ばけばけ:トキへの思いがダダ漏れ状態 視聴者が最もクギヅケになった春夫の一言とは? 第46回の注目度

連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「ばけばけ」のロゴ (C)NHK

 高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第46回(12月1日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時10分の69.2%だった

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 「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。

 ◇借金を返すと怒り出す借金取りって

 第46回は、松江中学の生徒・小谷春夫(下川恭平さん)が忘れ物を届けるため、ヘブンの家を訪ねてくる。春夫はどうやらトキ(高石さん)に思いを寄せていることが次第に明らかになる。今週はトキと春夫の恋模様が描かれるという。

 テレビの前の視聴者のうち、画面に視線がクギヅケになっていた人の割合を示す「注目度」はこの日、やや小ぶりな“山”を4回作った。最高値となった午前8時10分も69.2%と、あと一歩、70%台には届かなかった。

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 ドラマは冬を迎えた松野家の朝の風景で始まる。あっさりと10円もの大金を返済された借金取りの銭太郎(前原瑞樹さん)が「拍子抜けすうだが!」などと怒り出すものだから、フミは「それは申し訳ないことで」と気のない返事を返し、トキも食事をしながら「すんません」とつぶやく。フミやトキのリアクション以降、不思議なやりとりが続く午前8時2分台が65.1%で、最初の“山”となった。

 ◇ピークは午前8時10分 トキへの思いをつい漏らしてしまう春夫

 2番目の“山”以降は、今週フォーカスされる春夫がらみのシーン。まず、忘れ物を届けに、春夫がヘブンの家を訪ねてくる「登場シーン」などの午前8時7分台に66.9%と頂点を作ると、少し下がった後、午前8時10分にこの日の最高値69.2%を記録する。

 午前8時10分は、松江のあまりの寒さにお風呂で温まっているヘブンを待つ春夫が、火鉢に当たりながらトキと世間話をしている場面。トキに密かに思いを寄せる春夫は、「なぜヘブン先生の女中をやられてるんですか?」「(錦織と)恋仲だったとか?」などと、ついついトキの身の上を詮索してしまう。そして思わず、こう漏らしてしまう。

 「それにしても、いいですねえ。ヘブン先生は。こんなおきれいな方といつもいられて」

 こういうことにうといトキには伝わらなかったようだが、春夫の恋愛感情はダダ漏れ状態だ。そこにお風呂で温まったヘブンが戻ってくる。今週のテーマが、この春夫の恋愛感情だとはっきりした場面が注目度のピークとなった。

 ちなみに午前8時14分台にも小ぶりな“山”ができた。午前8時11分で場面が変わり、松野家がある長屋の朝の風景に。松野家の前をうろちょろする春夫を、トキの幼なじみ、サワ(円井わんさん)が見つける。トキのことを質問する春夫の様子を見て、サワは春夫の恋愛感情にすぐに気づく。注目度は午前8時11分以降、徐々に上昇し、エンディングの午前8時14分台で67.9%に達した。

 「どこに惚れたのよ」と聞くサワに、「顔です」と答える春夫。「いけませんか?」と言う春夫に、「顔好きじゃけんね、中学生って」とサワは言い切った後、「知らんけど」と突き放す。そんな今っぽい恋バナが展開された午前8時13分台の後、続く午前8時14分台は祖父の勘右衛門(小日向文世さん)がやってきて、大きく話が展開する。

 ヘブンの教え子と知った勘右衛門は「ペリーの子分じゃと」と木刀で春夫を追いかけまわす。春夫が逃げた後、家から出てきたトキに何か騒がしかったけどと尋ねられ、「簡単に言うと、秋生まれの春夫もおるちゅう話かな」とサワは答える。笑いが絶えないトキとサワの表情に、視聴者も“いい朝”を迎えられたエンディングだった。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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