門脇麦&作間龍斗:「ながたんと青と」で老舗料亭再建の夫婦役 ツーショットインタビューを公開

(c)磯谷友紀/講談社
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(c)磯谷友紀/講談社

 女優の門脇麦さん主演で、3月24日から放送・配信されるWOWOWの連続ドラマW-30「ながたんと青と-いちかの料理帖-」。主人公の料理人・桑乃木いち日(いちか)を演じる門脇さんと、15歳年下の夫・山口周(あまね)を演じるジャニーズJr.の人気グループ「HiHi Jets(ハイハイジェッツ)」の作間龍斗さんのインタビューが11日、公開された。

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 ドラマは、マンガ誌「Kiss」(講談社)で連載中の磯谷友紀さんの同名マンガが原作。1951年の京都が舞台で、老舗料亭「桑乃木」の娘・いち日は、戦死した料理人の夫を思いながら、シェフとして働いていた。そんな中、客離れが進む実家の料亭を立て直すために、大阪のホテル経営者・山口家との縁談が持ち上がる。相手は大学生の周。桑乃木のために政略結婚を決意した34歳のいち日と19歳の周の夫婦生活と、料亭再建の物語を描く。

 ◇門脇さんと作間さんのインタビューは以下の通り。

 --お二人は今作が初共演ですが、お互いの印象を教えてください。

 門脇麦さん 初めて作間くんとお会いしたのは本読みのとき。漫画のビジュアルにそっくりすぎて「まんまじゃん!」と思って(笑)、作間くんにもそう伝えました。ビジュアルは原作そのものですが、撮影を重ねるごとに顔がどんどん変わっていって。いろんなことを吸収する力が素晴らしい人で、その様子を間近で見られたことが幸せでした。

 作間龍斗さん 最初は「すごい人と共演することになったな」と、本読みのときもとても緊張していたのですが、門脇さんが部屋に入ってきたときの雰囲気で「絶対フランクな人だな、いける!」と思いました(笑)。でも、初めてカメラの前に立ったときに「やっぱりすごい人だ!」と改めて感じましたね。しっかりした方ではありますが抜けているところもあって、そこに親近感を持てました。

 --原作と台本を読んだ感想を教えてください。

 門脇さん 台本を読んだとき、漫画の世界観と変わらずに読むことができて「これはおもしろくなりそうだな」と思いました。物語の舞台は、女性が働いたり老舗料亭の調理場に立ったりすることが難しい、戦後間もない京都。いち日は旦那さんを戦争で亡くしていますが、全体のテイストはポップな印象を受けたので、暗くなりすぎず、コミカルなシーンはきちんとコミカルにやるなど、メリハリを意識しました。

 作間さん 原作が大好きで今も最新刊が出たらすぐに買っています。まだ原作が続いているからこそ、それを10話のドラマにまとめるとどうなるんだろう、どこで区切るんだろう、と思いました。でもいざ台本を読むと、ドラマならではのストーリーの流れ方があって、でも空気感は原作に忠実で、撮影が楽しみになりました。

 --女性料理人のいち日、いち日より15歳年下の婿養子・周という役をそれぞれどのように捉えて演じましたか。

 門脇さん 私の実年齢よりも上の役柄でしたが、落ち着きすぎず、ということを心がけました。いち日は意外とすぐに怒ったりもするので、いろいろな面が見えるように演じた方がキャラクターとして豊かに なるなと思いました。例えば、料理をするシーンでは「本当に料理が好きなんだな」と見えるように。

 作間さん 周はとても大人っぽいイメージですが、内面的には19歳の年相応な部分も。頭がよく、料亭を立て直すために頑張るのですが、無器用なところもあって。正直な部分が「かわいらしいな」と。初対面の人に何を考えてるのか分からないと思われるところをはじめ、自分と共通するところもあったので、考えすぎず感じるままに演じました。

 --お互いのお芝居でどういうところが印象に残りましたか。

 門脇さん 初日にモニターを見たときから、作間くんは映画に愛される人だなと思いました。今回はドラマですが、映画のキャパになったときにしっくりくる人ってそれだけで才能で、その人が映っているだけで物語が始まって、作品が成立するって、すごく稀有(けう)な存在だと思うんです。これは努力とか技術では補えない部分。これからも映像の世界で共演したいですし、いい作品を作っていきたいなと思える人と出会えたことがすごくうれしい。存在に感謝です。

