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青木志貴の魔王式随想:「二宮飛鳥の初ライブ」 前編

アニメ ゲーム
二宮飛鳥の衣装を身に着ける青木志貴さん

 人気ゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」の二宮飛鳥役などで知られる新人声優の青木志貴さん。自身を「ボク」と呼ぶ“ボクっ娘”で、“魔王”のニックネームで「League of Legends」などのオンラインゲームをがっつりやり込むコアゲーマーという異色の経歴も併せ持つ青木さんが、その独自の視点で自身の歩みやさまざまな思いを語ります。今回は「特別編」として前後編でお送りします。

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 すっかり冬の気温で秋なんてあったっけ?と思うくらいの寒さが続く毎日ですが、皆様体調など崩されてませんか!? ボクは毎年年末年始のお休みの時期にインフルエンザだったり、ノロウィルスだったりにかかってしまって、さすがにもうしんどい思いはしたくないので、今年は予防接種をちゃんと受けようと思います!

 さて今回ボクがお話ししたいのは、先月さいたまスーパーアリーナで行われました、アイドルマスター シンデレラガールズの4thライブ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 4thLIVE TriCastle Story」についてです!

 なんとこの4thライブ、9月に神戸ワールド記念ホールで2公演。そして10月にさいたまスーパーアリーナで2公演という計4日間にわたる公演でした! さすが4thライブ! 4日間!

 ボクはそのうちの10月15日に行われた、さいたまスーパーアリーナ1日目に出演したのですが、さいたまスーパーアリーナはもちろん、ちゃんとしたライブなんて生まれて初めての経験です。

 4thのお話を頂いたとき、「初ライブがいきなりさいたまスーパーアリーナなんて……」と信じられないような気持ちでいっぱいで、実際にダンスレッスンが始まるまでは全く現実味がなく、自分が出演するといううれしさや不安といった実感が得られず、「へ~! さいたまスーパーアリーナ! (二宮)飛鳥ちゃんすごいなー!」という、他人事のような感覚でした。元々アイドルさんや声優さんのライブを見るのが好きだったので、そういったアイドルさんたちのライブ映像を見ながら、自分もこんな感じでステージに立つのかな~と考えたりもして。

 ボクのダンス経験は、幼い頃から10年ほどクラシックバレエをやっていた程度で、あとは舞台でのダンスなど。アイドルさんが踊るような可愛らしい感じのダンスは全く経験がなく、ボク自身「アイドル」という存在からかけ離れているので、「ボクが? アイドルさんみたいに可愛らしく歌って踊る? できるの?」と、踊ることそのものの不安よりも「アイドルらしく踊ること」への不安が大きかったです(笑い) ただ、飛鳥ちゃんと飛鳥ちゃんを支えてくださっているプロデューサーさんの記念すべき初ステージは絶対にすてきな思い出にしたいと、それだけは最初からずっと思っていました。

 セットリストが決まり、ダンスレッスンが始まって、まず一番最初に思ったことが「アイドルってすごい」。簡単そうに見えるかもしれないけど、実際に踊ってみると1曲フルコーラス踊るというのはとても運動量があるということを知り、しかもさらに歌いながら踊らなければならないということ。そして息が上がっても、疲れていてもアイドルさんは笑顔を絶やしませんよね。

 華やかで、きらきらしているアイドルさんたち。今までライブ映像なんかでは全然つらそうに見えなかったけど、こんなにもすごいことを表に感じさせることなくステージに立っている。アイドル、まさに“偶像”といいますか、夢を見させてくれる存在なのだなあと感じました。

 以前の収録で、飛鳥ちゃんがダンスレッスン中、息を荒らげながらもがんばるシーンがあったのですが、実は息を荒らげている部分、何度も何度も録り直しをしていて。ボクの演技が未熟だというのはもちろんあるのですが、この頃はまだアイドルさんたちの裏の努力のすごさというものを知らなかった頃で、アイドルさんたちの大変さが全く理解できてなくて、飛鳥ちゃんたちのことがちゃんと理解できていなかったから、あんなに何度もリテイクだったんだなあと、ダンスレッスンが始まって、実際に自分があの時の飛鳥ちゃんたちと同じ立場になって、初めて分かりました。

 ダンスレッスンは出演者さんみんなで踊るものはもちろんなのですが、今回ボクは飛鳥ちゃんのソロ曲「共鳴世界の存在論」を歌うことになったので、このソロ曲レッスンがとても楽しみでした。「どんなダンスになるのかな」「ダンサーさんと合わせたらどうなるのかな」「舞台の演出はどんな感じなのかな」と、想像するだけでもわくわくしたのをとてもよく覚えています。

 そしてついにソロ曲のダンスレッスン日、先生から振り入れをしていただくのですが、まさかのイントロ、サビ、間奏、アウトロ以外は全部ボクの自由ということになり……! 教えていただいた振りの部分以外、全くなにもできず棒立ちでマイクスタンドを構えていました……。「先生がつけてくださった振りはとてもかっこいいのに、それ以外がかっこ悪いのは絶対嫌だ!」と思ったのですが、どうしたらいいか分からず……。先生に「どう動いたらいいんでしょうか…」と相談してみたところ、「あんまりこうしようとか考えないで、こう動きたいから動いちゃったってくらい、感じるままでいいよ!」とアドバイスをいただいて。「そうか、飛鳥ちゃんならどんなふうに歌うのかな、踊るのかな」と考えつつも、先生のお陰で自分が好きなように動けるようになりました。

