中尾明慶:「まんぷく」で“塩軍団”の一人に 「朝から元気に男臭く」

NHKの連続テレビ小説「まんぷく」に岡幸助役で出演している中尾明慶さん (C)NHK
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NHKの連続テレビ小説「まんぷく」に岡幸助役で出演している中尾明慶さん (C)NHK

 安藤サクラさん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「まんぷく」に出演している俳優の中尾明慶さん。萬平(長谷川博己さん)の下で働くことになる青年・岡幸助(おか・こうすけ)として、7日放送の第33回に初登場した。岡は撮影現場で「塩軍団」と呼ばれる男たちの一人。「5日の放送回から塩作りの話が始まって、ドラマの雰囲気もガラッと変わります。朝から元気に男臭く……。これまでなかなか、男臭い朝ドラはなかったと思うので、見てもらえなくなったらどうしよう(笑い)」とちょっぴり心配そうな中尾さんに、ドラマについて語ってもらった。

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 ◇初の朝ドラ「すごく光栄」 岡は「戦後に数多く存在していたであろう、男の一人」

 今回が初の朝ドラで「すごく光栄に思っています」と明かす中尾さん。「出演が決まったという報告をすると、皆さんから『おめでとう』と返ってくるので、やっぱり朝ドラってすごいんだなって思います。国民的に人気のある、本当にみんなが見ているドラマだということを実感し、改めて出演することをうれしく思います」と驚きと喜びを語っている。

 演じる岡は、萬平が後に開く製塩会社で働く従業員。出征前は乾物屋で奉公をしていたが、空襲で店が燃え、路頭に迷っていたところ、人手を集めていた神部(瀬戸康史さん)から声をかけられる。真面目な性格ではあるが、自尊心が高くけんかっ早いので、同僚とぶつかることもしばしば。時に騒ぎを起こして会社に迷惑をかけることも……という役どころ。

 中尾さんは岡という男について、「曲がったことが嫌いで、真面目で、一生懸命働くときは働く、とにかく真っすぐな男だと思います」と印象を明かし、「ちょっとけんかっ早いところもありますが、戦争というつらい経験をして、帰ってきたら周囲からいろいろと批判され、苦しい思いをしている。戦後の時代に数多く存在していたであろう、男の一人なんです」と共感を抱く。

 岡は塩作りを担う集団の中でも、特定の同僚に偏ることなく、みんなと分け隔てない関係を築いていく。中尾さんは「リーダーぶってるわけでもありませんし、いろいろな人とけんかにはなりますが、それをいつまでも引きずることもありません。社長である萬平さんも岡のことを信頼してくださっているので、きっと仕事のできる男なのだと思います」と推測する。

 その一方で岡は、戦争によって苦しい思いをしてきて、心を閉ざしている部分もあるという。中尾さんは「『お金がもらえるのならなんでもやる!』という思いで塩作りに参加してみたら、そこが意外にも温かいところで、時間と共につらい気持ちも薄れてきて、人の温かみを感じていっている」といい、「自分がトラブルを起こしても『気にしないから、明日から頑張ろう』と言ってくれる同僚のみんなに心を動かされ、岡なりにだんだん成長していっているのでしょう。物語が進んでいくにつれて、せりふも柔らかくなっている気はします」と変化を予告していた。

 ◇ヒロイン・安藤サクラは癒やし系?

 そんな中尾さんに撮影現場の様子を聞くと「とにかくにぎやかです」と回答。ヒロイン・福子役の安藤さんは「癒やし系」で、「すごく不思議な雰囲気を持った方。とても気さくでやさしいです」とコメントしている。一方、萬平役の長谷川さんについては「役の雰囲気のままで、落ち着いていて『こんな大人になりたいな』と思う方」といい、「本当にすてきな方々が出演しているドラマだと思います」と実感する。

 中尾さんによると、塩作りの開始と共にドラマの雰囲気はガラッと変わり、青春偶像劇になっていく。「ヒロインの家族だけではなく、塩作りの男たちを含めて登場人物のさまざまな人間模様が描かれているので、人と人とのつながりの大切さを教えてくれている気がします。誰とどのような話をしながら食事をするのか、萬平さんの『人間は食べることが一番大事だ』というせりふにもつながっていくのではないでしょうか」と話している。

 「塩軍団」のふんどし姿も見どころ(?)で、中尾さんは「ふんどし姿の男たちを、ここまでたくさんドラマで見ることはそうないと思いますし、視聴者の皆さんからどんな反響が届くのか楽しみにしています」と笑っていた。

 「まんぷく」は、99作目の朝ドラで大阪放送局制作としては42作目。インスタントラーメンをこの世に生み出した実業家・安藤百福(ももふく)さんとその妻・仁子(まさこ)さんの半生がモデルのドラマ。NHK総合で毎週月~土曜午前8時ほかで放送。

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