フェイクマミー
第9話 ニセ母計画崩壊!?追い込まれた家族の決断
12月5日(金)放送分
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン・トキ(高石あかりさん)の母・松野フミを演じている池脇千鶴さん。10月24日放送の第20回では、出奔した夫・銀二郎(寛一郎さん)を追って東京を訪れていたトキが、一人で松野家に帰ってくる展開となった。池脇さんが同シーンでのフミの心情や役の魅力、トキの育ての母としての思いについて語った。
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「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとその夫・八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルに、「怪談」を愛するヒロインが、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく姿を描く。脚本は、NHKの「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」やWOWOWの「撮休シリーズ」などを手がけたふじきみつ彦さんが担当する。
池脇さん演じるフミは、出雲大社の上官の家で育ち、出雲の神々の物語や生霊・死霊の話、目に見えないモノの話に詳しく、トキにもよくお話を聞かせてあげる。優しくてしっかり者で、トキの幸せを誰よりも願っている……というキャラクター。
そんなフミについて、池脇さんは「フミは寛容で旦那様とおじじ様のマイペースなところを全部受け止めているけれども、自分もどこか抜けているのが魅力かなと思います」と語る。
「完全に時代劇なので所作が決まっていて、どちらの手を上に重ねるかなどにもお作法があり、気持ちやセリフと連動させて動くのが難しいです。フミは所作をきちんと教わって育ってきたはずなので、そのあたりはしっかりしたいと考えています」
第20回では、銀二郎を追って東京に行ったトキが、銀二郎と別れ、一人で島根の松野家に帰ってくる。
池脇さんは、東京から戻ってきたトキを迎え入れた際のフミの心情について、「おトキが東京へ行ったときは、おじじ様がお金を捻出して東京行きを認めたことだし、『これをきっかけに東京で銀二郎さんと幸せになってほしい』と背中を見送りながら納得していました」と振り返る。
「自分の足で添い遂げる人を見つけて、東京で幸せになるんだったらそれでいいと思っていたんです。でも、とにかく心配でならなかったから、松野家へ帰ってきたときはやっぱりうれしかったですね。すごくうれしいんだけれども、おトキが病気をしてないかケガしてないかという心配が先に立ち、映っていたかどうかわかりませんが、着物のほこりを払ったり足を触ったりしています。銀二郎さんとの間に何があって戻ってきたのかは、その後にゆっくり聞いたのではないかと思います」
第3週では、トキが親戚の雨清水家から松野家にやって来た養子であることが明らかになった。トキの育ての母としてのフミの気持ちについて、池脇さんは「おトキに対しては『絶対に私が育てる』というプライドを持っているので、それをところどころでちゃんとタエ様に見せなくちゃいけないと思いながら演じました」と明かす。
「タエ役の北川景子さんも認めてくださっている感じのお芝居ではあるのですが、家柄は雨清水家の方が上というのもフミとしては気になるところで。おトキが傳様の看病をしていたときは、傳様とタエ様が『本当は自分たちの子だ』と言って、おトキに迷いが生じてしまったら、この子はどっちの家を選ぶんだろうという不安もあったと思います。雨清水家のお二人に気は遣うけれども物申すところは物申すのがフミですから、そこはもう自分の子供を守る一心でやりました」
視聴者に向けて「大真面目にバカなことをやっているところを肩の力を抜いて見てクスッとしてもらえたら、それが一番うれしいです」とアピール。
「松野家での撮影は本当に和気あいあいとしていて楽しいんですけど、本番が終わった後も楽しいんですよ。その仲の良さがいい具合に松野家のシーンににじみ出ていると思うんです。うそじゃない楽しさを皆さんにも味わってもらえたらうれしいなと思います」
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