テレビ東京:12年新春時代劇は5度目の「忠臣蔵」 主人公・堀部安兵衛に内野聖陽

テレビ東京の新春ワイド時代劇「忠臣蔵~その義その愛~(仮題)」で主人公の堀部安兵衛を演じる内野聖陽さん(左)と大石内蔵助役の舘ひろしさん
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テレビ東京の新春ワイド時代劇「忠臣蔵~その義その愛~(仮題)」で主人公の堀部安兵衛を演じる内野聖陽さん(左)と大石内蔵助役の舘ひろしさん

 テレビ東京の12年の新春ワイド時代劇が「忠臣蔵~その義その愛~(仮題)」(1月2日放送)に決まった。「風林火山」の山本勘助役や「JIN−仁−」での坂本龍馬役で存在感のある演技をみせた内野聖陽さんが討ち入り急進派の堀部安兵衛役で主演を務め、お家再興を重んじる舘ひろしさん演じる大石内蔵助との対立を軸に、さまざまな困難を乗り越えて本懐をとげる男たちの姿を描く内容。内野さんは「今までにない安兵衛視線の『忠臣蔵』に、江戸に生きる男たちの荒々しくて生々しい息づかいを投影して、お正月ドラマとして勇気と力あふれる作品にしていきたい」と意気込みを語っている。

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 今回で34回目となる同局の新春ワイド時代劇。これまでに忠臣蔵がテーマになったのは4回で、いずれも9.9%~13.3%の高視聴率を記録している。5回目となる今回は、新発田藩藩士の息子として生まれながら「高田馬場の決闘」で名をあげたことをきっかけに、赤穂藩の堀部弥兵衛の婿養子となった堀部安兵衛が主人公だ。主君の浅野内匠頭が吉良上野介への刃傷ざたで切腹し、浅野家が改易になると、安兵衛は上野介への敵討ちをとなえる「江戸急進派」のリーダーとなる。一方、城代家老の大石内蔵助は、内匠頭の弟、浅野大学を擁してお家再興を第一義として考え、2人の確執は深まっていく。しかし浅野家の再興が絶望的になり、2人は吉良邸討ち入りへと志を共にする……。脚本を「義経」「鬼平犯科帳」の金子成人さんが手がけ、監督を映画「築地魚河岸三代目」の松原信吾さんと映画「釣りバカ日誌」の本木克英さんが担当する。

 内野さんは「江戸の庶民の中で息づいた堀部安兵衛の情熱や心意気を、血が噴き出るようなシンプルで力強い表現で魅力的に演じぬきたいと思っています」とコメント。内蔵助は特に演じてみたい役だったという舘さんは「大変うれしく身の引き締まる思い。脚本の金子(成人)先生の本はいつも素晴らしく、先生の描く大石内蔵助をどう演じていこうか模索しているところです。リーダーとしての資質、一本筋を通すぶれない信念、そして、その裏に見える『人間・大石内蔵助』を演じていきたいと思っています」と役作りを語っている。

 山鹿達也プロデューサーは、「誰もが鬱屈を抱える現代、こうした時代にこそ、人を信じる心、人と人のきずな、本当の正義とは何か、命を賭して信念を貫き通した赤穂浪士たちの生きざまは、見る者の心を打ってやまないことでしょう。閉塞(へいそく)した今だからこそ、日本人の原点の物語に涙していただけると確信しています」とコメント。内野さんの起用については「凛(りん)とした気品と遊び心を持ち合わせ、誠の武士の魂を熱く好演していただき、新しいヒーローが誕生すると確信しています」と自信を見せており、内蔵助役の舘さんについても「主君亡き後、城代家老として300人を超える藩士たちの身の振り方をきちんと考えた冷静沈着で、懐の大きい大人物、リーダー・大石内蔵助を渋く、大人の色気と、全てを包み込むような大きさで演じていただけることと楽しみにしています」と話している。

 「忠臣蔵~その義その愛~(仮題)」は12年1月2日に一挙7時間放送の予定。(毎日新聞デジタル)

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