 作間さん こうやってきちんと言葉にしてくださるのがうれしいですよね。お芝居の上でも引っ張ってくれる力が本当にすごかったです。「言いたいことがあったら言っていいんだよ」とも言ってくださって、僕がやりやすい環境を作ってくださり、本当に助かりました。

 --料理シーン、その料理を食べるシーンが大きな見どころですが、それぞれを演じる上で心がけたことはありますか。

 門脇さん 料理研究家・大原千鶴先生が料理監修をしてくださっていますが、料理の手元はすべて私なので、美しく見えるように意識しました。使っていたのが四角い「ながたん」(包丁)だったので、最初は扱いが難しくて。まな板と「ながたん」をお借りして、ホテルの部屋でキュウリを切って練習していました。

 作間さん 僕は基本的に食べるシーンが多いので、なるべくキレイに、時代背景的に違和感なく食べられるように、知識を絞りだして演じました。もちろん写り具合を松本壮史監督に見てもらって微調整したり、大原先生にも正しい食べ方を教えてもらったりしました。

 --本作にはおいしそうな料理がたくさん出てきますが、実際に食べて特においしかった料理は?

 門脇さん 結婚式のシーンの撮影は、お化粧の関係でお料理を食べられなくて。みんながおいしそうに食べていて、おいしいに決まっているのに、食べられない辛さ。生殺しでしたね(笑)。そして撮り終わって食べたときのハモのおいしさときたら(笑)。ずっと二人で食べてたよね。

 作間さん 撮影中は、ハモにのっていた梅だけちょろっと食べたんですけど、その梅すらおいしくて(笑)。でも役としては「ハモが食べられない」設定だったので、苦しかったですね。ほんとはめっちゃおいしいのに(笑)。

 門脇さん 心のこもった料理のシーンが入ることによって、二人の物語もさらに温かく優しく見えたりするんです。料理の画力ってすごいなと。湯気が出ている映像を見るだけで幸せになるじゃないですか。

 作間さん そうですね。人と集まってご飯を食べることが少なくなっているこのご時世、「みんなで食べるとおいしくなる」って本当にその通りだなと思いました。そういう食べる環境、さらに作ってくれる人のバックストーリーも知ることによって、料理をいっそうおいしく感じることができるんだなと思いました。

 --いち日は京ことば、周は大阪ことばと標準語ですが、方言でのお芝居はいかがでしたか。

 門脇さん 方言は本当に難しくて、先生のデモテープを聴いてひたすら練習しました。お芝居の相手の周が普段標準語なので、そこも混乱して難しかったですね。でも、私自身にははんなりする要素があまりないので、京ことばがはんなりさせてくれるというか、落ち着いた雰囲気の女性に見せてくれるという意味で、いち日を演じる上でとても助けられた部分もあります。

 作間さん 周はいち日さんと話す時は標準語、幼なじみや兄弟と話すときは大阪ことばなんです。そんな中、スタッフさ んは基本的に皆さん京ことばなので、混ざってしまっておかしくなりましたね。「よろしくお願いします」もちょっと変な感じになったりとか(笑)

 --いち日と周は15歳差の夫婦ですが、年の差恋愛、年の差婚についてはどう思われますか。

 門脇さん お芝居とはいえ、シーンの中で気持ちがちゃんと動かないと、そのシーンは成立しないですよね。私は今まで年の差恋愛の話は(演技を)やったことがなかったので、正直、現場が始まるまでどういう感じになるか分からなかったんですが、ちゃんと周に対して愛情も湧きましたし、恋愛の気持ちも動きました。年の差はあまり関係ないんだな、と実感しました。

 作間さん 年の差は一つの情報としてありますが、人によりますよね。中身は人によって違いますし、環境も違いますし。お互いを必要とし、状況が整うと、年の差は関係なくなると思いました。「15歳差なのか」って今、改めて思ったぐらいです。

 ドラマは全10話で、WOWOWプライム・WOWOW4Kで3月24日午後11時から放送。第1話は無料放送。WOWOWオンデマンドでも配信される。また、3月18日午後2時から完成披露試写会をWOWOWの公式ツイッターで生配信する。

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