鎌倉殿の13人:三谷幸喜の意図を超えた“善児の成長” 幕引きは「皆さんに満足いただけるように」

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で梶原善さん演じる善児 (C)NHK
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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で梶原善さん演じる善児 (C)NHK

 俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)で、登場のたびにSNSがざわつくのが梶原善さん演じる善児だ。息をするように人を殺(あや)め、視聴者からは「アサシン(暗殺者)善児」と恐れられるほどの“仕事人”ぶりを作中で見せている。本作の脚本を担当する三谷幸喜さんも「自分の意図を超えて成長した」と、その注目度の高さに驚きの声を上げている。

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 善児はもとは伊東祐親(浅野和之さん)に仕える下人で、その祐親を含む数々の登場人物の「死」に関わってきたことから、オープニングのタイトルバックに名前があるだけで、「不穏」「悪い予感しかしない」「背筋が凍るんだが」とSNSで常に話題になっている。

 初回から千鶴丸(太田恵晴君)の命を奪い、これまでに北条宗時(片岡愛之助さん)や江間次郎(芹澤興人さん)、以前の主(あるじ)である祐親と息子の祐清(竹財輝之助さん)、藤原頼衡(川並淳一さん)など、多くの暗殺に携わってきた。

 第22回「義時の生きる道」では、人を殺めることなく、とある計画を立ち聞きしていただけだったのにもかかわらず、「善児が出て死人出なかったの珍しいけど、その反動があるんじゃないかとビビってる」「善児は何だったの? いるだけで恐怖を植え付けられた」と視聴者の反応が存在感の大きさを物語っている。

 三谷さんは「みんなの心に残るキャラクターになったのは、梶原善さんの力だと思います」と、三谷さん主宰の劇団「東京サンシャインボーイズ」(1985年)に参加して以来、長年仕事を共にしてきた梶原さんの演技力をたたえる。

 さらに三谷さんは「元々、最終回まで生かそうとは思っていなかった」と話すと、「どんな幕引きがあるのか。ここまで成長した善児の退場がどうあれば、みなさんに満足していただけるか。それも踏まえて退場シーンを書きました」と打ち明けた。

 多くの命を奪ってきた善児の人生の最期が、どのように描かれるのかを期待したい。

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