山本耕史:「真田丸」“ハマリ役”石田三成への思い 最期も「悔いない」

「真田丸」で石田三成を演じる山本耕史さん=NHK提供
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「真田丸」で石田三成を演じる山本耕史さん=NHK提供

 NHK大河ドラマ「真田丸」で18日放送の第37回「信之」で俳優の山本耕史さんが演じる石田三成の最期が描かれる。クールではあるが熱い思いを秘めている男として描かれ、ハマリ役とも評される三成について、山本さんは「不器用ではあるけど、真っすぐ清く正しく駆け抜けることができた。寂しさはあるけど、悔いなく終われます。結婚してからこれだけ長く役をやるのは初めて。思い出深い役になった」としみじみ語った。山本さんの三成への思いとは……。

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 ◇三谷幸喜「転機になる役をくれる」

 「真田丸」は、堺雅人さんが真田幸村の名でも知られている戦国時代の人気武将・真田信繁を演じ、戦国時代に信州の小さな領主のもとに生まれた信繁が、家族とともに知恵と勇気と努力で乱世を生き抜く姿を描いている。三谷幸喜さんが2004年放送の「新選組!」以来、12年ぶりに大河ドラマの脚本を手がけ、長澤まさみさんや草刈正雄さんらが出演している。放送はNHK総合で毎週日曜午後8時ほか。

 山本さんは、同じく三谷さん脚本の「新選組!」の土方歳三役もハマリ役と話題になった。三谷さんへの思いを「『新選組!』でも俳優の幅を広げてもらった。ほかにも三谷さんの舞台で何本もやらせてもらって、転機になる役をくださる。なるべく思いにかなうようにお芝居しています」と明かす。

 こちらもハマリ役と言われてる三成について、「ぴったりと言われると、人望がない……ということですかね(笑い)。『バカと話すと疲れる』というせりふは、(家康役の)内野(聖陽)さんが『耕史っぽい』と言っていました。三谷さんは、こう言ったら、面白い、格好いいと脚本を書かれる方。極力動かずにいるのがテーマだった。うまくシンクロしたかな、と思いました」と話す。

 三成は状況などを丁寧に説明する場面が多く、長いせりふも多い。山本さんは「ほぼしゃべりっぱなしの回もありましたね。漢字だらけのせりふは、記号のように覚えていました。ただ、大変なことをやっているふうに見えると三成ではない。難しいせりふが多いので、乗り越えないといけないシーンがいっぱいあった」と苦労を語る。

 ◇脱衣シーンの裏側

 三成がストレスがたまると腹痛を起こす場面も話題になった。山本さんは「三谷さんには電話で『もうちょっとおかしくやっていいんだよ』と言われた。三谷さんはディテールをとても大切にするので、だからこそ面白く見てくれるんだと思う」と明かす。

 また、三成は脱ぐと意外にムキムキだった……というのも人気シーンの一つだ。山本さんは脱衣シーンのために、約3カ月にわたって食事管理などをしながら鍛えたといい、「三谷さんは割と僕を脱がすんですよ。メールで『脱いでもらおうと思います』と連絡があった。もったいないので、もう一回、脱ぐシーンを作ったみたいです。鍛えすぎじゃないか?とも思いましたが」と笑顔で話す。

 三成について「もうちょっと柔軟だったらと思うところもあるけど、そこが、愛すべきところなのかな? だんだんチャーミングなところもいっぱい出てくるようになった。ただ、人望がないんだな……と心が痛い時もあった。豊臣家のためにこんなにやってきたのに……。切なく理不尽な人生と思います」と話す山本さん。「あっという間。気がついたら半年たっていました。豪華な共演者の方々と濃密な時間を駆け抜けさせていただいた」と撮影を振り返る。

 18日放送の第37回「信之」では三成の最期が描かれる。山本さんの熱演が注目される。

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