海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
2025年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)が、「ばけばけ」に決定したことが6月12日、明らかになった。松江の没落士族の娘で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツがモデルとなる。
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外国人の夫と共に「怪談」を愛し、西洋化が進む明治の日本で埋もれてきた「名もなき人々」に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語となる。小泉セツをモデルとした主人公の松野トキ役、相手役となる外国人英語教師の役はいずれもオーディションで決定するという。
小泉セツは、松江藩家臣の小泉家の次女として生まれる。没落した家を支えるため11歳から織子として働く。1886年に結婚するも、1年で夫は出奔。その後、松江に英語教師として赴任してきたラフカディオ・ハーンのもとで住み込みで働くようになり、当時珍しかった国際結婚をする。再話文学の語り手として、ハーンの著作に大きく寄与した。
ラフカディオ・ハーンは、ギリシャ生まれのアイルランド人。米国でジャーナリストとなった後、1890年に来日。松江に英語教師として赴任する。その後、熊本五高、東京帝国大学、早稲田大学でも教べんをとる。1896年、小泉セツと結婚、日本に帰化し、小泉八雲を名乗る。
脚本は、NHK「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」やWOWOWの「撮休シリーズ」などをてがけたふじきみつ彦さんが担当。
ふじきさんは「セツさんは特別なことを成し遂げたり、とてつもない夢を叶えたりした人ではありません。少し変わった、しかし何気ない日常を送った、言ってみれば普通の人かもしれません。だけど、だからこそ愛おしいのです。『夢は○○だけん!(島根言葉)』なんて一度も叫ばない朝ドラですが、好きになってもらえたらうれしいです」とコメントした。
続けて「ふじきさんと共に題材を探す中で、『小泉セツ』さんと出会いました。セツさんが残した『思い出の記』には、淡々とつづられた日々の奥に、二人の愛情や苦しみ、喜怒哀楽があふれています。大きく変わっていく世の中に翻弄(ほんろう)されながらも、夫・ハーンとともに暮らしていく姿に強く感銘を受けました。違う価値観を持つ者同士が、お互いを尊重して受け入れていく姿は、今の私たちにも大切なものを示してくれると思います。セツと八雲が『怪談』を通じて時代を描き出したように、『ばけばけ』も今を生きる皆さんの心に響く朝ドラとしてお届けできたらと思います」と意気込んだ。
朝ドラは、伊藤沙莉さん主演の「虎に翼」が放送中で、2024年度後期は橋本環奈さん主演の「おむすび」、2025年度前期は今田美桜さん主演の「あんぱん」を放送する。
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