オダギリジョー:10年後は「楽しいことをやれていればいい」

連続ドラマ「ルームロンダリング」に出演しているオダギリジョーさん
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連続ドラマ「ルームロンダリング」に出演しているオダギリジョーさん

 俳優のオダギリジョーさんが出演する連続ドラマ「ルームロンダリング」が、MBS、TBSで放送中だ。池田エライザさんが演じる主人公・八雲御子(みこ)の叔父・雷土悟郎(いかづち・ごろう)役のオダギリさんに、映画から始まって、その後、連ドラ化した異色の同作の魅力、今後の俳優業への思いなどを聞いた。

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 ◇連続ドラマ化でも映画感覚「この作品のためになる」

 ドラマは、7月に公開された同名映画(片桐健滋監督)を連ドラ化。主人公・御子役の池田さんをはじめ、御子の隣人で、“こじらせメガネ男子”の虹川亜樹人役の伊藤健太郎さんら映画キャストが続投している。

 オダギリさんは、連続ドラマ化は「とてもうれしいですね。普通は数字のいいドラマを映画化するじゃないですか。今までいろんな作品に関わってきましたが、逆に映画がドラマ化するのって初めてなんですよ。いろいろと好評いただいたからこそできたことなんでしょうね」と笑顔を見せる。共演者やスタッフとの再会も「同じキャストで同じスタッフ、一つのファミリーがまた再会して物が作れるってすごく幸せなことじゃないですか。ゼロスタートではなく、前作を超えたところを目指せますもんね」と喜びをにじませる。

 自身も映像作品を手がけるオダギリさん。映画との違いは「そこは監督も気にされて、テレビだからスピード感を出したり、編集しやすくするために(カットを)細かく割った方がいいですかね、みたいな話になったので、僕はむしろ『そういう(ドラマならではの)撮り方はしなくていいんじゃないですか』と生意気ながら言わせていただきました」と、撮り方について片桐監督と意見を交わしたといい、「映画を撮ったときの感覚でドラマを撮った方が、きっとこの作品のためになる。方法論は違っても、感じているものやスピリットはそのままであってほしいと思いました」と力を込める。

 ◇ドラマ版の見どころは趣の違い

 ドラマ版は、2話ごとに前後編で構成されており、第1、2話に俳優の矢本悠馬さん、第3、4話に元「乃木坂46」の生駒里奈さん、「TSUTAYAプレミアム」の動画配信サービスで配信されるオリジナルエピソードの第5、6話に、宇野祥平さんがゲスト出演する。映画から出演している死んでも夢をあきらめ切れない幽霊役の渋川清彦さんや、オリジナルエピソードに登場する切腹した侍の幽霊を演じる宇野さんについて、オダギリさんは「同世代というわけではないんですが、昔から共演していた方々。やりやすいというか、気心の知れた仲」とうれしそうに語る。

 三つのエピソードは「それぞれ、趣が違うんです。1、2話はストーリーの転がり方が見どころで、3、4話は少しほっこりと感動する話ですし、5、6話はロードムービーみたいな感じになっています。僕の中では5、6話が楽しみですね。宇野さんは見た目もすごく個性的なので、何をしても面白いんですよ」と紹介する。「毎週あの世界観を、深夜のちょうどいい時間に見られるのは、ある意味ぜいたく。6週間、楽しみを持っていただけるとうれしいですね」とアピールした。

 ◇10年後、俳優業「やってなくていいんじゃないかな」

 2018年は同作のほか、ドラマ「チア☆ダン」(TBS系)ではチアダンス部の顧問教師役、公開を控える主演映画「宵闇真珠」(ジェニー・シュン監督、クリストファー・ドイル監督、12月15日公開)では異国の旅人役と、さまざまな役柄を演じているオダギリさん。現在42歳になり、「10年後はどんな役をやっていると思うか」と聞くと、「20歳のころは、40歳の自分をイメージしていたんですが、40代になった今、50代の(俳優業の)想像はできないですね……」と首をかしげる。「10年後の自分の役者像に興味がない。やってなくてもいいんじゃないかな。そんな言い方はあれですが……」と意外な答えが返ってきた。

 7月に長編映画の監督を務めることを発表するなど、幅広い活動をしている中で、オダギリさんは「今後、自分がどういう“役者”になるか、というのに興味がない。役者である必要もないと思っている。もしかしたらデスクワークの方が向いているかもしれないし、農業にはまっているかもしれないし」と説明し、「何かにしばられることなく、その時に楽しいと思えることをやれていればいいと思います」と本音を語っていた。

 ドラマは、MBSで毎週日曜深夜0時50分、TBSで毎週火曜深夜1時28分に放送。動画配信サービス「TSUTAYAプレミアム」でも配信される。

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