良いこと悪いこと
第8話 7人目、だーれだ?
12月6日(土)放送分
俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)第29回「ままならぬ玉」が7月31日に放送され、源頼家(金子大地さん)の側女(そばめ)・せつ(山谷花純さん)の“切なる思い”が描かれた。
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第29回では、御家人たちのバランスが崩れ始めた鎌倉。義時(小栗さん)は北条と比企との争いの激化を懸念し、頼時(坂口健太郎さん)と比奈(堀田真由さん)を前に決意を新たにする。そんな中、つつじ(北香那さん)が頼家の次男・善哉を出産。三浦義村(山本耕史さん)が乳母夫となるが、比企能員(佐藤二朗さん)は長男・一幡こそが嫡男であるとけん制する……。
跡継ぎは、自分が産んだ一幡でも、つつじが産んだ善哉でも、どちらでもよいと考えるせつの願いは、頼家と向き合い、心を通わせること。わらにもすがる思いで、比奈を介して政子(小池栄子さん)を訪ねたせつは、その場で「いっそ思っていることをぶつけてみては」とアドバイスを受ける。そして、せつは頼家に「嫡男は善哉様で結構」と前置きし、「私はただ、あなた様とお話がしたいのです。私と一幡をおそばにおいてほしいのです。比企は関わりございません! そういう者もおるのです。それも退けては、鎌倉殿は本当にお一人になってしまいます。鎌倉殿をお支えしとうございます」と伝える。
せつの思いに突き動かされた頼家は、やがて一幡を跡継ぎに選び、義時には「せつは強い。せつとなら鎌倉をまとめていけるような気がする。私は弱い。信じてくれる者を頼りたい」と説明する。
ドラマの公式ツイッターでは、せつ役の山谷さんの音声コメントが公開。山谷さんは、せつについて「ものすごく情熱的で、愛に対して、自分の気持ちに対してすごく正直で、真っすぐな子だなって思っていて。そういうふうになったのは、頼家との出会いがきっかけなんだろうなと私は思っている」と明かす。
「比企家の長女であって、親が敷いてくれたレールの上を歩くのが当たり前だったところに頼家という存在が現れて、今まで当たり前だったことがぶち壊されて、新しい価値観だったり、景色というのを頼家が見せてくれたのが、すごく彼女にとって衝撃的な出来事だったと思うんです」とも話していて、「だからこそ、そんな新しい思いをくれた存在に対して、どんなに裏切られても『この人を許そう』と思ったり、『世界中が敵に回っても自分だけは味方でいてあげたい』というふうに、そういう情熱的な愛を貫けるようになったんじゃないかなと思います」と推測する。
頼家に思いをぶつけるシーンについては、「なかなか頼家とのシーンもこれまでなかったので、初めてくらいだったんですよ、直接面と向かって言葉を交わしたというのは。だからすごくうれしかったですね、私は。やっと私の方を見てもらえたっていうふうに、ちゃんと目を見て会話をすることができたって」と告白。
「このシーンの前に政子さんから『あなたにしかできないこと』という言葉をいただいて。せつにしかできないことというのは、うそ偽りなくそのときの感情だったり、言葉というのをストレートに相手に伝えること」と考えを明かし、「頼家を演じる金子大地君とも何回も共演しているだけあって、大地の心に刺さればいいなって頼家と一緒に(笑い)、そう思いながらお芝居させていただきました」と振り返った。
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