 特にこの曲はマイクスタンドを使う曲で、間奏部分でマイクを蹴り上げるマイクパフォーマンスがあったり、サビに入る直前でマイクスタンドを傾けたり……。マイクスタンドを使って歌うことも初めての経験だったので、本当に大変でした。実はちょっとでもマイクから口がずれるだけで声が入らなかったりするのです。普通にマイクを手で持って歌えば、音程も外さないしきれいに声も入るのに、マイクスタンドだと、口がずれないように、でも踊りながら…というところにどうしても意識が集中してしまいうまく歌えなくて、何度も個人でスタジオをレンタルしては練習に通う日々でした(家にはマイクスタンドもなければ、スタンドを蹴り上げるほどの部屋の広さもなかったのです)。

 これに関しては本当にボクの力量不足というか納得のいっていない部分でもあり、同時に「スタンドマイクで歌うアーティストさんすげー!」という新たな発見とリスペクトにもつながりました(笑い)。

 そしてそのほかに、飯田友子さんがCVを担当しているアイドル「速水奏」さんのソロ曲で、「Hotel Moonside」というEDMと呼ばれるジャンルの奏さんらしい歌詞のクールですてきな曲があります。ボクはライブが決まる以前からこの曲が大好きで、何度も聴いている曲だったのですが。ライブパンフレットのインタビューのときに「自分の曲以外で、こういう曲が歌ってみたいというのはありますか?」と聞かれました。ボクはそこで「Hotel Moonside」を挙げたのですが、ライブのセットリストに自分の歌う曲で「Hotel Moonside」が入っていて本当にうれしくて、驚きました! それと同時に、この曲は前回の3rdライブでも飯田さんがソロで歌い、大好評だったと聞いていたのでプレッシャーも大きかったです。

 ライブでは、飯田さんと「松永涼」さんのCVを担当されている千菅春香さんと3人で歌うのですが、振り入れ初日はボク一人でのレッスンでした。この日は集中力がなかったのか、いつもより振り覚えが悪くて、全然自分が納得するレベルで踊ることができず、悔しくてレッスン中、実は泣いてしまいました。

 先生やスタッフさんにご迷惑はおかけしたくなかったので、とにかく泣いてることがばれないように鼻をめちゃくちゃすすりながら、「いやー、今日なんか花粉ひどいのか分からないですけどめっちゃ鼻水出ちゃいます~」って言いながらごまかして……(笑い)。昔から本当に負けず嫌いな性格ではありましたが、大人になってできなくて悔しくて泣くという経験を久しぶりにしまして「絶対かっこよく踊れるようになってみせる!!」と、とても燃えたのを覚えています。飯田さんやダンサーさんのレッスン映像を何度も何度も見て参考にさせていただきました。

 今回、実際のゲーム中で着ているアイドルごと、個人の衣装だということで、衣装も楽しみの一つでした。フィッティングのときに出来上がった飛鳥ちゃんの衣装は本当にすてきで、「これを着てステージに立つのか~」と、とてもテンションが上がりました!

 この飛鳥ちゃんの衣装、ベルトがいっぱいついているのですが、ベルトがあるので自分一人では着たり脱いだりできないんです!(笑い)。でもそういったちょっとした発見一つ一つで「飛鳥ちゃんもこうやって衣装さんに衣装着るの手伝ってもらってるのかな~」とか考えたり、帽子をかぶっているのですが、帽子があると頭を振る振り付けなんかが結構大変だということが分かったり。衣装が飛鳥ちゃんそのままの衣装なら、髪型もなるべく飛鳥ちゃんに寄せよう!と思い、その衣装を着ているときに飛鳥ちゃんが着けているピンク色のヘアーエクステンションをつけてみたり。

 実はこのエクステ、ライブの3日ほど前からつけていたんです。ライブ中取れないように地毛に編み込んでつけるタイプのエクステだったのですが、ピンク色のエクステを取り扱っている美容室が少なく……。しかもエクステのつけ方が結構奇抜だと思うので、飛鳥ちゃんの画像を見せながら相談してつけていただきました。

 色も結構こだわっていて、元から飛鳥ちゃんの色のようなエクステはなく、いろいろなピンク色の毛をちょっとずつ混ぜてもらってあの色のエクステを作っていただいたんです! 「あ~…もうちょっと濃い目のピンクを混ぜて……、あ~もうちょっと……、もう少し……、そのくらいーーーー!」みたいなやりとりを美容室のお姉さんとしてました(笑い)。そしてボクの髪は、白に近い金髪なのですが、金髪にロングのピンクエクステ……。日常生活ではとても目立ちますし、エクステはちゃんとお手入れしないとすぐにぼさぼさになってしまいます。長い分絡まりやすかったりもして、飛鳥ちゃんもエクステのお手入れで苦労してるのかな~とか、色を選ぶときはわくわくしてるのかな、とかまた妄想したりして……。

 衣装に関することでも、レッスンの中でも、二宮飛鳥というアイドルの経験をそのまま感じることができたのは、役者としてそのキャラクターを演じる上で本当にありがたく、楽しい経験でした。

 そして迎えたライブ当日、朝5時起きでした。(16日掲載の後編に続く) 

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