上戸彩:新婚なのに不倫妻役抜てきの理由 「縁遠そう」がキーワード

「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)で不倫妻役を演じている上戸彩さん
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「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)で不倫妻役を演じている上戸彩さん

 女優の上戸彩さんが不倫する妻を演じる連続ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジテレビ系)。刺激的な内容が話題を呼び、視聴率は初回13.3%、2話で13.5%に上昇。3話で12.0%となったものの、今期の民放ドラマでは健闘を続けている。上戸さんは、実生活で2012年9月にダンス・ボーカルユニット「EXILE」のHIROさんと結婚。清潔感あふれるイメージで、およそ不倫とは結びつかない上戸さんをなぜ”不倫妻”役に起用したのか、同局の三竿玲子プロデューサーに聞いた。

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 ◇直談判で口説き落とす

 ドラマは、夫のいない平日の午後3~5時に、夫以外の男性と関係を持つ女性「平日昼顔妻」を題材にしている。上戸さん演じる結婚5年目のパート主婦の紗和が、吉瀬美智子さん演じる不倫を楽しむセレブ主婦の利佳子と出会ったことをきっかけに、夫以外の男性に心を引かれていく展開だ。紗和は、不倫を繰り返す利佳子に嫌悪感をあらわにするが、徐々に斎藤工さん演じる高校教師の北野に引かれ、親密になっていく。

 三竿プロデューサーは、テレビ番組で不倫に落ちる妻たちの存在を知り、ドラマの題材にした。その女性たちを「女の人にあり続ける、カフェの店員やアイドル、芸能人をカッコいいなという憧れや、心のはなやぎが増大し過ぎただけ。より身近にそういう人が現れてしまって一線を越えてしまった人たち」と分析している。

 不倫妻を現実味のない“モンスター”として描かず、「私にもあるかもという怖さ」を描くため、「(不倫に)一番、縁遠そうな人」として上戸さんに白羽の矢を立てた。「縁遠そうな人が不倫に引き込まれたら、怖いし、痛いし、リアルに見える」といい、また「実際には一線を越えないけれど、(夫以外の男性に)憧れとか、心のはなやぎを感じている人が、(ドラマを見て)疑似恋愛をするのに感情移入しやすい人」という側面が上戸さんにあると感じた。

 一方、上戸さんはこの役に対し、「今、私がこの時期に、この役を引き受ける必要があるのか」とかなり迷っていた。そこで三竿プロデューサーは、同ドラマの演出を手がける西谷弘監督とともに上戸さんの元を訪れ、直談判した。そのときの様子を「上戸さんは最後まで迷っていた。こちらからありったけの思いを伝えたところ、話し合いの中で徐々に演じてもらえるのではと感じた。最終的には『預けてみようと思います』と言っていただいた」と明かす。

 ◇不倫題材に批判の声も 「推奨する気はない」

 ドラマには「不倫を助長している」という批判の声もある。三竿プロデューサーは、ドラマスタート前から「批判がない世の中って怖いなと思っていた」という。上戸さんとも放送後、「賛否両論でよかったね」という話をしたといい、「不倫で苦しんだ方もたくさんいる。見たくないという人がいるのも覚悟の上。不倫は世の中の道に外れていること。推奨する気はまったくない。この物語にもその責めは負わせたいと思っている」と考えを語った。

 またドラマの「結婚して3年もたてば(夫にとって)妻は冷蔵庫同然。なんでも入っている便利なものとしてぞんざいに扱うのに、壊れてもメンテナンスしない」というせりふを引き合いに出し、「『妻を冷蔵庫扱いしているのか』『花でも買って帰ろうかな』と考える男性が増えてほしい。(夫婦のあり方について)議論のきっかけになったらうれしい」と話している。

 ドラマは、第3話で紗和と北野が親密になりつつある展開だが、今後、「その先の転落。第2章が待っています」という。第1話で、利佳子がカトリーヌ・ドヌーブが娼婦を演じた仏映画「昼顔」のストーリーを「罪を犯すと罰を受ける話」と語ったせりふが、ドラマの今後を暗示しているという。今後さらに刺激的なシーンがエスカレートするのか、また不倫妻たちがどんなしっぺ返しを受けるのか、ドラマの今後の展開から目が離せない。

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