

 また、「(SNSの)いい部分を作るのも、悪い部分を作るのも人間。そういうことを意識してこれからSNSを活用していきたいし、今で終わりの話じゃない。これから先に向けての意識としてこのドラマが少しでも根付いてくれたらいいなと思っています」と続ける。

 最後に、視聴者に向けて、清水さんは「ちょっと指を動かしてボタンを押すだけで誹謗中傷ができちゃう時代。面と向かって会いに行ったり、手紙を書いて送ったりしなくても、2~3文字打って送るだけで相手の心を傷つける時代になっている。もしかしたら自分も誰かを傷つけてしまったことがあるのかもしれない。そういったことを改めて考え直す機会を与える作品になればいいなと思っています」と呼びかけた。

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