あにいもうと:石井ふく子×山田洋次タッグで復活 大泉洋&宮崎あおいが出演

ドラマ特別企画「あにいもうと」の会見に出席した(左から)石井ふく子プロデューサー、宮崎あおいさん、大泉洋さん、山田洋次さん
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ドラマ特別企画「あにいもうと」の会見に出席した(左から)石井ふく子プロデューサー、宮崎あおいさん、大泉洋さん、山田洋次さん

 俳優の大泉洋さんと女優の宮崎あおいさんがドラマ初共演するドラマ特別企画「あにいもうと」(TBS系)が6月に放送されることが、明らかになった。同作は、室生犀星の小説が原作で、これまでに何度もドラマ、映画化されてきた。今作は「渡る世間は鬼ばかり」(同)シリーズの石井ふく子さんがプロデューサー、映画「男はつらいよ」シリーズなどの山田洋次さんが脚本を担当する。石井さんと山田さんがタッグを組むのは1988年放送の「くもりのちハーレー」(同)以来、30年ぶり。

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 石井プロデューサーと山田さんは、渥美清さんと倍賞千恵子さんが出演した「あにいもうと」(72年放送)でもタッグを組んでおり、46年ぶりに同作を手掛ける。今作は、当時のストーリーにはなかった、もう一つの結末を描くという。大泉さん、宮崎さんのほか、瀧本美織さん、太賀さん、西原亜希さん、七五三掛(しめかけ)龍也さん、一路真輝さん、シャーロット・ケイト・フォックスさん、笹野高史さん、波乃久里子さんも出演。監督は清弘誠さんが務める。

 物語は、父で棟りょうの忍の下で大工職人として働く兄の赤座伊之助(大泉さん)と、大型トラックの運転手をしている妹の桃子(宮崎さん)を軸に、家族の愛を描く。ある日、桃子が恋人との間にできた子供を流産したと家族に打ち明ける。伊之助は、恋人のことを何一つ話そうとしない桃子に激怒し殴ってしまう。行き過ぎた愛情を迷惑に思う桃子は、翌日、家を出て行ってしまい……という展開。

 7日に東京都内で行われた会見に、大泉さん、宮崎さん、山田さん、石井プロデューサーが出席。石井プロデューサーは「山田監督と一緒にお仕事したのが30年ぶりということで、最初に会ったのが50年前。家族とは何かをもう一度考えたくて取り上げさせていただきました。今回もすてきな本を書いていただきました」としみじみ。大泉さんと宮崎さんの起用に「前回は渥美さんと倍賞さんにやっていただき、(それから)ずっと配役を考えていた。大泉さんと宮崎さんに出会えたのは財産だと思います」とほほ笑んだ。

 山田さんは「石井さんと会う度に『いい本を書いて』と言われてきました。ある時期から『あにいもうと』をもう一回(作りたい)と思った。あの時に感じた不満をもっと膨らませて違う結末を見てみたいと思っていた」と振り返った。大泉さんと宮崎さんについては「このドラマをもう一度作ろうと思うのは大変なこと。当代きっての大スターが演じたのだから。ですが、この2人なら文句がない。ぴったりの配役ができた」と太鼓判を押した。

 大泉さんは「僕が初めてものまねしたのが(『男はつらいよ』で渥美清さんが演じた)寅さんでした。山田監督の脚本を見てきた僕ら世代としてはたまらない。脚本を興奮して読ませていただいた。こんなすてきな役をやらせていただいて、今まで頑張ってきたことへのご褒美のような役でした」とうれしそうに語った。宮崎さんは「愛にあふれた脚本だと思いました」といい、「撮影中に母と会ったときに石井プロデューサーと一緒に仕事をしていて、すごくすてきだっていう話をしたら、母もよい出会いができてよかったねって喜んでくれました」と語っていた。

 スペシャルドラマ「あにいもうと」は6月25日午後8時から放送。

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